サントリーグループ企業情報

MENU

サントリートップ > ニュースリリース > サントリー文化財団 2019年度 海外出版助成の決定
ニュースリリース
  • No.13689(2020/3/26)

サントリー文化財団 2019年度 海外出版助成の決定

 公益財団法人サントリー文化財団(理事長 鳥井信吾)は、2019年度の海外出版助成として、下記の8件を助成対象に決定しました。助成総額は730万円です。

 当助成事業は、海外における日本理解の促進を目的に、日本語で書かれた優れた研究業績、または日本について書かれた書籍の外国語への翻訳および外国語での出版に対して助成を行うものです。

 昨年度までに英語をはじめ、計26ヵ国語による308件の出版を助成対象として決定し、日本人の業績や日本文化を幅広く海外に紹介しています。

*選考委員
池内 恵氏(東京大学教授)
遠藤 乾氏(北海道大学教授)
久保 文明氏(東京大学教授)
張 競氏(明治大学教授)
渡辺 靖氏(慶應義塾大学教授)

― 記 ―

1.本年度の助成対象図書の概要
ア.英語での出版
『中国の誕生 ―― 東アジアの近代外交と国家形成』(岡本 隆司著)
「中国」という国民国家はいかにしてつくられたのか。本書は、歴史的起源、周辺地域との関係性の変化などから現代中国の原型を浮かび上がらせ、東アジア国際関係史の研究に大きく寄与した。この出版により、英語圏での近代中国観を変える契機となることが期待される。Brill社(オランダ)より出版予定。

『グローバル時代における教育、平等とメリトクラシー:アンビバレンスと日本的アプローチ』(苅谷 剛彦、Jeremy Rappleye著)
2009年出版の『教育と平等』(苅谷剛彦著)に新たな章を追加して再編集する。グローバルに展開する能力主義のもとで教育の平等をいかに達成するか、日本を比較の参照点とすることで、手堅い実証性の提示と日本発の理論化を試みる意欲作。コロンビア大学ティーチャーズカレッジ出版(アメリカ)より出版予定。

『パチンコ産業史 ―― 周縁経済から巨大市場へ』(韓 載香(はん じぇひゃん)著)
2018年度サントリー学芸賞受賞作で、産業が存続可能となる条件を新たな視点で照射し、日本経済論の盲点に迫った初の通史。パチンコ産業に対する理解のみならず、日本の経営史・経済史分析の研究成果を世界に広めることが期待される。ハーバード大学アジアセンター出版(アメリカ)より出版予定。

イ.中国語での出版
『アジアの思想史脈 ― 空間思想学の試み』(山室 信一著)
グローバル化が進む現代社会にあって、アジアの思想と空間を問い直し、思想の「連鎖」を描き出した書籍。東アジアに位置する中国と日本は思想においても共通点が多いという。本書の中国語出版により、中国人の日本理解を深めると同時に、日中の信頼関係の醸成に貢献できる。上海交通大学出版社(中国)より出版予定。

『中国外交と台湾』(福田 円著)
中国の指導者が「台湾解放」を阻む様々な現実に直面する中、「一つの中国」原則を国際的なコンセンサスとして形成しようと試みる起源について論じた政治外交史研究。日本からの研究成果の発信として、台湾問題の当事者である中国語圏で広く読まれることが期待される。五南図書出版社(台湾)より出版予定。

ウ.イタリア語での出版
『一月物語』(平野 啓一郎著)
明治30年、奈良の山中で、夢と現の狭間に迷い込んだ青年詩人の物語を幻想的に描いた短編。芥川賞受賞作『日蝕』の次作である本作では、明治維新という転換期の日本を舞台に、現代という視点から日本文化と西洋文化の出会いを見つめ直す。日本文学への関心の高いイタリアで、質の高い現代の日本人作家を紹介する好機となる。Lindau社(イタリア)より出版予定。

エ.韓国語での出版
『立憲君主制の現在 ―― 日本人は「象徴天皇」を維持できるか』(君塚 直隆著)
2018年度サントリー学芸賞受賞作で、イギリスをはじめ世界各国の君主制の在り方について論じる本書は、今日の日本の皇室についても考えさせる内容となっている。韓国における天皇制の理解を深め、日韓関係改善の一助となることが期待される。Junghan Books(韓国)より出版予定。

オ.セルビア語での出版
『平家物語』
近年セルビアでは侍をはじめ、日本文化への関心が高まっているという。しかし21世紀に入ってからセルビアの経済不況が続き、日塞交流の機会も少なく、日本文学の翻訳は進んでいない。その中で、日本の古典に触れる貴重な機会となる。セルビア語では初めての助成。Publishing Agency KOKORO(セルビア)より出版予定。

2.これまでに助成を決定した中から、2019年度中に次の書籍が完成しました。
『神道の定義のための文献集』(マーク・マックウィリアムズ・奥山倫明編、英語、Routledge社)
『本居宣長 ― 文学と思想の巨人』(田中康二著、中国語、致良出版社)
『日輪の翼』(中上健次著、中国語、黒眼晴文化事業有限公司)
『Zen and Japanese Culture』(鈴木大拙著、アムハラ語、Hohe出版)
『永遠の都』(加賀乙彦著、ロシア語、ギペリオン社)

以上

Page top