水沼 正昂
Masataka Mizunuma
サントリーウエルネス株式会社 生命科学研究所 研究・サービス開発2グループ
私の所属する生命科学研究所では、健康食品および化粧品の開発研究を行っています。この部署は研究(R)と開発(D)のチームに分かれており、それぞれの役割を分担しながら、各プロジェクトに取り組んでいます。 私が担当する研究領域の一つに、脳の健康に関する研究があります。この分野では、DHAやEPA、アラキドン酸といった必須脂肪酸の研究を行っています。特に、アラキドン酸については、効率的に生産する微生物を世界で初めて発見したのがサントリーであるという誇りある実績があります。現在は、これらの脂肪酸が生体内、特に脳内でどのような機能を担っているのかを解明するための研究を進めています。 また生命科学研究所内での研究活動に加え、アカデミアの先生方との連携にも力を入れています。共同研究を通じて、多価不飽和脂肪酸の機能をより詳細に明らかにすることを目指し、研究を展開しています。
学部生時代は、とにかく自分の興味があることに積極的に取り組んでいました。多くの留学生と交流する機会を作ったり、ドイツへ留学して異文化に触れたり、国内外問わず様々な場所へ一人旅をしたりと、気の赴くままに動き回る日々を過ごしていました。広い世界を見て学ぶことで、多くの刺激を受けることができました。 大学院に進学してからは、創薬系の研究に携わり、研究漬けの毎日を送りました。朝から晩まで研究室のメンバーとともに過ごし、実験結果に一喜一憂しながら、新たな知見を見出すことを目標に研究に打ち込んでいました。このような日々の中で、チームで協力しながら課題に取り組む大切さや、継続的な努力の重要性を深く実感しました。
「多くの人の健康に関わる仕事がしたい」という想いを抱きながら、就職活動に取り組んでいました。就職活動当初は、自分の研究分野に近い製薬系企業を中心に考えていました。しかし就職活動を進める中で、「本当に自分がやりたいことは薬を開発することなのか」と自問自答するようになりました。 そのような時にサントリーの社員と話す機会があり、企業としての魅力や食品領域での研究の面白さ、そして社員一人ひとりの個性の豊かさに強く惹かれました。他の企業とも迷いましたが、多くのサントリー社員との対話を通して、基盤研究から新しい事業を生み出そうとする自由闊達な風土と、挑戦を後押しする土壌に大きな魅力を感じ、最終的にサントリーへの入社を決めました。
研究領域として圧倒的な専門性を持つこと、新素材の探索から新製品の開発に取り組むこと、社会問題の根本的な解決策となるプロジェクトを立案すること、そしてサントリーの将来の研究領域を開拓すること――私にはやりたいことがたくさんあります。これらは決して机上の空論で終わるものではなく、自分の努力次第で実現できる風土と土壌がサントリーには整っていると感じています。 幅広い事業を展開し、多様な社員が在籍するサントリーだからこそ、目先の課題にとらわれず、広い視野を持ちながら仕事に取り組んでいきたいと考えています。この環境で新たな挑戦を続け、社会に貢献できる研究を実現したいと思っています。
就職活動は十人十色ですが、まずは「将来自分が何をしたいのか」を具体的にイメージすることが大切だと思います。企業に入ることがゴールではなく、その先に自分がどのような仕事をしたいのか、どのような姿でいたいのかを想像してみてください。その上で、選択肢の一つとしてサントリーで挑戦したいことをイメージしていただけると嬉しいです! また学生時代の時間はとても貴重です。限られた時間の中で全力で学び、遊び、そして時にはほどよくお酒を楽しみながら、思い切り充実した時間を過ごしてください。将来、皆さんとサントリーで一緒に仕事ができる日を心から楽しみにしています!