2025.09.01

研究者の力を最大化する「土台」づくり──サントリー イノベーション企画部の挑戦

研究者の力を最大化する「土台」づくり──サントリー イノベーション企画部の挑戦

サントリーの充実した研究環境の背景には、多様な専門部門が連携してイノベーションを推進する基盤があります。日々進歩している様々な技術開発や研究の土台を整え、新たな価値創造のための取り組みを牽引しているイノベーション企画部から、課長の野中翔太さんと清野佳穂さんのお二人に、研究者をはじめとした、イノベーションに携わる仲間が最大限に能力を発揮できる環境づくりについて語っていただきました。

研究開発を支える、部門を超えた協働

前身部署を経て、2025年に立ち上がったグループイノベーション本部。研究開発を支える各チームの役割とミッションについてお聞きしました。

野中さん:グループイノベーション本部は、イノベーション企画部のほか、研究を行う「サントリーグローバルイノベーションセンター(以下、SIC)」と、新しい事業を開発する「未来事業開発部」から構成されています。

その中でイノベーション企画部は、組織の各部署が連携し、斬新なアイデアが生まれる土台を作るために活動しています。

サントリーホールディングス株式会社 イノベーション企画部の野中翔太さん(左)と清野佳穂さん(右)


「サントリー流のイノベーション」の実現に向けては、大きく3つの柱があると言います。

野中さん:1つ目は、酒類や飲料、ウエルネスといった既存事業に革新を起こすこと。2つ目は、新規事業の種を見つけ出し、それを会社として育てていく仕組みを整えること。そして3つ目は、研究も含めたイノベーションを実現するための基盤を作り上げることです。

新しいテクノロジーが登場した際には、会社のルールをどのように整備し、活用するかを考えます。また、限られた資源をどう配分し、効果的に投資回収するかも重要な戦略ポイントです。

酒類・飲料・健康食品と多様なフィールドがあるからこそ、その相乗効果が新たな革新の種を生み出すことに繋がる、と語るお二人。それを可能にする環境づくりとして、横のつながりを強化する取り組みを進めています。

清野さん:私たちはR&Dから新たなイノベーションを生み出すための環境整備を担当しています。具体的には、SICをはじめとした研究所や事業開発部門などの様々な部門の研究者たちが集まって専門知識や情報を自由に交換する場を設けています。普段の業務だけでは得られない新しい視点やアイデアが創出されるきっかけとなり、個々の研究開発の高度化に繋がると考えています。

野中さん:普段はそれぞれの事業でお酒や飲料、健康食品等の研究開発を行っていますが、これらの部門が協力し合うことで、今までにない知見が得られ、新しいアイデアがいくつも生まれてきています。こうした協働は、サントリーがイノベーションを創発するための力強い基盤になっていると感じています。

イノベーション企画部でロサンゼルスのフリーマーケットに視察に行った際の様子。その他にも、現地スーパー視察やLA在住者にインタビューを実施したそう。


充実した研究環境で挑む、次世代の価値創造

革新的な製品を創出するために、研究開発に力を注いでいるサントリー。お客様の視点を重視した研究から、多様な価値観が交差する研究環境まで、その特徴と強みは多岐にわたります。

野中さん:サントリーでは、お客様にどう喜んでもらえるかを常に意識した「お客様志向」の研究開発を行っているのが特徴です。「それは本当にお客様にとって価値があるものなのか」といった言葉が、研究者たちの日常会話の中にも頻繁に登場するほどです。

また、サントリーは技術革新を促進する投資を積極的に行っていると感じます。充実した研究施設や設備が整っていることで研究者は自由度高く研究に向き合うことができ、より高品質な製品をお客様に届けることに繋がっているのだと思います。

清野さん:多様性に溢れていることも大きな魅力の一つです。異なるバックグラウンドや専門性を持つ研究者が集まり、様々なアプローチや視点を活かして、新たなイノベーションを生み出しています。

これは日本国内だけでなく、海外のR&D拠点でも同じです。文化や国籍の違いを超えて協力関係が築かれていて、多数の意見が飛び交う活気あるディスカッションが行われています。

そんな環境だからこそ、新しい発見が生まれやすく、最先端の技術が誕生する可能性も大いにあると感じています。

Z世代のトレンドスポットとなっているカフェでの視察の様子。顧客視点を常に磨くため、年3回ほどトレンドスポットの視察を行っているそう。


社会環境の変化を捉えて、未来のイノベーションを促進する取り組みをしていると言います。

清野さん:現代社会では、価値観やライフスタイルの変化が加速しており、企業はその変化を敏感に捉え、柔軟に対応していくことが求められています。特に、健康やウェルビーイングへの関心の高まりは、消費者のニーズをより多様かつ高度なものへと変化させています。

そうした流れの中で、ノンアルコール飲料や健康機能性商品のカテゴリーでのさらなる価値創出が求められており、新しい技術やアイデアを活用して、お客様に価値ある商品を届けたいと考えています。

“やってみなはれ”が息づく現場から――サントリーのイノベーションと挑戦の原動力

インタビュー中も笑顔でフランクに会話されている野中さんと清野さん。イノベーション企画部はフラットな関係で自由に意見交換ができる、和やかで活気ある部署とのこと。

サントリーのイノベーションと研究開発を支える業務の中でも、日々サントリーらしさを感じながら働いていると語る二人。サントリーで働く魅力や、やりがいをどのように感じているのでしょうか。

清野さん:イノベーション企画部で働く中で、アイデアが形になり、商品として市場に出るまでに非常に多くの部署が協力し合っていることを体感しています。それぞれの専門家が持つ知識を結集して、新しい価値を生み出す過程を見られるのはとても魅力的で学びがあり、その過程に私も貢献できていることにやりがいを感じています。

昨年、研究開発の様々な部署のメンバーを集めて、これからの未来における課題と可能性について議論する場を設けました。お客様が求める価値はもちろん、新しいテクノロジーの可能性や気候変動などの外部環境も考慮しながら、今後の戦略に繋げていく議論です。

まだ年次が浅い私に、そのような多くの人を巻き込む経験をさせてくれるところにサントリーの「やってみなはれ」を感じますし、自分の成長に繋がっています。

野中さん:多様な視点を持つ人々と対話できる環境は、サントリーで研究開発に携わる上での魅力だと感じています。

前職でもR&Dに関わっていましたが、サントリーではビールやウイスキー、ワイン等のお酒に加えて、飲料やサプリメントなど幅広い分野を手掛けています。様々な分野の人・研究に寄り添って働けるのは、非常に面白いことだと思いますよ。

また、国内外問わず「お客様志向」がメンバー一人ひとりにしっかり根付いているのはもちろん、会社としても、お客様を理解するための活動に対して積極的にサポートをしてくれる。これもサントリーの魅力の一つですね。こうした環境から私も多くの刺激を受け、視野が広がるのを実感しています。

サントリーに入社して最初に携わったプロジェクトでは、海外グループ会社との健康飲料に関する業務がありました。その中で、メンバーとともにサンフランシスコにあるお客様の自宅を訪問したことがあります。お客様へインタビューをしたり、冷蔵庫の中をのぞかせてもらったりする中で様々な気づきがあり、それを今後の研究開発に活かすために皆で熱く議論したことを覚えています。

海外では、より自分の意見を積極的に発信することが求められ、文化の違いも体感しました。現在の仕事では経営層の方と話をする機会も多くありますが、海外での経験のおかげもあり、臆することなく自分の言葉で語ることができています。

東洋医学の思想を学ぶため、アーユルヴェーダの瞑想を体験中の野中さん。

最後に、イノベーション企画部としてのこれからの展望についてお話を聞きました。

野中さん:お酒や飲料、健康食品といった各カテゴリーを結びつけることで、新たな価値を生み出す方法があるのではと考えています。例えば、バックグラウンドや文化の違う様々なR&Dの仲間たちの考えが有機的に融合することで革新的なアイデアを実現したりすることができれば、さらに魅力的な製品としてお客様に届けられると思っています。

こうした新たなチャレンジが、我々の掲げるイノベーションに繋がっていくと考えており、それを実現するための企画立案や投資を積極的に進めていきたいと思います。

※社員の所属・役職、内容は取材当時のものです。

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【サントリーで活躍する研究開発部門の記事はコチラ!】

野中 翔太

野中 翔太Shota Nonaka

サントリーホールディングス株式会社
グループイノベーション本部 イノベーション企画部 課長

2013年にキャリア採用で入社し、サントリー食品インターナショナル株式会社 研究開発部に配属。健康素材開発を担当する。その後、2016年にR&D部へ異動し、海外グループ会社との健康飲料に関するプロジェクトに携わる。2022年にはサントリーホールディングス株式会社 研究企画部に配属され、グループ全体の研究企画や戦略立案を担当。2025年からイノベーション企画部の課長として、グループのイノベーションに関連する活動の戦略企画を推進している。

清野 佳穂

清野 佳穂Kaho Seino

サントリーホールディングス株式会社
グループイノベーション本部 イノベーション企画部

新卒として2022年に入社。研究企画部に配属され、グループ全体の研究企画や戦略立案に従事。特に、研究予算管理・立案と外部環境情報収集・分析を担当。その後、2025年1月にイノベーション企画部への組織呼称変更に伴い、グループのイノベーションに関連する活動の戦略企画を担う。特に、グループイノベーション本部の予算マネジメント・立案やR&D部門の連携推進を担当している。

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