サントリーホール クリスマスコンサート 2019 バッハ・コレギウム・ジャパン『メサイア』 12/23(月) The Okura Tokyo ライトディナー付き S席もご用意!

サントリーホール クリスマスコンサート 2019 バッハ・コレギウム・ジャパン『メサイア』 12/23(月) The Okura Tokyo ライトディナー付き S席もご用意!

「第九」と並ぶ冬の風物詩、『メサイア』全曲演奏会。キリストの降誕、受難、そして復活に至る生涯を描く壮大な作品で、クリスマスシーズンには世界中で演奏されます。サントリーホールではバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)の演奏により2001年から毎年開催している名物コンサートです。
『メサイア』公演には、素晴らしいソリストたちを聴く歓びがあります。今年出演するソリストに、歌手から見た『メサイア』の聴きどころや、BCJと共演する期待を伺いました。
また、BCJが奏でる極上の『メサイア』をより深くお楽しみいただこうと、これまでのプログラムの中から作品を楽しむヒントとなる読み物をご用意しました。今年のプログラムに掲載する文章も公演に先駆けて公開します。
『メサイア』が250年以上にもわたって熱心に演奏されてきた「特別な魅力」を紐解きます。

  • 指揮:鈴木雅明 メッセージ動画

  • 昨年の公演より

    昨年の公演より

ソリスト歌手たちのメッセージ

  • 1) ソリストとして、『メサイア』の中でどのアリアやパッセージ、またどの点が最も魅力的、あるいは美しいと思われますか?
  • 2) 聴衆の皆さんに、この作品を楽しむためのヒントをいただけますか?
  • 3) 鈴木雅明氏やバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)との共演に期待することは何でしょうか?

ジョアン・ラン(ソプラノ) 
*サントリーホールの『メサイア』初出演

ジョアン・ラン

©Redpath Studios

  • 1) ソリストとして最も魅力を感じるアリアやパッセージ:

    この作品は全体として大変美しいので、ある部分をピンポイントで挙げるのは難しいですね。とはいえクリスチャンの私にとって極めて重要なところは、もちろん「私は知っている、私を贖う方が生きておられ」です。私自身の信仰をよく表すうえに強めてくれます。アルトとソプラノ独唱による「主は牧者のごとくその群れを養い」の転調部分もとても好きです。アルトが、旧約聖書イザヤ書第40章11節(チャールズ・ジェネンズが『メサイア』の題材に多くを選んだ章)の言葉、イエスが良き羊飼いとなるだろうという預言から歌い始めます。
    そしてソプラノが新約聖書の言葉と共に、「疲れた者はすべて主のもとに来なさい」(マタイ伝11章28ー30節より)というイエス自身の言葉を響かせて入って来るところで、温かに美しく転調します。この転調が、イエスの寛大な招きを受け入れることで私たちの肩にかかる悩みや重荷が軽くなることを、音楽的に表現されているといつも感じています。2000年前にイエスがそれを語ったときと同様に、ストレスの高い世界にいる現代の私たちが聴いても、イエスの招きは変わることなく、価値のあるものです。この招きを歌えることは大きな恩恵であると感じます。

  • 2) 『メサイア』を楽しむヒント:

    非常に異なる三部から構成されていますが、この『メサイア』はすべてイエス・キリストを題材としたものです。第1部はイエスとその降誕についての旧約聖書の預言に焦点を当て、第2部はイエスの受難と復活、第3部はイエスの死を超越する勝利、我々の信仰とイエスの再臨への確信について表現しています。
    1741年8月22日、チャールズ・ジェネンズがヘンデルに、聖書の言葉から直接とった歌詞を渡しましたが、それに深く感化されたヘンデルは、この傑作をほとんどノンストップで、わずか24日間で完成させました。この間、ほとんど食べ物を口にせず、彼の召使いはヘンデルが作曲中の楽譜に涙を落とすのを度々目にしたと言われています。ハレルヤ・コーラスを書いているときに感じたように「目の前に広がる天国と偉大な神を目にした気がする」と、ヘンデルは合唱の少年に語っています。

  • 3) 鈴木雅明氏やBCJと共演する期待:

    いつもと同じように、マサアキとBCJの友人との共演を楽しみにしていますが、特に今回は初めてヘンデルのメサイアを彼らと共演するということを心待ちにしています! 彼らのフレッシュなアプローチと、素晴らしいオーケストラや合唱、ソリストの仲間たちと、心揺さぶるマサアキの指揮のもとで作り上げる豊かな音色の織りなす舞台を楽しみにしています。クリスマスを迎えるのにこれ以上のものはないでしょう。

オリヴィア・フェアミューレン(アルト/メゾ・ソプラノ) 
*サントリーホールの『メサイア』初出演

オリヴィア・フェアミューレン

©Felix Broede

  • 1) ソリストとして最も魅力を感じるアリアやパッセージ:

    個人的には、バスのアリア「暗闇を歩む人々は」がとても好きです。暗いユニゾンで始まるところは文字通り人々の歩む音が聞こえるようです。続いて、彼らが目にする大いなる光についてバスが歌うところで、音楽ががらりと変わるところが、とても感動的だと思います。アルトでは「彼は蔑まれ」が美しいアリアなので、とても楽しんで歌っています。

  • 2) 『メサイア』を楽しむヒント:

    とにかくコンサートにいらして、リラックスして目を閉じて、この傑作に身を委ねてください! この音楽が、普段の生活や悩みからあなたを解き放ち、小さな旅に連れ出してくれることでしょう。

  • 3) 鈴木雅明氏やBCJと共演する期待:

    私は幸運にも、これまでにマサアキと何度か共演したことがあります。彼の絶え間ない情熱は本当に素晴らしく、このようなコンサートでご一緒できて大変光栄です。またBCJは世界でも有数の、限りなくピュアなサウンドを創り出せるアンサンブルだと思います。合唱のひとりひとりも皆、素晴らしい歌い手で、もちろんオーケストラの演奏者も皆、素晴らしいです!

セイル・キム(テノール) 
*サントリーホールの『メサイア』初出演

セイル・キム
  • 1) ソリストとして最も魅力を感じるアリアやパッセージ:

    この『メサイア』のソリストと合唱によるアリアは全て特別で美しいものです。ヘンデルの傑作として、とてもドラマチックでもあり、その音楽は驚異的です。
    特に、「慰めよ」の導入部は、穏やかな印象です。そしてすぐ次に続くアリア「全ての谷は」との音楽的なつながりは対照的で、そのハーモニーは東洋の陰と陽の調和のように感じます。
    シンフォニーの後のテノールのレチタティーヴォとアリアで、私がこの『メサイア』の始まりを告げることができるのは大変光栄なことです。

  • 2) 『メサイア』を楽しむヒント:

    ヘンデルの『メサイア』は、聖書の言葉を使った3つの部分から成りますが、それぞれの節の音楽的な変化が非常に興味深いものです。
    苦難、喜び、神秘などの場面にあらわれるヘンデルの創造性は素晴らしいものがあります。
    『メサイア』は特に宗教を抜きにしても、それ自身で鑑賞に値するものでしょう。コーラスとソリストとの音楽的なハーモニーは比類なきものです。

  • 3) 鈴木雅明氏やBCJと共演する期待:

    当時ヘンデルは世界的に知られている人物でした。ドイツで生まれ、英国の最高の音楽家として仕事をしました。韓国系欧州人の歌手である私にとって、日本で、世界でも最高峰のバロック音楽団体とともに、このような素晴らしい作曲家の最高作品『メサイア』に参加できることは、とてもエキサイティングです。
    そして、ずっと敬服してきたマエストロ・マサアキとの初共演に胸が高鳴ります。
    また、このようなプロの音楽家を後援してくださる日本の聴衆の皆さんに感謝いたします。
    2009年の大阪J. S. G. 国際歌曲コンクールでの入賞後、個人的に日本でのデビューをとても楽しみにしています。そして、この素晴らしい機会をいただき、マエストロ・マサアキとBCJに、感謝しています。

ロデリック・ウィリアムズ(バス/バリトン) 
*サントリーホールの『メサイア』5年ぶり3回目出演

ロデリック・ウィリアムズ

©Benjamin Ealovega

  • 1) ソリストとして最も魅力を感じるアリアやパッセージ:

    バスのレチタティーヴォのオープニング「万軍の主はこう言う」は、私が若き歌手として初めて習った曲です。オックスフォード大学のマグダレンカレッジで合唱奨学生になるための試験で歌いました。ですから、私にとってこの曲は常に特別な意味を持っています。また、最後のトランペットの音の前の静かな素晴らしい瞬間に添えられた、「見よ、私はあなた方に奥義を告げよう」というレチタティーヴォを歌うのはとても楽しいです。テノールのアリア「主の謗りが彼の心を打ち砕き」も、とても感動的ですが、別のテノールのアリア「お前は鉄の杖で彼らを打ち砕き」の激しさもとても好きです。私がこれを歌えたらいいのですが!

  • 2) 『メサイア』を楽しむヒント:

    『メサイア』に参加できる一番の方法は、皆さん、自分でそれを歌える場所を探すことです。もちろん、合唱曲にはやや難しいものもありますが、特にハレルヤ・コーラスなど歌いやすいものもあります。おそらく、日本にも、この曲だけを歌いたい場合でも参加できるアマチュア合唱団があるのではないでしょうか。英国にはScratch Messiahs(ゼロからのメサイア)という組織があり、最小限のリハーサルで誰でも一緒に参加でき(ですから、演奏は「ゼロから」となるわけです)、何百人、何千人もの人が共に『メサイア』を歌うことがよくあります。ただ情熱さえあれば、上手な歌い手である必要は全くありません。そして、あなた自身が曲の一部になって歌えることで、BCJのようなグループによる演奏をより味わえるようになります。あるいは、他のだれも聴いてないときに、音源に合わせて歌ってもいいのです!

  • 3) 鈴木雅明氏やBCJと共演する期待:

    マエストロ・マサアキとは先日ヨーロッパでちょうど共演していたのですが、そのとき「BCJは最もハッピーで陽気なグループの一つだと思っていて、仲間といえることがとてもうれしい」と話しました。BCJと歌うたびに、合唱、オーケストラが本当にとても楽しんでいるように感じます。彼らは本格的な世界レベルの音楽を創り出しますが、そうしながらも大いに楽しみ、笑いも絶えません。マサアキは、「それはたぶん、とてもエネルギッシュなプロジェクトに向けて一緒に取り組んでいるからだろう」と言っていましたが、BCJがあのすばらしいバッハのマタイ受難曲を演奏するときにはもっと厳粛なのでしょう。とにかくBCJと音楽を創り出すことが私は大好きで、ポジティブに取り組む雰囲気を心から楽しんでいます。

『メサイア』を知るキーノート

  • 『メサイア』2018年公演より

    ロデリック・ウィリアムズ
  • ロデリック・ウィリアムズ
  • ロデリック・ウィリアムズ

プログラム・ノート

文:三澤寿喜ヘンデル研究、ヘンデル・フェスティバル・ジャパン実行委員長
オペラとオラトリオ 『メサイア』:作曲と初演 対照的なオラトリオ:『サムソン』と『メサイア』 『メサイア』の魅力 魅力的なメロディー、そして借用について
*2015年プログラムより

PDFファイル(305KB)

初めて聴くかたに『メサイア』はやわかり

文:山野雄大ライター〈音楽・舞踊評論〉
ヘンデルはなぜ「 オラトリオ」を書いたのか? ヘンデルの「オラトリオ」とはどんなもの? 『メサイア』の巧みと明快 『メサイア』のくみたて
*2010年プログラムより

PDFファイル(277KB)

時代の申し子?『メサイア』の誕生

文:小宮正安ヨーロッパ文化史研究
有名音楽家の役割とは? 不安定な国政の直中で ジョージ2世はなぜ立ち上がった? 孤児捨子養育院の政治性
*2019年プログラムより

PDFファイル(237KB)

クリスマスの風物詩、『メサイア』日本初演と演奏記録

文:河村泰子ヘンデル研究
まずは「 ハレルヤ・コーラス」から 3つの“初演” いつからクリスマスの曲に?
*2018年プログラムより

PDFファイル(211KB)

メサイアこぼれ話

文:三澤寿喜/ヘンデル研究、ヘンデル・フェスティバル・ジャパン実行委員長
『メサイア』はなぜクリスマス・シーズンに演奏されるのか ハレルヤ・コーラス起立の由来 ヘンデルの英語力 バッハとヘンデル ヘンデルの歌手たち
ヘンデルの人物像
*2005年プログラムより

PDFファイル(824KB)
  • 『メサイア』2018年公演より

    ロデリック・ウィリアムズ
  • ロデリック・ウィリアムズ
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