2019.01.01

稼働率アップへの挑戦！　サントリーものづくりエンジニアの成長物語

目標としていた国際学会に参加。研究室仲間とのプチ世界一周旅行を果たす

学部時代の後半、ボランティア活動に参加したことがきっかけとなり、自分自身の将来を見つめるようになりました。より深く勉強をしてから社会に出ようと大学院へ。大学院では論文誌に掲載されるような研究論文を仕上げることと、国際学会への参加の2つを目標に掲げました。
電力ケーブル技術をテーマに研究に取り組むなかで、仮説検証を繰り返しながら結果を出していくプロセスは、現在の仕事の礎になったと思います。目標としていた国際学会には3度参加することができ、その際には研究室の仲間とプチ世界一周旅行を敢行。今も大切な思い出の一つです。

ものづくりを軸に、幅広い活躍の場とチャレンジ精神に富んだ企業を回る

ものづくりエンジニアとして広範囲に活躍できる場があり、チャレンジ精神の風土がある会社であることを軸に据えて、就職活動をしました。もう一つ、自分に合う企業風土かどうかも大切な観点でした。エントリーシート提出は10社ほど。自動車、電装部品、鉄道、航空、医薬、総合商社、産業コンサルティングなど多岐に渡りました。あまりにもバラバラな業界選びに、面接では志望動機を深く突っ込まれたことを覚えています。

応募理由もそうでしたが、サントリーを選んだ決め手は、"人"、そして"企業風土"です。会社訪問やOB訪問で出会った先輩社員の方が「厳しいなかだからこそ切り拓くおもしろさがある」と楽しそうに語る姿に惹かれました。自分もこんな風に楽しく仕事を語りたい、そんな風土があるサントリーで頑張りたいと就職活動中に強く思うようになりました。採用面接の一連のプロセスのなかでサントリーが第一志望となり、入社を決めていました。

私の入社年は、東日本大震災が起きた年で、サントリーのCM「上を向いて歩こう」がTVで流されていたり、東北で復興・復旧に頑張っている先輩社員の話を聞いたりもし、この会社で頑張ろうと自分に誓ったことを覚えています。

入社後すぐに最初の挫折を経験。持ち前の挑戦心で稼働率アップに挑む

最初に配属された木曽川工場では、新ラインの建設に携わりました。任されたミッションは、炭酸無菌充填ライン設備を設計し、立上げ、安定稼働までもっていくこと。先輩の指導を仰ぎながら、個々の設備に要求される機能を整理し仕様を決め、実際の試運転での検証方法を考えました。顕在化している不具合だけではなく、潜在的なロスを見つけて課題化し、対策の検討を行い、具体的な道筋をつけていきました。

設計はもちろん、飲料の製造知識も明らかに不足していたので、最初は苦労するだろうと覚悟はしていました。それでも、自分が設計した設備が思い通りに動かなかったときには、深い挫折感を味わいました。それ以来、無我夢中で学びながら改善活動に励み、結果、製造ライン稼働率を会社全体の2位まで押し上げることに成功。自分なりに大きな成長を感じた出来事です。

個々の設備設計から工場全体を俯瞰するエンジニアリングの世界へ

入社4年目に白州工場へ異動し、炭酸無菌充填ラインの建設担当として、給水および排水処理設備の設計・立上げ・安定稼働に携わりました。製造ライン全体に関わるインフラシステムの設計で、処理能力の検討や材質・配管口径・配管敷設ルートなど範囲も広く、工場全体を俯瞰的に捉える必要があります。

前提条件の置き方や前後の工程との能力バランスなど、ゼロから設計能力とトータルな視点が求められ、私にとっては高い壁となりました。実際、プロジェクト全体に影響を及ぼすようなミスをしてしまったのですが、そのミスを取り戻す過程のなかで、全体を俯瞰する力を獲得。最終的には無事に納期・予算どおりに稼働させることができました。

また、設計に臨むなかで、設備設計事例研修も大いに役立ちました。
サントリーにおけるエンジニアの仕事について、先輩社員たちが具体的なエピソードを交えながら話をしてくれたことで、自分にどんなことが求められているのか、どのようなプロセスで進めるべきか、大事なポイントは何か等々、改めて考え、多くを学ぶことができました。
工場中期計画や将来の省水計画を立案するにあたっては、限られた情報のなかでも先を見据えたゴールを決め、そこに向かう道を描くこと。現時点で決めなければいけないことはなにかを判断する、という意識が自分の中で芽生え、育ち始めたことを覚えています。