STRATEGY1

グローバル
経営基盤

私はアンクル・トリス。
1958年の誕生以来サントリーの挑戦を見続けている。サントリーのことなら現役社員の誰よりも詳しいんだナ。

グローバルトップを目指すサントリーの「らしさ」が現れている戦略を、私が領域別に解説するゾ。

この項では、世界と戦うための体制と事業ポートフォリオの「作り方」に注目して、サントリーらしさを見て行こう。

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一気呵成の大胆なM&Aで、
グローバル企業へ怒涛のシフトチェンジ

「洋酒事業はわれわれのビジネスの根幹。ここで世界のプレーヤーになれることは大きいこと」。2014年、佐治信忠会長(当時社長)は「ジムビーム」などで知られる米蒸溜酒大手ビーム社の大型買収にあたり、グローバルプレーヤーとして戦っていく決意を表明した。佐治会長の発言は、現在の飲料・酒類業界を席巻する「世界の巨人たち」を意識したものだ。清涼飲料の世界ではアメリカのザ・コカ・コーラ・カンパニーやペプシコ、酒類では「バドワイザー」で知られるベルギーのアンハイザー・ブッシュ・インベブなど、世界には錚々たるメンバーが顔をそろえている。これらの「世界の巨人たち」との戦いがすでに始まっているんだナ。

飲料・酒類業界のグローバルプレーヤー アンハイザー・ブッシュ・インペブ(ベルギー) ビール 世界1位 ハイネケン(オランダ) ビール 世界2位 ペプシコ(米国) 清涼飲料 世界1位 ザ・コカコーラ・カンパニー(米国) 清涼飲料 世界2位 ディアジオ(英国) 蒸留酒 世界1位 コイチョウ・マオタイ(中国) 蒸留酒 世界2位 出典:各社最新の年次レポート 飲料・酒類業界のグローバルプレーヤー アンハイザー・ブッシュ・インペブ(ベルギー) ビール 世界1位 ハイネケン(オランダ) ビール 世界2位 ペプシコ(米国) 清涼飲料 世界1位 ザ・コカコーラ・カンパニー(米国) 清涼飲料 世界2位 ディアジオ(英国) 蒸留酒 世界1位 コイチョウ・マオタイ(中国) 蒸留酒 世界2位 出典:各社最新の年次レポート

グローバル市場で「世界の巨人たち」と競争を繰り広げることを前提に、サントリーは2009年のホールディングス設立からわずか6年で世界と戦える体制作りをやってのけた。商品カテゴリーや地域ごとに最適な手法を判断し、子会社設立・上場、大規模M&A、合弁会社設立などさまざまな手法を巧みに組み合わせ、グローバル体制の礎を構築。「世界で戦う」という目的に則した明確かつ躊躇のない歩みに、サントリーらしさが表れているといえるんだナ。

主な経営体制の変遷

M&A

2009年

・ニュージーランド飲料大手 フルコア買収
・フランス飲料大手 オランジーナ・シュウェップス買収
・インドネシア ガルーダフードの飲料事業買収

2013年

・イギリス・グラクソスミスクラインの飲料事業買収

2014年

・アメリカのスピリッツ大手 ビーム社買収
(蒸留酒世界3位に)

事業会社の体制

2012年

・サントリー食品インターナショナル上場

2014年

・「ビームサントリー」設立
サントリースピリッツをビームの傘下に

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多様な事業カテゴリーの力を結集し、
「ボーダレス化」する世界市場に挑む!

サントリーは世界の食品・酒類メーカーでは珍しく、清涼飲料・蒸溜酒・ビール・健康食品など、ビジネスモデルの異なる多様な事業を傘下に置くという特長をもっているんだナ。事業カテゴリー別の売上は、清涼飲料を含む食品が約6割、ウイスキーやビール、ワインなどを含む酒類が約3割、残りの約1割がその他事業だ。
2018年には、海外売上高が初めて1兆円を突破。売上高比率は4割を超えた。 2019年のサントリーの連結売上高は約2.3兆円に到達している。

サントリーが抱える多様な事業

それでもなお、グローバルトップへの道は険しいが、単一カテゴリー・少品種に特化して売上を伸ばしてきた「世界の巨人たち」に対して、サントリーはその特徴的な事業ポートフォリオを活かして戦っている。
これからの世界の食品・飲料市場では、同じカテゴリーの中だけでなく、カテゴリーのすき間・境界線での戦いがし烈になっていくと見られている。そうしたカテゴリーのボーダレス化が進む環境下では「多様なカテゴリーにまたがる事業の知見を持つ」というサントリーの個性が活きてくるんだナ。
実際、ここ数年のさまざまなパターンの協業を通して、グローバルなリソースの共有や連携が大きく進展し、成果が花開いてもいる。サントリーならではのボーダレスな挑戦から今後も目が離せないゾ。

ボーダレス化するカテゴリーと競合イメージ