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ウイスキーミュージアム > ウイスキーと文化 > ウイスキーとミステリーの世界 > ダンディズム編 |
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『かわいい女』(レイモンド・チャンドラー) フィリップ・マーロウのデスクの上には、オールド・フォレスターの壜。ウイスキーのグラスを飲み干すのは決意の儀式だ。 |
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『女王陛下の007』(イアン・フレミング) ボンドがウイスキーを飲むのは緊迫した場面。殺すか殺されるかの瀬戸際では、したたかに成熟した男の酒を飲むしかない。 |
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『デズデモーナの不貞』(逢坂剛) ウイスキーは静かにたしなむ酒、しかしこんなスピリッツを掻きたてる飲み方も時にはあっていい。 |
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『漂泊の街角』(大沢在昌) 現代に生きるハードボイルド探偵の末裔、佐久間公がバーボンを呷るのは、文学の歴史にふさわしい行為、なのである。 |
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『マイク・ハマーへ伝言』(矢作俊彦) 泣くときは、こっそり。握りしめたウイスキー・グラスの底に涙を落として。そんな泣き方をすることがある。 |
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『葬列の朝』(斎藤純) 短い言葉のラリーに深い意味をこめたハードボイルドは、ウイスキーを楽しむように、そっと言葉を口の中で転がしてみよう。 |
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『私が殺した少女』(原寮) 男は歩く、歩く、歩く。胸なごませるバーのざわめきと、心地よい酔い、そして魂の救いを求めて。都会の真底に棲む日々。汚辱も誇りもすべて一身に引き受けて探偵は生きる。 |
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『ダウンタウン』(エド・マクベイン) 一人ぼっちのホワイト・クリスマスが、二人の物語に。ニューヨークを舞台に繰り広げられる不思議なストーリー。大人の冒険は、拳銃を右手に、カクテルグラスを左手に持って。 |
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『友と別れた冬』(ジョージ・P・ペレケーノス) 新米バーテンダーは、都会の闇を追いかける私立探偵。人捜しもカクテル作りもまだまだ未熟――カクテルの違った楽しみ方教えます。バーテンダーと客の微妙な関係。 |
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『フロスト日和』(R・D・ウィングフィールド) ワーカホリックの警部には、バーに腰を据える時間もない。しかしそれだからこそ飲まなければならない瞬間があるのだ。夜明け前のわずかな時間にウイスキーを。 |
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『仏陀の鏡への道』(ドン・ウィンズロウ) 隠遁する若き探偵を、騒乱の巷へと引き戻すためにやってきたのは、「父」だった。親子の絆を確かめるための一杯のウイスキーを、あなたなら飲むか? 飲まないか? |
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『動機は問わない』(藤田宜永) ウイスキーも人も歳をとる。人がウイスキーと違うのは、齢の重ね方について後悔することがあるということだ。心が乱れた夜にはグラスを見つめて過ごそう。 |
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『新宿鮫』(大沢在昌) 心なごませるバーの匂い。ほのかに漂うウイスキーの薫り。素敵なバーと巡りあうためには、鼻をきかせるのも一つの手である。あるバーの思い出とともに。 |
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『罅/街の詩』(北方謙三) バーの扉を押し開ける時。それは誰もが詩人になれる瞬間だ。カウンターの上に詩を書こう。バーテンダーの仕草から詩を読み取ろう。ウイスキーの芳香が誘う詩情。 |
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『水の眠り 灰の夢』(桐野夏生) 大人の酒は、楽しく騒いで飲むだけが能じゃない。「余韻の苦味」を感じ取ろう。語られぬ言葉は常にウイスキー・グラスの底に見えている。大人の飲み方を知るために。 |