再読

  • 現在、議論を呼んでいるテーマについて、
    アステイオンのバックナンバーの中から改めて紹介していきます。

    ニューズウィーク日本版公式サイトでも、アステイオンの一部をお読みいただけます。

  • 第一次大戦とオスマン帝国の解体

    藤波 伸嘉「オスマン帝国の解体とヨーロッパ」
    (アステイオン80号 特集「第一次大戦100年」2014年5月p60)
    第一次大戦は欧州の戦争だった。しかし、この大戦は同時にバルカン半島からペルシア湾にいたる広域の秩序を維持していたオスマン帝国を最終的に滅亡に追いやった。西洋的視点からしばしば「野蛮」な「トルコ」と決め付けられるオスマン帝国であるが、そこにはイスラームや正教が共存する多元的な社会が曲がりなりにも存在し、その「近代的」な再編が模索されていた。大戦による帝国の多元性の剥奪解体こそが、現在まで続くアラブ地域やバルカン半島の混乱の起源であることを考えれば、現代世界を理解する上でオスマン史の視点から得られるものは大きい。

    関連書籍
    関連書籍 Vol.080 特集「第一次大戦100年」
  • 香港から民主主義を考える

    倉田 徹「『民主』(democracy)と『民主』(minzhu)の出会い─香港から考える」
    (「アステイオン」77号 特集「それでも民主主義」2012年11月p67)
    2014年、香港の学生が中心となり「真の普通選挙」を求めて起こした大規模デモは、「雨傘革命」とも称され世界が注目した。1997年の中国返還後も、香港ではかつての宗主国イギリスが主導した「デモクラシー」と、中国共産党支配を前提とした「中国的民主」が混在する。「一国二制度」の中で一見矛盾するものを共存させることに長ける香港の姿は、世界の民主主義をめぐる様々な論点に解を提供できるかもしれないと倉田言う。

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    関連書籍 Vol.077 特集「それでも民主主義」
  • なぜ、幸福か

    張 競「魂の幸福を語り合うこと」
    (「アステイオン」76号 特集「いま、何が問題か」p21)
    2011年の東日本大震災後のエネルギー不足は、多くの日本人にとってエネルギーの大量消費に支えられた生活のあり方、さらには魂の幸福について考える機会となった。産業革命以来、人間は肉体の幸福のためにひたすら努力し、物質的な豊かさのために猪突猛進してきた。しかしその反面、魂のあり方という問題は長らくほったらかしにされてきた。いまこそ立ち止まって魂について考えるときである。

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    関連書籍 Vol. 076 特集「今、何が問題か」
  • ソーシャルメディアと民主主義

    山本達也「ソーシャルメディアと『アラブの春』─『動員革命』と『透明性革命』」
    (「アステイオン」77号 特集「それでも民主主義」2012年11月、p52)
    2011年に中東諸国で起こった「アラブの春」では、ソーシャルメディアが民主化を推し進めるのに大きな役割を果たしたとされる。しかし、その後のエジプトやシリアなどの混迷は何を意味するのか。山本は、ソーシャルメディアは既存の体制を壊すことに関しては大きな力を発揮するが、新たな体制を作り上げていくという点では、むしろマイナスに働く可能性もあると述べている。この問題は中東にとどまらず、民主主義体制が確立した先進国諸国にも大きな課題を投げかけている。

    関連書籍
    Vol.077 特集「それでも民主主義」
  • 憲法改正をめぐる論議

    田所昌幸「戦後日本の憲法体制の変容と展望」
    (「アステイオン」62号 特集「後ろ向きでない憲法改正」2005年4月、p12)
    2012年末に自民党が政権に返り咲いて以来、憲法改正をめぐる動きが活発になった。戦後、アメリカ主導によって制定された憲法は、日本人の手によって改めるべきなのか、それとも平和な社会を実現してきた憲法を変えるべきでないのか。
    2005年のアステイオン62号で田所昌幸は、現代日本の憲法問題の本質は、「憲法典を盾に困難な問題に立ち向かわなくなってしまった護憲論の知的怠慢と、戦後憲法体制に安住し、国の形について論ずることを忘れてしまった日本人の政治的道義的な倦怠なのだ」と論じている。

    関連書籍
    vol.62 特集 「後ろ向きでない憲法改正」
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