ニュースリリース

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ニュースリリース

No.sma0001   (2014.1.15)

サントリー美術館
「のぞいてびっくり江戸絵画
―科学の眼、視覚のふしぎ―」展 開催
会期:2014年3月29日(土)〜5月11日(日)

サントリー美術館「のぞいてびっくり江戸絵画―科学の眼、視覚のふしぎ―」展 開催会期:2014年3月29日(土)〜5月11日(日) サントリー美術館「のぞいてびっくり江戸絵画―科学の眼、視覚のふしぎ―」展 開催会期:2014年3月29日(土)〜5月11日(日)
 重要文化財 不忍池図
小田野直武 一面 1770年代
秋田県立近代美術館
みかけハこハゐがとんだいゝ人だ
歌川国芳 大判錦絵 弘化4年(1847)頃
町田市立博物館

 サントリー美術館(東京・六本木/館長 鳥井信吾)は、2014年3月29日(土)から5月11日(日)まで、「のぞいてびっくり江戸絵画 ―科学の眼、視覚のふしぎ―」展を開催します。

 異国文化に大きな関心をもっていた八代将軍・徳川吉宗は、享保5年(1720)、漢訳洋書の輸入規制を緩和します。その結果、西洋の科学・技術・文化を研究する「蘭学」が盛んになりました。同時に、顕微鏡や望遠鏡など、「視覚」に対する従来の常識を一変させる光学装置もまた、海外からもたらされるようになります。これらの光学装置をのぞいたときの驚きや発見は、江戸時代の人々に大きな衝撃を与え、新しい美術作品が生み出されるきっかけとなりました。たとえば、西洋の遠近法や俯瞰図(ふかんず)の技法は、中国経由ですでに日本に導入されていましたが、より正確で直接的な情報を得られるようになったことで、その技術が飛躍的に向上していきます。遠近法の一種である透視図法(とうしずほう)(線遠近法)を駆使した「浮絵(うきえ)」や、凸レンズの付いた覗き眼鏡を通して見る「眼鏡絵(めがねえ)」は、その最たる例といえます。また、顕微鏡で観察したミクロの世界にも強い興味が寄せられました。加えて、西洋の博物学から得た知見を活かし、対象を自然科学の眼で捉えようとする写生図も多数制作されました。一方、光学的現象への興味は、影絵や鏡・水面などに映る映像への関心へと波及し、その面白さに注目した作品が集中的に描かれるようになります。
 西洋科学の「眼」を知ることにより、江戸人の「見る」ことに対する意識は大きく変わり、江戸絵画は大きな変革の時代を迎えます。この江戸時代後期に花開いた新しい〈視覚文化〉を、小田野直武(おだのなおたけ)、司馬江漢(しばこうかん)、葛飾北斎、歌川広重らの作品や、実物の望遠鏡、顕微鏡、覗き眼鏡などを通してお楽しみください。

《 展示構成 》

第1章 〈遠近法〉との出会い
 科学的理論に裏打ちされた西洋の遠近法は、さまざまな絵師たちに大きな衝撃を与えました。奥村政信(おくむらまさのぶ)、歌川豊春(うたがわとよはる)、葛飾北斎、歌川広重らは、透視図法(線遠近法)を用いた「浮絵」を多数残しています。透視図法は、一定の視点から見た物の距離感を、見た通りに平面上に表現するため、西洋で発案された遠近法の一種で、江戸時代後期の日本にも広まりました。また、円山応挙らによって制作された「眼鏡絵」も人気となりました。
 こうした流れを受けて成立したのが、秋田藩士・小田野直武らによって創始された「秋田蘭画(あきたらんが)」です。洋風表現を取り入れ、近景を大きく、遠景を小さく描く手法や、近景をはっきりとした色彩、遠景を淡い色彩で描く「空気遠近法」などによって、独特な遠近表現を確立しました。そして、直武から西洋画法を学んだ司馬江漢は、腐食(ふしょく)銅版画の制作に成功し、洋風画の普及に貢献しました。白河藩主・松平定信に才能を見出された亜欧堂田善(あおうどうでんぜん)もまた、定信の支援のもと、銅版画の制作に尽力します。
 本章では、さまざまなジャンルの絵師たちによって描かれた遠近法の作品を通じて、その多様な広がりをご紹介します。

【おもな出品作品】

 重要文化財 不忍池図 小田野直武 一面 1770年代 秋田県立近代美術館
 縁端美人 鈴木春重(司馬江漢) 中判錦絵 18世紀末 東京藝術大学
 江戸城辺風景図 亜欧堂田善 一幅 18〜19世紀 東京藝術大学
 北斎漫画 三編 葛飾北斎 一冊 文化12年(1815) 個人蔵
 名所江戸百景 する賀てふ 歌川広重 大判錦絵 安政3年(1856) 個人蔵
 (反射式)眼鏡絵 三十三間堂図 円山応挙 一面 18世紀   歸空庵(きくうあん)コレクション

第2章 〈鳥の眼〉を得た絵師たち

サントリー美術館「のぞいてびっくり江戸絵画―科学の眼、視覚のふしぎ―」展 開催会期:2014年3月29日(土)〜5月11日(日) 名所江戸百景 深川洲崎十万坪
歌川広重 大判錦絵 安政4年(1857)
個人蔵

 上空から地上を見下ろす鳥瞰図(ちょうかんず)(俯瞰図)は、地形を表すのに最適な技法として、古くから名所や神社仏閣を描く際に使われてきました。江戸時代後期になると、透視図法などを取り入れ、より正確な遠近表現に基づく鳥瞰図が生み出されるようになります。
 また、鳥瞰図は地図制作と密接に関わる画法であり、正確な地図作成のためには、望遠鏡による天体観測が不可欠でした。16世紀末に西洋で開発された望遠鏡は、まもなく日本に流入し、18世紀になると次第に一般にも普及し始めます。お金を取って望遠鏡をのぞかせる見世物が登場し、娯楽目的で所有する人々も増え、絵画や浮世絵にもその姿が描かれるようになります。
 本章では、絵師たちが想像力を働かせて描き出した鳥瞰図や、望遠鏡という新しい「視覚」に対する人々の関心の高まりを表す作品をご紹介します。

【おもな出品作品】

 江戸一目図 (くわがたけいさい) 一幅 19世紀 個人蔵
 名所江戸百景 深川洲崎十万坪 歌川広重 大判錦絵 安政4年(1857) 個人蔵
  狩野養信(かのうおさのぶ) 二曲一隻 19世紀 板橋区立美術館
  岡田半江 六曲一双 19世紀 個人蔵
 大阪府指定有形文化財 反射望遠鏡   イギリス製 一基 18世紀 大阪歴史博物館
 反射望遠鏡 国友一貫斎(くにともいっかんさい) 一基 天保7年(1836)頃 彦根城博物館

第3章 〈顕微鏡〉でのぞくミクロの世界

サントリー美術館「のぞいてびっくり江戸絵画―科学の眼、視覚のふしぎ―」展 開催会期:2014年3月29日(土)〜5月11日(日) サントリー美術館「のぞいてびっくり江戸絵画―科学の眼、視覚のふしぎ―」展 開催会期:2014年3月29日(土)〜5月11日(日)
重要文化財 雪華文蒔絵印籠
原羊遊斎 一合 天保3〜11年(1832〜40)
古河歴史博物館
カルペパー型顕微鏡
一基 1737年頃
ユニオン光学株式会社
(古河歴史博物館寄託)

 顕微鏡は16世紀末にオランダで発明され、日本には18世紀半ばに流入しました。江戸時代後期には和製顕微鏡も制作され、大名や蘭学者たちがとくに強い関心を寄せました。蚤や蚊などの虫の拡大図や、雪の結晶など、顕微鏡を用いた観察に基づく知見もまた認識されるようになり、その姿が着物の柄に取り入れられるなど、さまざまな広がりをみせます。
 本章では、虫や雪といった、見慣れたはずの自然界の景色が、レンズを通して見ると一変するという、人々の新鮮な驚きを伝える作品をご紹介します。

【おもな出品作品】

 ミクログラフィア ロバート・フック 一冊  1665年刊行(1745年再版本) 個人蔵
 紅毛雑話(こうもうざつわ) 森島中良(もりしまちゅうりょう)著/司馬江漢画
三冊  天明7年(1787) 個人蔵
 雪華図説(せっかずせつ) 土井利位(どいとしつら) 一冊  天保3年(1832) 古河歴史博物館
 重要文化財 雪華文蒔絵印籠(せっかもんまきえいんろう)
原羊遊斎(はらようゆうさい) 一合  天保3〜11年(1832〜40) 古河歴史博物館
 カルペパー型顕微鏡   一基    1737年頃 ユニオン光学株式会社(古河歴史博物館寄託)

第4章 〈博物学〉で観察する

サントリー美術館「のぞいてびっくり江戸絵画―科学の眼、視覚のふしぎ―」展 開催会期:2014年3月29日(土)〜5月11日(日) 本草写生帖
坂本浩然 一帖のうち 天保4年(1833)
西尾市岩瀬文庫

 動植物を目の前にし、その姿を写す「写生」は、近世以前から日本で行なわれてきました。江戸時代後期には、西洋の博物学の影響で自然科学への関心がさらに高まり、写生図の制作が爆発的に増えるようになります。自然界の動植物を分類し、名称や特徴などの説明を添えた写生図は、粉本を踏襲する伝統的な花鳥画とは違い、「博物図譜」的な性格が強く表れた作品ともいえます。一方で、迫真的な写生図の中には、鑑賞目的としても充分に通用する、美麗なものも少なくありません。
 本章では、博物学的な研究目的と、芸術的鑑賞性が重なり合ったところに出現した、江戸時代後期ならではの独特な写生図をご紹介いたします。

【おもな出品作品】

 本草写生帖 坂本浩然(さかもとこうねん) 一帖 天保4年(1833) 西尾市岩瀬文庫
 獣類写生 山本溪山(やまもとけいざん) 一巻 19世紀 西尾市岩瀬文庫
 本草図説 高木春山(たかぎしゅんざん) 一九五冊のうち二冊 19世紀 西尾市岩瀬文庫

第5章 〈光〉と〈影〉を描く―影絵・鞘絵(さやえ)・鏡・水面

サントリー美術館「のぞいてびっくり江戸絵画―科学の眼、視覚のふしぎ―」展 開催会期:2014年3月29日(土)〜5月11日(日) 秋田県指定有形文化財 富嶽図
小田野直武 一幅 安永6年(1777)頃
秋田県立近代美術館

 江戸時代後期には、光学的現象への関心から、光や影に対する意識が高まり、その面白さを題材とした作品が多数生み出されます。障子などを通して見える影に注目した「影絵」は、シルエットのみで対象を表現する、機知に富んだ趣向といえます。そして、ある物体が集まってまったく別の形を作り上げる「寄せ絵」もまた「影絵」と深く関連するもので、歌川国芳らによって大きな発展を遂げました。
 さらに、ゆがんだ画像を円筒状のものに投影することで正常な姿に見える「鞘絵」や、鏡や水面に映る映像に焦点を当てた絵画なども多数描かれ、科学的に計算された「視覚効果」が、絵画表現における大きな要素の一つとなっていく様子が見て取れます。
 本章では、光や影を捉える絵師たちの豊かな発想と鋭い観察力が発揮された、「視覚」の妙を伝える作品をご紹介します。

【おもな出品作品】

 即興かげぼしづくし 根上りのまつ 梅に鶯 歌川広重 大判錦絵  19世紀 サントリー美術館
 即興かげぼしづくし 塩引さけの魚 茶がま 歌川広重 大判錦絵  19世紀 サントリー美術館
 名所江戸百景 月乃岬 歌川広重 大判錦絵  安政4年(1857) 個人蔵
 みかけハこハゐがとんだいゝ人だ 歌川国芳 大判錦絵  弘化4年(1847)頃 町田市立博物館
 鏡中図(さや絵)桜寧斎(おうねいさい)画集のうち 桜寧斎   一帖
寛延年間(1748〜51)    メ〜テレ(名古屋テレビ放送)
 秋田県指定有形文化財 富嶽図 小田野直武  一幅  安永6年(1777)頃 秋田県立近代美術館

【本展におけるエデュケーション・プログラム】
<展覧会関連プログラム>
記念講演会I「江戸の視覚の七不思議」

講師 田中優子氏(法政大学教授)
日時 3月29日(土)14:00〜15:30
会場 6階ホール
定員 100名
対象 一般
聴講料 700円(別途要入館料)
応募締切 3月8日(土)

記念講演会II「江戸の科学力」

講師 大石 学氏(東京学芸大学教授)
日時 4月13日(日)14:00〜15:30
会場 6階ホール
定員 100名
対象 一般
聴講料 700円(別途要入館料)
応募締切 3月23日(日)

<日本文化の伝承プログラム>
親子ワークショップ「江戸っ子もびっくり!万華鏡を作ろう」

講師 当館学芸員
日時 5月5日(月・祝)10:30〜12:00
会場 6階ホール
定員 15組30名
対象 小学4年生以上の親子
参加料 1組1,500円(材料費込み・別途要入館料)
応募締切 4月14日(月)

ワークショップ「作って楽しむ江戸の流行・万華鏡」

講師 当館学芸員
日時 5月5日(月・祝)14:30〜16:00
会場 6階ホール
定員 30名
対象 一般
参加料 1,000円(材料費込み・別途要入館料)
応募締切 4月14日(月)
※この他のエデュケーション・プログラムは、随時ホームページにてご案内します。

「のぞいてびっくり江戸絵画 ―科学の眼、視覚のふしぎ―」展 開催

▼会期 2014年3月29日(土)〜5月11日(日)
※作品保護のため、会期中展示替を行ないます
▼主催 サントリー美術館、朝日新聞社
▼協賛 三井不動産、三井住友海上火災保険、サントリーホールディングス
▼会場 サントリー美術館
港区赤坂9−7−4 東京ミッドタウン ガレリア3階
<最寄り駅>  都営地下鉄大江戸線六本木駅出口8より直結
 東京メトロ日比谷線六本木駅より地下通路にて直結
 東京メトロ千代田線乃木坂駅出口3より徒歩約3分

【基本情報】

  ▼開館時間 10時〜18時
  ※金・土、および4月28日(月)、5月4日(日)、5月5日(月・祝)は20時まで開館
  ※4月19日(土)は「六本木アートナイト」のため24時まで開館
  ※いずれも入館は閉館の30分前まで
  ※shop×cafeは会期中無休
▼休館日 火曜日
  ※ただし、4月29日(火・祝)、5月6日(火・休)は18時まで開館
▼入館料 一般1,300円、大学・高校生1,000円、中学生以下無料
  ※4月19日(土)は「六本木アートナイト割引」のため一般および大学・高校生は一律500円
  ※20名様以上の団体は100円割引
▼前売 一般1,100円、大学・高校生800円
サントリー美術館、チケットぴあ、ローソンチケット、セブンイレブン、イープラスにて取扱
  ※前売券の販売は、1月25日(土)から3月28日(金)まで
  ※サントリー美術館受付での販売は、1月25日(土)から3月16日(日)まで
  ▼割引:
  ■きもの割:きものでのご来館で100円割引
  ■HP割:ホームページ限定割引券提示で100円割引
  ■携帯割:携帯サイトの割引券画面提示で100円割引
  ■あとろ割:国立新美術館、森美術館の企画展チケット提示で100円割引
    ※割引の併用はできません
▼点茶席(薄茶と季節のお菓子)
  各日限定50名 1,000円(別途要入館料) 6階茶室「玄鳥庵」にて
  日時: 4月10日(木)、24日(木)、5月8日(木)
11時30分〜17時30分(受付は17時まで)
13時、14時、15時には点前がございます。
※定員を超えた時点で終了となる場合があります。何卒ご了承ください。
▼一般お問い合わせ:03−3479−8600
▼ホームページ: http://suntory.jp/SMA/

▽次回展覧会
 「徒然草 美術で楽しむ古典文学」(仮称)
    2014年6月11日(水)〜7月21日(月・祝)

▽プレスからのお問い合わせ:〔学芸〕池田〔広報〕羽鳥
 TEL:03−3479−8604 FAX:03−3479−8644
 メールでのお問い合わせ、及びプレス用画像ダウンロードのお申し込み:1月15日(水)から
    https://www.suntory.co.jp/sma/press_info/



以上

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