サントリーホール オルガン プロムナード コンサート
東京藝術大学器楽科オルガン専攻卒業、同大学院修了。安宅賞、アカンサス音楽賞受賞。第11期横浜みなとみらいホール オルガニスト・インターンシップ・プログラム修了。ドイツ政府奨学生(DAAD)としてドイツ・シュトゥットガルト音楽演劇大学に留学。米国・インディアナ大学ジェイコブズ音楽院オルガン科にて、実技・学科全科目フルスコア(GPA 4.0)にて演奏家資格を取得、および芸術優秀賞を受賞。現在、同校博士課程(Doctor of Music)に在籍し、更なる研鑽を積んでいる。これまでにオルガンを、井上圭子、廣江理枝、B. アシュレー、三浦はつみ、H.ドイチュおよびJ.フィッシェルに師事。日本オルガン研究会会員、日本オルガニスト協会会員。平成29年文化庁新進芸術家海外派遣員および日米交換芸術家。
みなさまこんにちは、オルガニストの龍田優美子です。
今回は、私の大好きなオルガン曲の中でも特にサントリーホールのオルガンにぴったりだと思うものを選ばせていただきました。プログラムの最初と最後は音楽の父J. S. バッハによる作品です。
1曲目に演奏する『最愛なるイエスよ、我らここに集いて』BWV 731は、美しく安らかな旋律のコラール小品です。2曲目、ラインベルガー作曲の『主題と変奏』は、愛らしいメロディーがテーマのロマン派の小品です。冒頭にシンプルにテーマを提示した後、音色やキャラクターを変えながら6つの変奏が続きます。
ペトル・エベンは、2007年に没したチェコの作曲家です。ユダヤ人の父親を持ち、第二次世界大戦中はナチにより強制収容所に入れられるなど苦難に満ちた人生を送った人でしたが、その過酷な人生背景によって形作られた音楽観は、独特の和声、旋律、リズムに反映され、魅力的なオルガン作品をいくつも残しています。今日は、その中でも最も人気のある『モート・オスティナート』を演奏いたします。
最後にお届けします『パッサカリアとフーガ』 ハ短調 BWV 582は、冒頭にペダルのソロでテーマが提示され、その主題を繰り返しながら19のヴァリエーションを経て、4声の壮大なフーガで曲全体の幕を閉じます。
(龍田優美子)
サントリーホール
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