2025.04.28
転職して10年。サントリー営業部門で叶える子育てとキャリアの両立

新卒で入社したアパレルメーカーでは、スーパーバイザーやバイヤーとして約5年間勤務。2015年にサントリーへ転職した後は2回の産休・育休を挟みながらも、現在に至るまで首都圏営業本部で活躍している松原さん。キャリアの転機や“転職組”だからこそ感じたサントリーの社風、仕事と育児の両立についてお話を伺いました。
アパレル業界からサントリーへ、転職のきっかけ

取材を行った首都圏営業本部の商談ルームの壁には「伊右衛門」がずらり。松原さんご自身で陳列されたとのこと。
まずは、これまでのご経歴を教えてください。
松原さん:学生時代も「身近で手に取りやすい商材をつくる会社で働きたい」という思いで、メーカーを中心に就活をしていたんです。そしてご縁があったアパレルメーカーに新卒で入社しました。
前職のアパレルではバイヤーとして、自分の見極めた商品がお客様の手に渡ることにやりがいを感じていましたが、一方で「アパレルはそのブランドに興味を持っている人にしか届かない。もっといろんな人に手に取ってもらえるような商材を扱ってみたい」という思いが募り、転職を決意。転職活動を進める中で“バイヤーの経験があり、最終顧客であるお客様の気持ちがわかる営業職”としての活躍を期待され、サントリーへ入社しました。
入社後、営業担当として働きだすと、サントリーのブランド力と市場における信頼感は非常に心強く、お得意先への提案などもしやすい環境だと感じました。
現在は営業推進担当として、2024年に新発売した「おうちドリンクバー」の育成やサントリー緑茶「伊右衛門」のマーケットシェア拡大に注力しています。バイヤー時代に培ったお客様への感度を大切にしながら、営業チームのバックアップをする仕事にやりがいを感じています。
転職してサントリーへ入社されました。社内の雰囲気など、印象はいかがでしょうか?
松原さん:サントリーには“熱い人”が多いですね。社内には営業の成功事例をお互いに共有できるプラットフォームがあるのですが、「好事例ができたら共有しよう」ではなく「共有できるような成果を作りにいこう! みんなでやろう!」という姿勢で、仕事に対してとっても前向きです。成果を“待つ”のではなく、お互いに声を掛け合って“作りにいく”という熱い社内の雰囲気に鼓舞されて、入社後から私も熱量高く仕事に取り組めています。
そんな風に、良い意味で“気合と根性!”が充満しているのですが、決して熱いだけではなく、裏ではしっかりロジックを積み上げて成果を追い求める姿にサントリーらしさを感じています。今は“ロジカルな体育会系”だなと思っています(笑)。
支社全体のモチベーションアップに挑む! 営業推進の仕事
営業推進とはどのような仕事なのでしょうか。
松原さん:担当エリアにおけるブランドの育成や営業チームのバックアップをする仕事です。具体的には、お得意先店舗でのオリジナルキャンペーンを企画したり、営業担当がお得意先へ提案する棚割※ に関する資料を作成したりと、その内容は多岐にわたります。
※棚割:商品陳列の配置決めや、取り扱う商品の選定などを含めた棚づくりのこと。
同じ首都圏営業本部の中で営業部から営業推進部へと異動されましたが、どのような点が大きく変わりましたか。
松原さん:営業推進部に異動してから、営業部署のマネジャーと議論する機会が格段に増えました。「このエリアでは、こんな施策が有効なのでは」と日々話し合い、具体化していきます。今では、経験豊富な先輩たちに対しても臆さずに提案できるようになり、自分の成長を感じています。
そんな営業推進で働く中で、印象に残っているトピックがあれば教えてください。
松原さん: 2024年3月「伊右衛門」リニューアルに向けて、支社全体で取り組んだことでしょうか。
ありがたいことに「伊右衛門」は広く世の中に浸透していて、すでにブランドとして確立しています。しかし、だからこそ「さらに売上を伸ばすにはどうすればよいか」という課題があり、今までとは違う、別の角度からの取り組みが求められていました。
「伊右衛門」というブランドならではの苦労があったのですね。
松原さん:「伊右衛門」はほぼ全店舗で取り扱ってもらえており、販促枠も確保できている。これ以上なにが出来るのか──そのように感じていた営業担当も多かったと思います。そんな停滞した雰囲気を打破することが何より重要だと考え、社内の機運醸成に取り組みました。
支社方針に「『伊右衛門』を全力で推そう!」と大きく掲げ、営業チームの一体感を高めるために決起大会を実施。他にも、営業担当向けに「伊右衛門」リニューアルに関する特別説明会を実施したり、お得意先向けにもリニューアルを周知すべく「伊右衛門」グッズを作ってみたり。営業担当が前向きに、かつ、自信をもってお得意先へ提案活動ができるように働きかけました。
そうした活動の成果か、営業担当同士で「こんな取り組みが上手くいったよ」などと自発的に情報共有し合う姿が見られるようになりました。「久しぶりに『伊右衛門』を商談に持ち込めました」という嬉しい声が届いたときは、本当に感慨深かったですね。
営業担当からの熱いアプローチも功を奏し、リニューアルのタイミングである3月にはお得意先にも「『伊右衛門』を推そう!」という意識が浸透。結果、無事に数値目標を達成することができました。

「伊右衛門」決起大会の様子
営業推進として、日ごろから心がけていることはありますか。
松原さん:市場のトレンドや競合商品の状況を把握するため、店頭に足を運び、自分の目で確認するようにしています。普段の買い物でスーパーへ行くことも多いですが、業務時間外にも関わらず、ついついチェックしてしまいます(笑)。
こまめに営業担当とコミュニケーションをとることも重要です。お得意先との商談を通して入手した情報など、店頭からは拾いきれなかった内容もキャッチアップできるよう意識しています。
フルタイムの仕事と育児、両立のコツとは
バリバリと働いている印象を受ける松原さんですが、プライベートでは2人のお子さんの育児にも励んでいます。仕事に育児にと忙しい中、どのような1日を過ごしているのでしょうか。
松原さん:朝は保育園へ子どもたちを送り、9時に出社。メールやスケジュールを確認した後、午前中は社内資料を作成していることが多いです。午後はマネジャーや量販部署などと打ち合わせをし、17時~17時半ごろに退社します。
残務処理のため、帰宅後に1時間ほど仕事をすることもあります。サントリーはフレックス勤務やテレワーク等の制度が整っているので、フルに活用しながら仕事と家庭を両立させています。
子どもから「お仕事を頑張っているママ、かっこいいね」と言われたことがあり、それがパワーの源になっています!
ズバリ、仕事と育児を両立させるコツとは?
松原さん:意識しているのは、仕事のスケジュール管理です。事前に1週間の予定を30分単位で入力しておき、無駄なく業務を進められるよう心がけています。もちろん、予定通りに進まないこともあるので、終わらなかった業務を翌日以降に組み直すなど、予定を調整する時間もスケジュールに組み込んでおくことがポイントです。
プライベートでは「まあいいか」というマインドを大事にしています。子育てをしていると思うように事が進まない場面にもたくさん遭遇しますが、なるべくイライラせずに楽しく過ごしたいなと(笑)。
1人目の子どものときには、なかなかコツをつかめず、頑張りすぎて空回りしていたのですが、今ではうまく折り合いをつけられることも多くなりました。
松原さん:サントリーには子育て中でもやりがいのあるプロジェクトを任せてくれる風土がありますし、困ったときには助けてくれる上司がいます。
他に子育て中の社員が周りにいない状況の中、上司から「どんなサポートができる?」「好事例を作っていこう!」と声をかけてもらい、積極的に相談に乗っていただきました。
子どもの体調不良で大切な商談に出席できなくなった際、代わりに対応してくれたこともあります。日頃から上司と情報共有を密にするように意識はしていましたが、急な依頼にも快く応じてくれ、非常に助けられた瞬間でした。そんな職場のサポート体制には心から感謝しています。
育児をサポートする制度があるだけでなく、それらを活用しやすい土壌も整っている様子が伝わってきます。
“サントリーらしい働き方”を体現し、次の世代へとバトンを繋ぐ
最近、アンガーマネジメントやコミュニケーション力の強化につながる勉強も始めたそうですね。
松原さん:勉強には「サントリー大学」という、サントリーグループ社員全員がアクセスできる人材育成プラットフォームを利用しています。さまざまなコンテンツの中から自分が興味ある内容を選んでいつでも学べるシステムが用意されているんです。仕事と子育てで時間がない中でも、隙間時間を活用して効率的に成長できています。
将来はどんなことに挑戦したいですか。
松原さん:サントリーへ入社してからずっと、営業に携わる仕事をしてきました。将来は「子育てなどといったライフイベントも経験しつつ、長く営業部署で働きたい」と考えている若手社員の手助けができるといいなと思います。自分が経験してきたことを活かし、次の世代を支えていきたい! それが私の目標です。
「やりがいのある仕事を任せてもらえ、いろんなことにチャレンジしながら楽しく働けています」と笑顔で話す松原さん。子育てとキャリアの両立を実現しながら、前向きに挑戦を続けています。その姿は “一人ひとりがイキイキと働ける環境づくり”を推進するサントリーにとって、まさに“サントリーらしい働き方”の体現者です。
※内容・社員の所属は、取材した2024年11月当時のものです。

松原 彩Aya Matsubara
サントリーフーズ株式会社
首都圏営業本部
アパレルメーカーで約5年間勤務後、2015年にサントリーへ入社。前職のバイヤーの経験などを活かし、飲料部門の営業担当として、首都圏エリアのスーパーマーケット等を担当。2回の産休・育休を経て、現在は営業推進部で首都圏エリアのブランドマネージャーとして、サントリー緑茶「伊右衛門」や2024年に発売した「おうちドリンクバー」を担当。日々担当ブランドの育成に向けて、営業活動方針の立案や戦略の検討を行い、マーケットシェア拡大に奮闘している。