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2014年7月17日 〈ご参考資料〉 サントリーウエルネス株式会社
“花色素ポリフェノールEX※1”配合育毛剤が
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※1 | 当社では、シアニジン、デルフィニジン、ペラルゴニジンの3種のアントシアニジンを“花色素ポリフェノール”と称し、その含有エキスを混合配合したポリフェノールエキスを“花色素ポリフェノールEX”と呼称しています。 |
今回の発表演題と発表者は以下の通りです。
▼発表演題
「ヒト毛乳頭細胞を用いたアントシアニジンの育毛作用」
▼発表者
サントリー健康科学研究所
龍口巌、岡田亜砂子、泉玲子、伊地智節、柴田浩志
【研究の背景】
近年、サントリーウエルネス株式会社には、女性のお客様より薄毛に関する悩みの声が数多く寄せられています。今回我々は、花の色を決定する色素としての役割の他に抗酸化作用などの機能を有することが知られている“花色素ポリフェノール”に着目し、“花色素ポリフェノールEX”配合育毛剤による女性の薄毛に対する有効性を確認することを目的に、以下の実験を行いました。
<実験1>ヒト毛乳頭細胞を用いた育毛関連機能評価試験
ヒトの毛乳頭細胞を用いて、“花色素ポリフェノール”(シアニジン・デルフィニジン・ペラルゴニジン)の育毛機能を調べました。育毛機能は毛乳頭細胞増殖活性、VEGF※2産生促進作用およびFGF-7※3産生促進作用を指標に評価しました。
※2 | 血管内皮細胞増殖因子(vascular endothelial growth factor):ヘアサイクルの成長期延長に関与する因子。 |
※3 | 繊維芽細胞増殖因子-7(fibroblast growth factor 7):ヘアサイクルの成長期移行に関与する因子。 |
<結果1>
シアニジンに毛乳頭細胞増殖活性(図1)、デルフィニジンにVEGF産生促進作用(図2)、ペラルゴニジンにFGF-7産生促進作用(図3)が確認され、“花色素ポリフェノール”には育毛作用を有する可能性が示唆されました。
<実験2>“花色素ポリフェノールEX”配合育毛剤による育毛効果確認試験
薄毛、抜け毛が気になる女性22名(40〜65歳)を対象に、医薬部外品有効成分および“花色素ポリフェノールEX”等を配合した育毛剤を1日2回、12週間継続して使用いただき、対象者全員の頭頂部の毛髪画像をデジタルマイクロスコープによって定期的に撮影することで、試験期間中の育毛効果を評価しました。
その際、毛髪の直径が40µm以上の「非軟毛」と直径が40µm未満の「軟毛」に分けて毛髪数をカウントし、毛髪密度(単位面積あたりの本数)を算出しました。また、ヘアサイクル※4の成長期にある毛髪(成長期毛:成長速度が1日あたり0.3mm以上の毛髪)と休止期にある毛髪(休止期毛:成長速度が1日あたり0.3mm未満の毛髪)の割合についても算出しました。
※4 | およそ2〜6年で成長期、退行期、休止期を繰り返し毛髪が一定期間伸びたあとに自然に抜け落ちて新しく生え替わる周期。 |
<結果2>
頭頂部の非軟毛数は、“花色素ポリフェノールEX”配合育毛剤使用12週間後に平均で1cm2当たり約10本の増加が認められました(図4)。頭頂部の総毛髪数(非軟毛+軟毛)においても、使用12週間後に平均で1cm2当たり約20本の増加が認められました(図5)。また成長期毛率は増加(図6)し、休止期毛率は減少(図7)していました。
<結論>
本研究により、“花色素ポリフェノール”に育毛作用を有する可能性が示唆されました。
また、医薬部外品有効成分および“花色素ポリフェノールEX”等を配合した育毛剤の使用において育毛および発毛効果を確認し、ヘアサイクルの成長期毛率が増加し、休止期毛率が減少したことから女性の薄毛に対して有効であることが示唆されました。
▼日本美容皮膚科学会について
健全な美容皮膚科学の発展を目標として、美容皮膚科学に関する研究および、その研究成果の普及、ならびに会員相互の交流をはかることを目的として設立された学会です。 |
以上
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