ワインって難しい・・・?
世の中で広く言われるワインの常識を、ワインのプロが実際に検証!
毎月1つのテーマに絞って連載していきます。

[第43回]

グラスの形でワインの味わいは変わる? ~スパークリングワイン編~

2019年01月

過去にグラスの形でワインの味が変わるのかを検証しましたが、そういえばスパークリングワインを試していませんでした。(赤ワインについてはこちら白ワインについてはこちら。)

レストランなど飲食店でスパークリングワインを注文すると、当たり前のように細身のグラスに入れて出されますが、あのグラスで飲むのがおいしいんでしょうか…

そこで今回は!
スパークリングワインをいろんなグラスで飲んでみて、味わいの違いを検証したいと思います!

▼ とりあえずティスティング!

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まずはグラス!この4種類で味わいの違いを試しました。

 

 グラス1:タンブラー(ビール等でよく使われるグラス)

 

 グラス2:フルートグラス(スパークリングワインでよく使われるグラス)

 

 グラス3:ワイングラス小(繊細な白ワインでよく使われるグラス)

 

 グラス4:ワイングラス大(リッチで華やかな白ワインでよく使われるグラス)

 

そして、ワインは次の3種類です。

 

 ワイン1.辛口のスパークリングワイン:

 『フレシネ コルドン ネグロ』

 

 ワイン2.フレッシュでエレガントな辛口のシャンパン:

 『ローラン・ペリエ ラ キュベ』

 

 ワイン3.やや甘口のスパークリングワイン:

 『フレシネ カルタ ネバダ』

 

4人のメンバーで試飲して、味わいの要素を最高5点で数値化しました。スパークリングワインなので、泡の心地よさも主観で数値化しました。

 

さて、味わいや風味、泡の感じ方に違いが出るのでしょうか?

 

【ワイン1】辛口のスパークリングワイン: 『フレシネ コルドン ネグロ』

ブランドサイトはこちら 

【おすすめのグラス】

★一番このワインのポテンシャルを引き出してくれるのはワイングラス小

☆シンプルにフレッシュな酸味と泡のシュワシュワ感を楽しむならフルートグラス

 

 

●タンブラー

香りは、注いだばかりの時は柑橘のような香りを中心にしっかり感じられるけれど、すぐに弱くなってしまう。口に含むと泡がほとんど感じられず、炭酸が抜けてしまったジュースのように甘味が際立ってしまう。

 

●フルートグラス

香りは、終始控えめでおとなしく、少し青いりんごのような香り。口に含むと、刺激的な泡とフレッシュな酸味が前面に出ていて爽快感がある。その反面、果実味や甘味は控えめでドライな味わい。

 

●ワイングラス小

香りは、柑橘や少し熟した梨のような香りや、トーストのような香ばしい香りをしっかりと感じられて豊か。口に含むと細やかで優しい泡で、果実味や甘味、酸味、少しの苦味がバランスよく感じられる。

 

●ワイングラス大

香りは、ボリュームが大きくて熟した果実を思わせる香りも感じられるけれど、それ以上にアルコールそのものの香りや、少しオイリーな香りを強く感じてしまって焦点が合っていない感じ。口に含むと、やわらかい泡が口に広がって、果実味や甘味、苦味を強く感じる。酸味は控えめで少し飲み口が重い。

 

【ワイン2】フレッシュでエレガントな辛口のシャンパン:『ローラン・ペリエ ラ キュベ』

ブランドサイトはこちら 

【おすすめのグラス】

★タンブラー以外はそれぞれに違う味わいが楽しめる!

タンブラーはNG!

 

 

●タンブラー

香りはかなり弱くて、アルコール感が強調される。口に含むとスパークリングワインとは思えないほど弱い泡で、果実味も弱くて味わいが抜けているように感じる。

 

●フルートグラス

香りは控えめで、りんごのような香りと少しトーストのような香ばしさ、ミネラル感を感じる。口に含むと、細やかで優しい泡が口に広がって、シャープな酸味とほどよい果実味、ミネラル感を感じて、このワインらしいフレッシュでエレガントな印象。

 

●ワイングラス小

香りはりんごやハチミツ、トーストのような香りをしっかりと感じられる。口に含むと、かなりきめ細かいクリーミーな泡を持続的に感じられて心地よい口当たり。果実味や酸味、少し甘味も感じられてバランスが良い。

 

●ワイングラス大

香りはワイングラス小よりも熟れたりんごのような果実を思わせる香りで、はちみつやトーストのような香りもしっかりと感じる。口に含むと、優しくまろやかな泡が広がって、酸味が控えめに感じられる分、果実味と甘味を感じる。

 

【ワイン3】やや甘口のスパークリングワイン:『フレシネ カルタ ネバダ』

ブランドサイトはこちら 

【おすすめのグラス】

ワイングラス大が一番バランスが良い

ワイングラス小もおいしく楽しめる。

 

 

●タンブラー

香りは、注いだばかりのときはそれなりに感じられるけれど、すぐに弱くなってしまう。口に含むと、泡がほとんど感じられず、桃の缶詰のようなシンプルな果実味と甘味だけを感じる。

 

●フルートグラス

香りは控えめで、少し青いりんごのような香りを感じる。口に含むと、優しい泡が広がって、控えめな果実味を感じる。果実味が感じにくい分、甘味と酸味が際立って感じられて単調な味わい。

 

●ワイングラス小

香りは少し熱の入った桃のような香りをしっかり感じられる。口に含むと、少し刺激的な泡が口に広がって、果実味、甘味、酸味がバランスよく感じられる。

 

●ワイングラス大

香りはコンポートした黄熱やハチミツのような甘やかな香りをしっかりと感じる。口に含むと、細やかでクリーミーな泡で、その泡が甘味を少し控えめに感じさせる。酸味と果実味もしっかりとバランス良く感じられる。

 

編集後記(やってみてわかったこと!!)

【結局のところは??】

スパークリングワインにはフルートグラスが最適かと思っていましたが、フルートグラスではないワイングラスで飲むとまた違う顔が出てきて、タンブラー以外はおいしく楽しめました。

 

★個人的には、味わいだけならワイングラス小が万能で良いと思いました。

☆ただ、フルートグラスは立ち上る泡がダントツでキレイに映えていて、レストランではこういった理由からもフルートグラスが選ばれているんだと思いました。

 

 

【グラスごとの特徴】

タンブラー:

スパークリングワインには不向き。何よりも泡が消えてしまう。また、香りも時間とともにすぐに消えてしまうし、泡がない分甘ったるく単調に感じてしまう。

 

フルートグラス:

酸味や泡をしっかりと感じさせる。果実味や甘味、香りは控えめに感じる。シンプルにフレッシュ感を楽しむならおすすめ。

 

ワイングラス小:

ワインのタイプによらず、すべての要素をバランス良く感じられる。フルートグラスでは感じにくい果実味や香りを引き出してくれつつ、スパークリングワインらしい泡や酸味もしっかりと感じられる。

 

ワイングラス大:

香りや果実味を引き出すけれど、もともと香りや果実味が控えめなワインの場合は、アルコール感が強調されて香りや味わいがぼやける。スパークリングワインの特長の泡や酸味も控えめに感じる。

 

 

【この次】

次回は、ちまたで常識のように語られるワインのマナーについて解説したいと思います。決まりごとが多そうなワインのイメージを覆していきたいと思います!乞うご期待。

 

  • [第43回]2019年01月

    グラスの形でワインの味わいは変わる? ~スパークリングワイン編~

[次号予告]

※タイトル、内容が一部変更になることがあります。ご了承ください。

来月は…『ちまたにあふれるワインのマナーについて解説!』です。

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