サントリーホール オルガン プロムナード コンサート
(入場無料/サントリーホール・メンバーズ・クラブ会員限定/事前申し込み制/指定席制)
【お知らせ】
サントリーホールは、新型コロナウイルス感染拡大防止のための東京都のロードマップに従い、公演再開に向けたお客様の安全・安心のための準備を行い、月に一度の恒例、オルガン プロムナード コンサートを開催いたします。
1991年のスタート以来、平日お昼間のひととき、入場自由で気軽にオルガンの音色をお楽しみいただいている当シリーズ公演ですが、感染症拡大防止対策のため、サントリーホール・メンバーズ・クラブ*会員のみの事前申し込みによる指定席とさせていただきます。
*入会金・年会費無料。WEB会員は即日入会可。
東京音楽大学ピアノ科卒業、同大学院音楽学研究領域修了。学部在学中よりオルガンを始め、東京藝術大学オルガン専攻卒業、在学中に安宅賞、卒業時にアカンサス音楽賞を受賞。同大学院修士課程(オルガン)修了、大学院アカンサス音楽賞受賞。現在、同大学院博士後期課程在学中。第8回武蔵野市国際オルガンコンクールにて第4位および聴衆賞を受賞。これまでにオルガンを植田義子、徳岡めぐみ、廣江理枝、通奏低音を椎名雄一郎、即興演奏を近藤岳に師事。日本オルガニスト協会、日本オルガン研究会、日本音楽学会各会員。St. Paul International Lutheran Church (Tokyo) オルガニスト。
大変な状況が続いている今、いつにもまして、このような機会の有難さを強く感じます。オルガンという楽器に、祈りを込めて、心を込めて、演奏させていただきます。コンサートでは、いつまでも聴いていたいと思うような魅力的なテーマがどこまでも発展していく、そんな曲たちを集めました。
幕開けは、J. S. バッハの『前奏曲とフーガ イ短調』 BWV 543です。ようこそ、サントリーホールの空間へ。単旋律で始まる前奏曲がみなさまをオルガンの世界へといざないます。ペダルパートの長い保続音が加わって、次第に厚みを増していきます。続くフーガは、旋律線、和声、転調経過……どれをとっても非常に美しい珠玉の名曲です。
次に、バッハを敬愛してやまなかったレーガーの作品を。『12の小品』の中から、それぞれにレーガーの魅力が光る作品たちです。レーガーの求める美しさは、時に重厚に、時に柔軟に響きます。「キリエ」では目まぐるしく色合いが変わり、「グロリア」では、フーガをはさみながら助走をつけて駆け上がり、昇華します。無限を求めてゆく「ベネディクトゥス」の祈りは、次第に空間に溶けてゆきます。
そして、最後にデュリュフレの『ソワソン大聖堂のカリヨンの主題によるフーガ』。鐘の音が次第に重なりあい、高く高くのぼっていきます。
サントリーホールのオルガンの響きにのせて、どこまでも思いが届きますように。
(千田寧子)
サントリーホール
0570-55-0017
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