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ニュースリリース
  • (2018/3/19)
  • サントリーホールディングス株式会社
    サントリー食品インターナショナル株式会社

飲料用PETプリフォーム製造における「FtoPダイレクトリサイクル技術」を開発

― CO2排出量を約25%削減(※1) ―
― 2018年夏以降、清涼飲料のペットボトルに採用予定 ―

〈FtoP成型機の完成CG〉

 サントリーホールディングス(株)は、飲料用PETプリフォーム※2製造において「FtoPダイレクトリサイクル技術」を協栄産業(株)、イタリア・SIPA社、オーストリア・EREMA社と共同で開発しました。今後、協栄産業(株)にて、同技術でプリフォームを製造し、サントリー食品インターナショナル(株)のペットボトル商品の一部に2018年夏以降順次採用していきます。

※1 ペットボトル用プリフォーム1kgあたり

※2 PET樹脂から作られる、試験管のような形をしたペットボトルの原型。加熱し、高圧空気を吹き込むことでペットボトルに加工される。


●FtoPダイレクトリサイクル技術
回収したペットボトルを粉砕・洗浄したフレーク(Flake)を高温、真空で一定時間処理し、溶解・ろ過後、直接プリフォーム(Preform)を製造できる技術です。均一な品質のプリフォームを成型するには、溶かしたフレークを成型機に安定した圧力で流し込むことが重要であり、この技術の開発に向けては、実際に設備を組み立て、長期間検証しました。プリフォーム製造までに結晶化処理や乾燥など多くの工程が必要だった従来の仕組みと比較すると、CO2排出量を約25%削減※1できる見込みです。


●開発の経緯
サントリーホールディングス(株)と協栄産業(株)は、2011年にボトル to ボトルのメカニカルリサイクルシステム※3を日本で初めて開発するなど、ペットボトル製造における環境負荷の低減活動を推進してきました。今回、さらなる環境負荷の低減効果を目指し、海外の設備メーカー(SIPA社、EREMA社)とも協働し「FtoPダイレクトリサイクル技術」の開発に成功しました。

※3 ペットボトルリサイクルの手法のひとつ。使用済みペットボトルを粉砕・洗浄した後、さらに高温、真空で一定時間の処理を行い、再生材中の不純物を除去する方法。当社は2011年に導入した。


協栄産業株式会社について
本社、栃木県小山市。合成樹脂の再生・加工・販売を行うリサイクル原料メーカー。1986年からペットボトルリサイクルを手掛け、グループ全体で年間8万トンの再生PET樹脂を製造しています。

SIPA社について
本社、イタリア。プリフォーム・ボトル成形機、フィラーなどの飲料充填設備メーカー。2013年にロータリー型射出コンプレッション成形機「XTREME」を開発し、サントリープロダクツ(株)榛名工場に最初に導入しました。

EREMA社について
本社、オーストリア。プラスチック再生機などの設備メーカー。1996年にペットボトル専用再生機「VACUREMA」を開発しました。これまでに世界で200台以上の販売実績があり、協栄産業(株)も採用しています。

●サントリーグループの環境活動について
サントリーグループは企業理念に掲げる「人と自然と響きあう」の実現を目指して、グローバルな環境経営を推進するとともに、持続可能な地球環境を次世代に引き継ぐためのさまざまな環境負荷低減活動を行っています。容器包装の分野では、サントリーグループ独自の「2R+B」戦略※4のもと、「サントリー天然水」(550ml)への植物由来原料30%使用の国産最軽量※5ペットボトルの導入や、植物由来原料100%使用ペットボトルの導入に向けた実証プラント建設など、環境負荷の少ないペットボトル開発に継続して取り組んでいます。

※4 ペットボトル開発において、樹脂使用量の削減と再生素材の使用により徹底した資源の有効利用を図りつつ、可能な範囲で石油由来原料を再生可能原料で代替していく考え方(Reduce・Recycle+Bio)。Reduce(リデュース)ではボトル本体だけでなく、ラベルやキャップを含めた徹底した軽量化を推進、Recycle(リサイクル)ではわが国で初めてボトル to ボトルのメカニカルリサイクルシステムを構築、Bio(バイオ)では植物由来原料30%使用ペットボトルを商品に導入するなど、積極的な環境負荷低減活動を展開。

※5 国産ミネラルウォーターペットボトル(500ml~600ml)対象 2018年1月時点

以上