ニュースリリース

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ニュースリリース

No.11909   (2013.10.31)

サントリー美術館
「IMARI/伊万里
ヨーロッパの宮殿を飾った日本磁器」展 開催
会期:2014年1月25日(土)〜3月16日(日)

サントリー美術館「IMARI/伊万里 ヨーロッパの宮殿を飾った日本磁器」展 開催色絵透彫楼閣人物文八角壺
有田窯
江戸時代・1700-1730年代
大阪市立東洋陶磁美術館
撮影/三好和義

 サントリー美術館(東京・六本木/館長 鳥井信吾)は、2014年1月25日(土)から3月16日(日)まで、「IMARI/伊万里 ヨーロッパの宮殿を飾った日本磁器」展を開催します。

 17世紀初頭、肥前国(ひぜんのくに)(現在の佐賀県)の有田一帯において、日本で最初の磁器がつくられました。朝鮮半島の技術を基礎に、当時日本で人気のあった中国・景徳鎮(けいとくちん)窯の磁器を手本とした有田の磁器は、伊万里港から積み出され、全国に流通したことから「伊万里焼」の名で呼ばれるようになりました。
 伊万里は、17世紀中頃から長崎の出島を経由して海外へも輸出されるようになります。オランダ東インド会社によってヨーロッパをはじめ、東南アジア、インド、アフリカなど多くの地域に輸出された伊万里は、各地で人気を博しました。
 とくにヨーロッパにおいて、伊万里は高級実用品としてのみならず、宮殿や邸宅を彩る室内装飾として当時の王侯貴族の一つのステータスシンボルとなっていました。ヨーロッパ向けに輸出された伊万里には、特別の注文によってヨーロッパ風にアレンジされた作品も多く見られ、往時のヨーロッパの華やかな生活文化の一端をしのぶことができます。
 本展では、日本初公開となる大阪市立東洋陶磁美術館所蔵の輸出用伊万里を中心に、重要文化財「色絵花鳥文八角大壺」を含むサントリー美術館の所蔵品を加えた約190作品により、ヨーロッパの宮殿を飾ったIMARI/伊万里の魅力をご紹介します。

《 展示構成 》
第1章 IMARI、世界へ 1660〜1670年代
 オランダ東インド会社によってヨーロッパへ運ばれた最初の磁器は、中国のものでした。しかし明・清王朝交代に伴う内乱で、清によって海禁政策が打ち出されると、生産の中心であった景徳鎮からの磁器輸出が激減し、オランダ東インド会社はそれに代わるものとして、中国の技術を取り入れた有田の磁器に目をつけます。有田は、オランダ東インド会社による厳しい品質基準の注文を受けてさらにその技術を高め、景徳鎮磁器に勝るとも劣らない品質の磁器をつくり出しました。そして1659年から、本格的にヨーロッパに向けた伊万里の輸出が始まりました。
 当時輸出された伊万里には、景徳鎮磁器を見本としたものや、ヨーロッパの陶器などの器形に基づいた食器や飲用器といった実用品が多く、染付の割合が高くなっています。なかでも、明末に景徳鎮からヨーロッパ向けに大量輸出された芙蓉手(ふようで)皿の写しはその代表であり、同意匠のものが複数のサイズでつくられました。また、注文生産だけでは需要がまかないきれなかったのか、この時期日本国内向けの高級品も一部輸出されたようです。本章では、伊万里のヨーロッパ輸出時代の幕開けを担った作品をご紹介します。

サントリー美術館「IMARI/伊万里 ヨーロッパの宮殿を飾った日本磁器」展 開催 サントリー美術館「IMARI/伊万里 ヨーロッパの宮殿を飾った日本磁器」展 開催
染付山水文有蓋壺
有田窯
江戸時代・1655-1670年代
大阪市立東洋陶磁美術館
撮影/三好和義
染付芙蓉手花盆文皿
有田窯
江戸時代・1660-1670年代
大阪市立東洋陶磁美術館
撮影/三好和義

【主な出品作品】

  染付山水文有蓋壺 有田窯 江戸時代・1655−1670年代 大阪市立東洋陶磁美術館
染付牡丹文手付瓶 有田窯 江戸時代・1660−1680年代 大阪市立東洋陶磁美術館
染付雉兎文皿 有田窯 江戸時代・1660−1670年代 大阪市立東洋陶磁美術館
染付芙蓉手花盆文皿 有田窯 江戸時代・1660−1670年代 大阪市立東洋陶磁美術館
染付折紙盆栽朝顔文皿 有田窯 江戸時代・1655−1670年代 大阪市立東洋陶磁美術館
色絵牡丹文手付瓶 有田窯 江戸時代・1660−1670年代 サントリー美術館

第2章 世界を魅了したIMARI ― 柿右衛門様式 1670〜1690年代
 この時期は伊万里のヨーロッパ輸出の最盛期といえます。なかでも、オランダ東インド会社からの注文により、1670年代、温かみのある乳白色の型づくりの精緻な白磁「乳白手(にごしで)」に繊細な色絵を施した色絵磁器が柿右衛門窯でつくられ、これが今日典型的な「柿右衛門様式」として知られているものです。有田全体で流行した柿右衛門様式の製品はヨーロッパでも好評を博し、後にドイツのマイセン窯はじめ、フランスのセーブル窯、イギリスのチェルシー窯などでも倣製品がつくられました。ドイツ・ザクセン選帝侯のアウグスト強王が伊万里を盛んに収集したのもこの時期です。また1680年代以降、ヨーロッパ王侯貴族の東洋趣味を背景に、彼らがしきりに求めた室内装飾用の大型の壺と瓶の5点セットも盛んに輸出されました。本章では、伊万里が本格的にヨーロッパの地に浸透し、全盛を誇った時代の作品をご覧いただきます。

サントリー美術館「IMARI/伊万里 ヨーロッパの宮殿を飾った日本磁器」展 開催 サントリー美術館「IMARI/伊万里 ヨーロッパの宮殿を飾った日本磁器」展 開催
色絵花鳥文六角壺
有田窯
江戸時代・17世紀後半
サントリー美術館
色絵相撲人形(二組)
有田窯
江戸時代・1680-1710年代
大阪市立東洋陶磁美術館
撮影/三好和義

【主な出品作品】

  色絵花鳥文六角壺 有田窯 江戸時代・17世紀後半 サントリー美術館
染付山水文広口大瓶 有田窯 江戸時代・1670−1690年代 大阪市立東洋陶磁美術館
染付鳳凰文八角大壺 有田窯 江戸時代・1680−1700年代 大阪市立東洋陶磁美術館
色絵牡丹椿文八角壺 有田窯 江戸時代・1680−1710年代 大阪市立東洋陶磁美術館
色絵相撲人形(二組) 有田窯 江戸時代・1680−1710年代 大阪市立東洋陶磁美術館
色絵女人形 有田窯 江戸時代・17世紀後半 サントリー美術館

第3章 欧州王侯貴族の愛した絢爛豪華 ― 金襴手(きんらんで)様式 1690〜1730年代
 1670年代から輸出用として一世を風靡した柿右衛門様式の色絵磁器は1690年代には早くも姿を消すことになります。それに代わって新たに登場したのが、絢爛豪華な「金襴手様式」です。金襴手様式は明の嘉靖(かせい)・万暦(ばんれき)に盛行した金襴手を手本とし、染付の釉上(ゆうじょう)に金彩と赤絵を低火度で焼き付けたものが基本で、緑・黄・紫などの色絵が加えられたものも存在します。この金襴手様式を用いた大型の壺や瓶の注文が増え、室内装飾品としてヨーロッパの宮殿や邸宅を華やかに飾りました。中には高さ90cmを超える製品も見られます。しかし一方で、1684年に清の展海令によって海禁政策が解かれると、景徳鎮などの中国磁器が再び輸出されるようになります。すでにヨーロッパで一定の評価を得ていた伊万里のスタイルを模倣した「チャイニーズ・イマリ(Chinese Imari)」と呼ばれる製品が景徳鎮窯でもつくられ、伊万里は熾烈な競争を強いられました。本章では、1690年代から1730年代までの、ヨーロッパの王侯貴族らを魅了した華美な作品をご堪能ください。

サントリー美術館「IMARI/伊万里 ヨーロッパの宮殿を飾った日本磁器」展 開催 サントリー美術館「IMARI/伊万里 ヨーロッパの宮殿を飾った日本磁器」展 開催
重要文化財 色絵花鳥文八角大壺
有田窯
江戸時代・1680-1710年代
サントリー美術館
染付蒔絵鳥籠装飾付広口大瓶
有田窯
江戸時代・1690-1730年代
佐賀県立九州陶磁文化館

【主な出品作品】

  染付人物文大皿 有田窯  江戸時代・1690−1710年代  大阪市立東洋陶磁美術館
重要文化財 色絵花鳥文八角大壺 有田窯  江戸時代・1680−1710年代  サントリー美術館
染付蒔絵鳥籠装飾付広口大瓶 有田窯  江戸時代・1690−1730年代  佐賀県立九州陶磁文化館
色絵透彫楼閣人物文八角壺 有田窯  江戸時代・1700−1730年代  大阪市立東洋陶磁美術館
色絵傘婦人文皿 有田窯  江戸時代・1700−1730年代  大阪市立東洋陶磁美術館
色絵楼閣山水人物文水注、椀・皿(5客) 有田窯  江戸時代・1690−1720年代  大阪市立東洋陶磁美術館

小コーナー IMARIとオランダ陶器
 17世紀から18世紀のオランダ・デルフト窯では、景徳鎮や有田の磁器の影響を強く受けた藍彩あるいは色絵の錫釉(すずゆう)陶器(ファイアンス)が盛んにつくられました。本コーナーでは、芙蓉手の写しや金襴手様式の伊万里など、東洋趣味のデルフトをご紹介します。

サントリー美術館「IMARI/伊万里 ヨーロッパの宮殿を飾った日本磁器」展 開催藍絵芙蓉手人物文大皿
オランダ
17世紀後半
サントリー美術館(野依コレクション)

【主な出品作品】

  藍絵芙蓉手人物文大皿 オランダ   17世紀後半    サントリー美術館(野依コレクション)
色絵花鳥文鉢 オランダ   18世紀前半    サントリー美術館(野依コレクション)

第4章 輸出時代の終焉
 1684年以降、ヨーロッパへの輸出を再開した中国・景徳鎮磁器との競争の結果、伊万里は最終的に景徳鎮磁器に敗れることになります。さらに、伊万里のヨーロッパ輸出を扱ったオランダがイギリスとのアジア貿易で敗れたことや、マイセンをはじめとしたヨーロッパ各地での磁器生産の発展も、伊万里のヨーロッパ輸出の衰退に大きく影響しました。1733年には伊万里の収集に熱心であったドイツ・ザクセン選帝侯のアウグスト強王が亡くなるとともに、ヨーロッパでの伊万里の人気も下火となりました。1740年、ハプスブルク帝国の女帝となったマリア・テレジアの時代に特徴的な伊万里がわずかに見られるのが、輸出伊万里の最後の華といえます。1757年、ほぼ1世紀にわたって続いた伊万里のヨーロッパへの公式な輸出は幕を閉じ、ヨーロッパ輸出の立役者であるオランダ東インド会社も1799年に解散となりました。本章では、伊万里の輸出時代終焉に向かうまでの作品をご覧いただきます。

サントリー美術館「IMARI/伊万里 ヨーロッパの宮殿を飾った日本磁器」展 開催 サントリー美術館「IMARI/伊万里 ヨーロッパの宮殿を飾った日本磁器」展 開催
色絵松竹梅鶴文コーヒーポット
有田窯
江戸時代・18世紀中頃
サントリー美術館
色絵傘婦人文皿
有田窯
江戸時代・1730−1740年代
大阪市立東洋陶磁美術館
撮影/三好和義

【主な出品作品】

  色絵婦人文六角大壺 有田窯   江戸時代・1730−1740年代 大阪市立東洋陶磁美術館
色絵男人形 有田窯   江戸時代・1730−1760年代 大阪市立東洋陶磁美術館
色絵松竹梅鶴文コーヒーポット 有田窯   江戸時代・18世紀中頃 サントリー美術館
色絵傘婦人文皿 有田窯   江戸時代・1730−1740年代 大阪市立東洋陶磁美術館
色絵傘婦人文皿 景徳鎮窯 清時代・1730−1740年代 佐賀県立九州陶磁文化館
色絵芙蓉手花盆文水切輪花鉢・受皿 有田窯   江戸時代・1740−1770年代 大阪市立東洋陶磁美術館

【本展におけるエデュケーション・プログラム】
<展覧会関連プログラム>
記念講演会「ヨーロッパにもたらされた伊万里」(仮称)

講師 出川哲朗氏(大阪市立東洋陶磁美術館館長)
日時 2月2日(日)14:00〜15:30
会場 6階ホール
定員 100名
対象 一般
聴講料 700円(別途要入館料)
応募締切 1月12日(日)

<日本文化の伝承プログラム>
親子ワークショップ「うつわに絵を描いてみよう!」

講師 安河内幸絵(当館学芸員)
日時 2月11日(火・祝)10:30〜12:30
会場 6階ホール
定員 15組30名
対象 小学4年生以上の親子
参加料 1組1,500円(別途要入館料)
応募締切 1月21日(火)

ワークショップ「うつわに絵を描く」

講師 安河内幸絵(当館学芸員)
日時 2月11日(火・祝)14:30〜16:30
会場 6階ホール
定員 20名
対象 一般
参加料 1,000円(別途要入館料)
応募締切 1月21日(火)

※この他のエデュケーション・プログラムは、随時ホームページにてご案内します。

「IMARI/伊万里 ヨーロッパの宮殿を飾った日本磁器」展 開催

▼会期 2014年1月25日(土)〜3月16日(日)
※作品保護のため、会期中展示替を行う場合があります。
▼主催 サントリー美術館、読売新聞社
▼協賛 三井不動産、あいおいニッセイ同和損保、
サントリーホールディングス
▼学術協力 佐賀県立九州陶磁文化館
▼会場 サントリー美術館
港区赤坂9−7−4 東京ミッドタウン ガレリア3階
<最寄り駅> 都営地下鉄大江戸線六本木駅出口8より直結
東京メトロ日比谷線六本木駅より地下通路にて直結
東京メトロ千代田線乃木坂駅出口3より徒歩約3分
▼巡回先 松本市美術館:2014年4月12日(土)〜6月8日(日)
大阪市立東洋陶磁美術館:2014年8月16日(土)〜11月30日(日)(予定)

【基本情報】

  ▼開館時間 10時〜18時
  ※金・土、および2月10日(月)は20時まで開館
  ※いずれも入館は閉館の30分前まで
  ※shop×cafeは会期中無休
▼休館日 火曜日
  ※ただし、2月11日(火・祝)は18時まで開館
▼入館料 一般1,300円、大学・高校生1,000円、中学生以下無料
  ※金・土、および2月10日(月)は20時まで開館
  ※20名様以上の団体は100円割引
▼前売 一般1,100円、大学・高校生800円
サントリー美術館、チケットぴあ、ローソンチケット、セブンイレブン、イープラスにて取扱
  ※前売券の販売は、2013年11月23日(土・祝)から2014年1月24日(金)まで
  ※サントリー美術館受付での販売は、2013年11月23日(土・祝)から2014年1月13日(月・祝)まで
▼割引
  ■HP割:ホームページ限定割引券提示で100円割引
  ■携帯割:携帯サイトの割引券画面提示で100円割引
  ■あとろ割:国立新美術館、森美術館の企画展チケット提示で100円割引
    ※割引の併用はできません
  ▼点茶席(薄茶と季節のお菓子)
  各日限定50名 1,000円(別途要入館料) 6階茶室「玄鳥庵」にて
  日時: 1月30日(木)、2月13日(木)、27日(木)、3月13日(木)
11時30分〜17時30分(受付は17時まで)
13時、14時、15時には点前がございます。
  ※定員を超えた時点で終了となる場合があります。何卒ご了承ください。
▼一般お問い合わせ:03−3479−8600
▼ホームページ: http://suntory.jp/SMA/

▽次回展覧会
 「大江戸視覚革命」(仮称)
    2014年3月29日(土)〜5月11日(日)

▽プレスからのお問い合わせ:〔学芸〕安河内〔広報〕北口
 TEL:03−3479−8604 FAX:03−3479−8644
 メールでのお問い合わせ、及びプレス用画像ダウンロードのお申し込み:10月31日(木)から
    https://www.suntory.co.jp/sma/press_info/



以上

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