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平成25年度(第68回)文化庁芸術祭参加公演
東日本大震災追悼公演 
ヴェルディ:レクイエム
当初出演を予定しておりましたソプラノのマリア・アグレスタを、事情によりアイノア・アルテータに変更させていただくことになりました。何卒ご了承下さいますようお願い申し上げます。
日時
2013年11月6日(水) 19:00 開演 (18:20開場)*休憩なし
指揮
ニコラ・ルイゾッティ
出演
ソプラノ:アイノア・アルテータ
メゾ・ソプラノ:マーガレット・メッザカッパ
テノール:フランチェスコ・デムーロ
バス:フェルッチョ・フルラネット
副指揮&合唱指揮:ジュゼッペ・サッバティーニ
合唱:藤原歌劇団合唱部
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
料金
S18,000円 A12,000円 B8,000円 P4,000円
日時
曲目
ヴェルディ:レクイエム
指揮
ニコラ・ルイゾッティ
出演
ソプラノ:アイノア・アルテータ
メゾ・ソプラノ:マーガレット・メッザカッパ
テノール:フランチェスコ・デムーロ
バス:フェルッチョ・フルラネット
副指揮&合唱指揮:ジュゼッペ・サッバティーニ
合唱:藤原歌劇団合唱部
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
料金
S18,000円 A12,000円 B8,000円 P4,000円
会場
大ホール
主催
サントリーホール
助成
平成25年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業
お問い合わせ
サントリーホール 0570-55-0017
指揮:ニコラ・ルイゾッティ

©Rita Simonini
サンフランシスコ歌劇場音楽監督、2012/13年シーズンから、ナポリ・サン・カルロ歌劇場音楽監督。メトロポリタン歌劇場、ウィーン国立歌劇場、ミラノ・スカラ座等で評価を高めている。2012/13年シーズンは、スカラ座とロイヤル・オペラの共同プロダクション『ナブッコ』、サン・カルロ歌劇場で『群盗』『レクイエム』等を指揮。サントリーホールのホール・オペラ®には『トスカ』で初登場。モーツァルト&ダ・ポンテ三部作等を指揮した。
ソプラノ:アイノア・アルテータ

スペインのバスク地方出身のソプラノ歌手、アイノア・アルテータが国際的な注目を浴びるようになったのは、メトロポリタン歌劇場新人オーディションと、プラシド・ドミンゴ国際コンクールで入賞し、世界の重要な歌劇場の幾つかと契約したことに始まる。メトロポリタン歌劇場でのデビューとなった『ラ・ボエーム』のミミでは、「その滑らかなレガートと、明るい軽やかさと豊かでダークな音色がミックスした独特の声」と「恍惚とさせるピアニッシモ」で観客を魅了した。メトロポリタン歌劇場では、ミミの他にムゼッタ(ラ・ボエーム)、ヴィオレッタ(ラ・トラヴィアータ)、ミカエラ(カルメン)等を歌っている。ミラノのスカラ座デビューは2008年『トゥーランドット』のリューだった。「真っ赤なバラの花束の上に落ちたハチミツのような響き」とルイゾッティが絶賛する、典型的リリコの美声の持ち主だ。コンサート歌手としての活躍も多く、ネヴィル・マリナーの指揮でモーツァルトの『レクイエム』、R.シュトラウスの『最後の四つの歌』やベートーヴェンの第九交響曲を歌うなど、幅広いレパートリーを持つ。ヴェルディの『レクイエム』も彼女の重要なレパートリーの一つである。
メゾ・ソプラノ:マーガレット・メッザカッパ

彗星の如くアメリカ・オペラ界に出現した20代前半の大型新人。2012年メトロポリタン歌劇場の新人オーディションでリチャード・タッカー賞を受賞し、一躍注目を集めた。彼女の声の魅力は天性の豊かな声量と、素直な発声に基づく温かい響きとその自然な音楽性にある。典型的メゾの役柄で、サンフランシスコ歌劇場など全米の歌劇場やコンサートで続々とデビューしており、今後世界での活躍が大いに期待される。本公演が日本デビューとなる。
テノール:フランチェスコ・デムーロ

©Andrzej Swietlik
1978年、イタリアのサルデーニャ島生まれ。『リゴレット』をトリノ、ドレスデン等で歌い、2010年2月には、ミラノ・スカラ座にデビュー。11年ヴェローナ音楽祭で『ラ・トラヴィアータ』に出演、また『ジャンニ・スキッキ』でロイヤル・オペラにデビューするなど活躍を続けている。10年、サントリーホールのホール・オペラ®『コジ・ファン・トゥッテ』でフェッランドを歌い、翌年ブルーローズでのリサイタルでも聴衆を魅了した。
バス:フェルッチョ・フルラネット

©Igor Sakharov
現代を代表するバス歌手として世界で活躍。なかでも、『ドン・カルロ』のフィリッポII世は“現代最高”の定評があり、2012/13年シーズンもメトロポリタン歌劇場、ロイヤル・オペラで歌っている。さらに同シーズンは、ウィーンで『シチリア島の夕べの祈り』、マリインスキー劇場で『ドン・キホーテ』、シカゴ、ロンドンで『シモン・ボッカネグラ』、ボリショイ劇場で『ボリス・ゴドゥノフ』等に出演。ウィーン国立歌劇場宮廷歌手、名誉会員。
合唱指揮:ジュゼッペ・サッバティーニ

世界的なテノール歌手として、1993年からサントリーホールのホール・オペラ®にも数多く出演し、2007年に指揮者・声楽指導者となる。現在は、母校のサンタ・チェチーリア音楽院で指導を行うほか、マリア・カラス国際声楽コンクール等で審査委員長を務める。サントリーホール オペラ・アカデミー エグゼクティブ・ファカルティ。指揮ではイタリア、ロシア、日本を中心に活動。
合唱:藤原歌劇団合唱部
日本初の本格的なオペラ公演団体「藤原歌劇団」(1934年創立)に所属し、同歌劇団の長い歴史と共に活躍を続けている。その他、NHK招聘イタリア・オペラの全公演や、NHKニューイヤーオペラコンサート、サントリーホールのガラ・コンサートをはじめとする各種コンサートへの出演など、合唱部独自の活動でも多く成果をあげている。
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
1911年創立。2011年、日本のオーケストラとして最初の100周年を迎える。約150名のメンバーをもち、シンフォニーオーケストラと劇場オーケストラの両機能を併せもつオーケストラ。常任指揮者はダン・エッティンガー。定期演奏会を中心とする自主公演、新国立劇場などでのオペラ・バレエ演奏、放送演奏、教育プログラムなどの国内活動をはじめ、海外公演でも高い評価を得ている。
【エッセー】
響き合う魂のしらべ
今風の言い回しを使えば、「美しすぎるレクイエム」。そのために、かつては権威筋からの批判も出た、という。それでも、3大レクイエムの1つとの評価を勝ちえてきたのは、この曲が、人の「悼む心」と見事に共鳴し、聞く者の心を震わせてきたからだろう。
亡き人の冥福を祈りながらも、こみ上げる哀惜の情、押さえきれない無念…。宗教的には天に召されたとしても、残された者の思いは容易に鎮まらない。
レクイエムは「鎮魂曲」とも訳されるが、ヴェルディのそれは、むしろその激しさと美しさで魂を揺さぶる。生きている者だけでなく、墓石の下や、今も海底の、あるいは地下のどこかで眠っている魂も目覚めよと言わんばかりに…。
行方不明者や関連死の方々を含め、2万1000人以上の命が失われた東日本大震災から2年が経過。メディアでは「復興」の文字が躍る。あの時の衝撃が少しずつ薄らぎ、日々の生活の中で思いを寄せる時間が減ってきている自分にふと気づく。被災地でも、深い悲しみを心の奥底に押し込めて、人々は毎日を懸命に生きる。
前を向いて進むのは尊い。でも、時折後ろを振り返ることも必要だ。そうして、心の奥に押し込めたり、仕舞われたりした思いを解き放つことも…。
指揮者は、サントリーホールのホール・オペラなどで、素晴らしい音楽の世界を何度も体験させてくれたルイゾッティ。彼の音楽に対する献身、人の声とオーケストラを絶妙に響かせ合う才を、私は信頼してやまない。
そして、その彼が信頼する歌い手陣。東京と被災地の、生きている私たちと亡くなった人たちの、魂の響き合う演奏になるだろう。
江川紹子(ジャーナリスト)
 
 
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