つくり手を翻弄してやまない天使と悪魔!?
ウイスキーづくりには、希少な原酒を減らしてしまう天使と悪魔が存在します。そのひとつが、熟成中に蒸発してしまって幻のように消えてしまう分。いわゆる「天使の分け前」です。もうひとつが、樽に染み込んでしまって取り戻すことができないとされてきた原酒。これを「悪魔の取り分」と呼びます。
1795年にケンタッキー州で産声を上げて以来、200年以上の伝統を受け継いできたバーボンウイスキー・ジムビーム。バーボンとしては世界売上No.1※、120ヵ国以上のファンを魅了し続けています。
豊富なラインアップの中、今回はもっともベーシックな『ジムビーム ホワイト』と、ユニークな製法から生まれた『ジムビーム デビルズカット』をクローズアップ。同じ銘柄ながら、両者の香味に大きな違いがあることに驚かされますよ。
さあ、その違いを探るべく、今宵もウイスキーフライトに出発しましょう!
※2015年販売数量(IMPACT NEWS LETTER-February 1&15 2016号より)
バーボンにおける樽熟成と秘められたチカラ
ウイスキーづくりにおいて、香味のキャラクターをもっとも左右するのが樽熟成の工程です。うまれたては無色透明のウイスキー。それが、樽の中で熟成を深めることで琥珀色に色づき、個性豊かな香味を育みます。特にバーボンウイスキーにおいては、樽の使い方に2つの特長があります。
熟成のスピードを左右するのが、樽のサイズ。小さいほど原酒と樽とが接する割合が高くなるため熟成が早くなり、樽由来の香りや風味が色濃く反映されます。ジムビーム蒸溜所では、約180リットルと小さめの樽を使用。比較的短期間で熟成のピークに達することを可能にしました。
熟成に使用するのは、ホワイトオーク製の新樽。樽の内側を強く焼き、焦がすことで、樽の内部にバニリン(バニラの香りの主成分)が生成されます。原酒はその中で熟成を重ねるため、バニリンなどの成分が次第に溶け込み、バーボン特有の甘みと力強い香味が生まれるのです。
つくり手を翻弄してやまない天使と悪魔!?
ウイスキーづくりには、希少な原酒を減らしてしまう天使と悪魔が存在します。そのひとつが、熟成中に蒸発してしまって幻のように消えてしまう分。いわゆる「天使の分け前」です。もうひとつが、樽に染み込んでしまって取り戻すことができないとされてきた原酒。これを「悪魔の取り分」と呼びます。
“悪魔の取り分”を奪ったのが
『ジムビーム デビルズカット』
バーボンの熟成樽にしみこんだ原酒をジムビーム蒸溜所独自の手法で抽出。それを長期間熟成したバーボンとブレンドしました。
バーボン樽の力強いオークの香味と、ビターな口当たりながらほのかに香るバニラのフレーバーが特長です。
スイートな『ジムビーム ホワイト』と、ビターな『ジムビーム デビルズカット』を対比した今回のフライトはいかがでしたか?同じ原料・銘柄でも大きく表情が変化するのが、ウイスキーの神秘のひとつ。門外不出の伝統のレシピからつくられる『ジムビーム』ブランド。まずは定番の『ジムビーム ホワイト』を試して、ほかのラインアップと飲み比べてみるのもおすすめですよ。ストレートで。炭酸で割ってハイボールで。お料理とあわせて。その時の気分や雰囲気によってアレンジできるのもユニークですよね。あなた好みの愉しみ方を探してみてください!