熱中症を予防するための対策とは?おすすめのグッズや飲み物なども紹介【企業担当者必読】
熱中症は高温多湿な環境などで起こる症状で、屋外だけでなく室内でも発症することがあります。寝不足や二日酔いなどで体調が優れないときにも発症しやすく、油断は大敵です。
熱中症は誰でもかかる可能性がありますが、予防法を知って実践すれば防げる病気です。職場の環境を改善したり、従業員への啓発を行ったりして、熱中症による健康被害を防ぎましょう。この記事では、熱中症を予防するための基礎知識や職場での工夫、おすすめのグッズや飲み物などをご紹介します。
【熱中症対策その1】暑さから身を守る
暑さに負けない体づくりのためには、十分な睡眠や適切な食事が必要です。朝ごはん抜きや前日の飲酒、睡眠不足などの不摂生は熱中症を引き起こしやすくなります。
特に、暑い時期は食欲が落ちやすく、そうめんなど喉越しがよいものを口にしがちです。しかし、炭水化物だけでは疲労は取れません。仕事の後のビールも、アルコールの利尿作用で翌朝は脱水状態になりがちです。
炭水化物、肉や魚、野菜や果物をバランスよく食べることで、暑さに負けない体になっていきます。たとえば、そうめんとビタミンB1を含む豚肉を一緒に食べれば、そうめんの糖質が体の回復に必要なエネルギーに変わります。体を冷やす作用のある、キュウリなどの夏野菜を添えるのもおすすめです。免疫力を高めるビタミンCを含む赤ピーマンや、疲労回復に有効なクエン酸を含む梅干しなども積極的に取りたいところ。従業員に対して、日々の食事の取り方を啓発していきましょう。
また、1~2週間くらいかけて暑さに身体を慣らす「暑熱順化」も大切なポイントです。入職したての人や長期休暇明けの人については、特に目を配っていきましょう。持病がある人も注意が必要です。職場で、既往歴や生活習慣、体調確認用のチェックシートを導入するのも有効でしょう。
なお、熱中症予防を目的として使われている指標に「WBGT(暑さ指数)」があります。WBGTは、人間の熱バランスに影響の大きい「気温」「湿度」「輻射熱」の3つの指標を用いて、熱中症の発生リスクを客観的に評価するものです。職場では暑さ指数計を配備して作業場所の暑さ指数を実測し、作業服の種類により値の補正を行います。作業の強度に応じて基準値が定められていますが、もし基準値を超える場合は対策を講じる必要があります。冷房などでWBGT値を下げる、身体作業強度の低い作業に変更する、作業時間の短縮を図ることなどが求められます。
室内で働く場合
室内で作業を行う場合、エアコンや扇風機、遮熱カーテンなどを活用して室温を調節します。室温はこまめに確認しましょう。高温や多湿が避けられない作業の場合は、近くにエアコンや冷たい飲み物を備えた休憩場所を用意します。冷感インナーウェア※なども有効です。
※汗(水分)を吸収すると繊維の温度が下がる特性を持つもの
休憩所には、冷却効果のあるタオルや汗を拭き取る冷感ボディシートなどを備えておくのも良いでしょう。
屋外で働く場合
屋外で作業を行う場合、日射をできる限り遮るように工夫します。ドライミストの散布も有効です。作業着はできるだけ通気性がよく、吸湿性・速乾性のあるものを選びます。電動ファンの付いたクールウェアの活用もおすすめです。頭は通気性の良い帽子や、電動ファンの付いたクールヘルメットなどで守ります。ただし、火花が散るような作業をする場合、電動ファンの付いたものは使用できません。
作業場の近くに、エアコンや冷たい飲み物を備えた休憩場所を用意します。前述のとおり、冷却効果のあるタオルや冷感ボディシートなどで、汗を拭き体を冷やせるようにしておきます。休憩場所の確保が難しい場合は、車内での休憩も検討しましょう。
なお、気象庁と環境省は共同で「熱中症警戒アラート」を発表しています。熱中症警戒アラートが発表されている日は、特に念入りに対策を行いましょう。
「熱中症警戒アラート」について、詳しくは以下の記事をご参照ください。
熱中症警戒アラートと暑さ指数(WBGT)とは?職場での熱中症を防ぐための活用ポイント
【熱中症対策その2】こまめに水分と塩分を補給する
熱中症予防には、喉が渇いていなくてもこまめに水分を補給することが大切です。喉が渇いたと自覚するときには、すでに脱水が始まっていることがあるからです。作業に集中していると、水を飲むタイミングを逃しがち。タイマーやアラームで知らせるなどの工夫が必要でしょう。
なお、一度に大量の水を摂取すると、体内の電解質バランスを崩し、かえって体調不良を引き起こすことがあります。水分は定期的に少しずつ補給しながら、汗で失われる塩分やミネラルも一緒に取ることが大事です。
作業場所のWBGT値が基準値を超える場合、少なくとも0.1~0.2%の食塩水、ナトリウム40~80mg/100mlのスポーツドリンクや経口補水液などを、20~30分ごとにカップ1~2杯程度摂取することが望ましいとされています(作業の強度などによって、必要な摂取量は異なります)。
発汗時に適したスポーツドリンクやゼリー飲料などが出ているので、職場に備えてすぐ摂取できるようにしましょう。
万が一、職場で熱中症が発生したときの応急処置は?
熱中症は重症になると命の危険があり、一刻も早い対応が必要です。応急処置の方法を従業員や管理者があらかじめ理解し(「実施手順の作成」「関係者への周知」)、体制を整えておくこと(「報告体制の整備」)が必要です。
熱中症の治療と応急処置について、詳しくは以下の記事をご参照ください。
めまいや頭痛……熱中症になったら?熱中症の治し方と応急処置【企業担当者必読】
まとめ
熱中症予防には、のどが渇いたと感じる前からこまめに水分を補給することが大切です。朝礼や休憩時間には注意喚起をしていきましょう。
汗をかくとミネラルやビタミンも失われますから、これらの栄養素も補える飲料が適しています。
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