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貯蔵工程の責任者、野田頭氏
山崎蒸溜所の貯蔵庫の特徴である“輪木(りんぎ)積み”
貯蔵庫の樽をひとつひとつ見て回る

原酒を守り育てる、貯蔵工程の職人仕事。

2015.9.17up

時と人が育む山崎の原酒。

山崎の原酒は、長い時間をかけて樽の中で熟成されていきます。
「樽はウイスキーのゆりかご」という言葉があるように、貯蔵工程はウイスキーづくりのカギを握る仕事。蒸溜したての無色透明のウイスキー “ニューポット” を樽詰めしてから、長い時間を経て熟成するまで。10年、20年という単位で原酒を見守り続ける仕事について、貯蔵工程の責任者である野田頭(のだがしら)氏に聞きました。

山崎蒸溜所、そして貯蔵庫の他にはない特徴とは。
「シングルモルトウイスキー山崎は、山崎蒸溜所でうまれた原酒だけでつくられるウイスキーで、山崎という土地ならではの水や気候風土が溶け込んだ、個性ある香味が特長です。ここ山崎は、桂川、宇治川、木津川の三川が合流する場所にあります。この地理条件がもたらす湿潤な気候がウイスキーの熟成に適しているということで、1923年にサントリー創業者である鳥井信治郎がこの地に山崎蒸溜所をつくりました。

山崎蒸溜所の貯蔵庫が他の蒸溜所と違う点は、貯蔵庫内の樽を”輪木(りんぎ)積み”という手法でも貯蔵していることです。輪木積みというのは、木製のレールを用いて樽を積んでいく伝統的な貯蔵方法のこと。2段から4段ほどしか積めないので貯蔵できる樽の数が限られてしまうのですが、目が行き届きやすいので、シェリー・ミズナラなどの希少な長期熟成原酒をしっかり手をかけながら、見守り、育てることが出来ます」

貯蔵工程の職人たちの具体的な仕事は。
「長い時間の中で原酒が順調に成長していけるような環境をつくり、そのときどきの原酒の状態をチェックし、日々見守り、美しい琥珀色に熟成した原酒へと育て上げるのがわたしたちの仕事です。同じ日に樽詰めしたものでも、樽の材や大きさ、置き場所によって熟成の様子が異なります。そうした違いを把握するためには、データだけでなく人の感覚が重要になってきます」

人の五感を用いて、山崎の原酒を見守る。

「貯蔵中はたびたび、人の五感によって原酒の品質を検査する”官能検査(かんのうけんさ)”を行い、熟成の具合を確かめます。官能検査とは、実際に人が香りを嗅ぎ、飲んで味わいを確認する作業。
ほんのわずかな味のズレを官能検査で発見することも出来ます。私を含め5人のシニアテイスターを中心に官能検査を行いながら山崎の品質を守っています。シニアテイスターとは、ブレンダーに準じる社内資格で、厳しい基準をクリアして認定されます。知識と技術だけでなく、感覚も揃ってやっと一人前ですね。私も先輩たちのもとで一から学び、今はそれを次の世代に伝えているところです」

貯蔵庫内の樽を見守るときに、気をつけることは。
「ひとつひとつの樽を定期的に見て回り、樽を叩いた音で中の原酒の液面の高さ、つまり原酒の減り具合を確認します。必要に応じて中味の品質もチェックした上でブレンダーに報告します。また、原酒の漏れがないか、目で確かめていきます。万が一漏れを見つけたら、和紙や埋め木を詰めて修繕します。

“山崎蒸溜所”の焼き印が押された修繕道具を入れる木箱は、ここで働く我々の宝物。先輩達から代々引き継ぎながら、大切に使っているものです。道具と一緒に、この仕事に携わる責任の重さや誇りも、後の世代に伝えていけたらいいですね」

五感を使って品質を確認する“官能検査”
樽は補修をしながら大切に使います
代々受け継がれる“山崎蒸溜所”の木箱

時間に寄り添い、人から人へと受け継ぐ。

「熟成が進むにつれて、それぞれに異なる個性を持ちはじめる原酒たちは、子供のように愛おしく感じます。仕込み、発酵、蒸溜と多くの人の手を経てつくられた大切な原酒を預かるわけですから、自然に蒸散する“天使の分け前”以外は、一滴も漏らすことなくお客様の手に届けたい。そんな気持ちで仕事をしています。

山崎12年であれば熟成期間12年以上の原酒が、山崎18年であれば18年以上のものが使われるわけですから、ひと樽ひと樽の原酒とのつきあいも非常に長きにわたります。自分が樽詰めした原酒が製品になるのを見届けることができない場合も多々あるわけです。山崎50年を発売した時には、半世紀以上前から今に至るまで、実にたくさんの大先輩が守り受け継いできた原酒がついに“ウイスキー”になる瞬間に立ち合い、責任の重大さと感動に体が震えたことを今でも覚えています。

貯蔵工程の仕事は、10年、20年という単位で、時間(とき)に寄り添い、人から人へと受け継がれていく仕事。そこに代え難い魅力があるのではないでしょうか」

国内外で山崎がますます注目を集めるようになっています。
「本当にありがたいことです。自分自身が山崎を飲んだとき『やっぱりうまい』と思いますが、例えばバーでたまたま居合わせた方が『山崎はおいしい』とおっしゃってくださるのを聞いたら、それはもう舞い上がってしまうくらいうれしい。

いまいただいている評価は、そうしたお客様一人ひとりに支えられているのだと心から感謝しています。励みにして、これからも10年、20年後にお飲みいただく方々のことを思い描きながら原酒を大切に見守っていきたいです」

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