ニュースリリース

このページを印刷

ニュースリリース

(2012.8.23)

2012年度
第34回サントリー地域文化賞受賞者活動概要


山形県川西町    「山形県立置賜(おきたま)農業高等学校」

山形県川西町「山形県立置賜(おきたま)農業高等学校」
紅大豆本舗プロジェクトの生徒たち

◎受賞理由

    命を育む農という切り口から、地域活性化や環境保護に全校生徒で多様な角度から取り組み、大きな成果を上げている。高校生の柔軟な発想と、労を惜しまない行動力が地域をリードし、地域の誇りとなっている点が高く評価された。

◎活動概要

    創立117年を迎える山形県立置賜農業高等学校は農業高校という特色を活かし、地域と共に、多様な地元の課題に継続的に取り組み、農と食の文化の継承、発展に貢献している。
「紅大豆本舗プロジェクト」では地域の伝統的食材である紅大豆の栽培、加工に取り組み、人気商品に育て上げた。小学校の出前授業で食育を推進。高齢単身者向けの紅大豆弁当の宅配や、バイキング方式の試食会の開催などは、一人暮らしの高齢者を支える一助ともなっている。
演劇部は「置農子どもミュージカル」に取り組み、農業高校の特色を活かした食育ミュージカルは東京公演を含め5年間で95回上演し、全国的にも高く評価されている。
「MOTTAINAIプロジェクト」ではワインの搾りかすをリサイクル飼料として飼育した「やまがたエコ地鶏」を売り出す。飼育方法の普及や遊休地を利用した地鶏飼育の提案など、積極的に地域に働きかけ、六次産業のネットワークを広げている。
「えき・まち活性化プロジェクト」ではJR米坂線の羽前小松駅の活性化に取り組み、町内和菓子店と連携して土産物を開発、販売している。また、町出身の作家故井上ひさしのゆかりの地を巡るツアーの企画で「観光甲子園」のグランプリを受賞し、ツアーを具現化した。
熱心で優秀な指導者の元、生徒たちの地域課題への多様で先進的な取り組みが、農業教育の可能性を広げ、地域活性化の推進力となっている。

◎これまでの受賞・表彰歴

    高校生環境活動全国大会 環境大臣賞(2012年)
リデュース・リユース・リサイクル功労者表彰事業 内閣総理大臣表彰(2010年)
全国高校生「観光甲子園」 グランプリ(2010年)
心を育む活動 全国大賞(2010年)
ボランティア・スピリット賞 全国賞(2009年)
コカ・コーラ環境教育賞「次世代支援部門」 大賞(2009年)

◎代表者および連絡先

岸 順一氏 <代表>
 岸 順一氏(山形県立置賜農業高等学校校長、55歳)
<連絡先>
 佐藤 睦浩(よしひろ)氏(山形県立置賜農業高等学校教頭)
 〒999−0121 山形県東置賜郡川西町上小松3723(勤務先)
 Tel:0238−42−2101  fax:0238−42−2103

◎山形県内のこれまでのサントリー地域文化賞受賞者

    山形市    山形国際ドキュメンタリー映画祭(2007年)
上山市    全国かかし祭(2005年)
山形市    山形交響楽団(2001年)
鶴岡市    山口 吉彦氏・山口 考子(なすこ)氏(個人、1998年)
鶴岡市    黒川能(1988年)
鶴岡市    白甕(はくおう)社(1981年)

富山県高岡市    「伏木(ふしき)相撲愛好會」

富山県高岡市「伏木(ふしき)相撲愛好會」
伏木場所横綱土俵入り

◎受賞理由

    「大相撲さながら」に細部にこだわりをみせる相撲大会を開催。大人から子ども、転勤族までをも巻き込んだ地域ぐるみの取り組みが高く評価された。

◎活動概要

    伏木場所大相撲は、毎年9月の第一日曜日に地区の小学校の土俵で開催される。事の始まりは1990年8月。宴会の席上で伏木地区に住む「オヤジたち」(当時40歳前後)の間で誰が相撲が強いかで言い合いとなり、翌日小学校の土俵に集まり相撲をとったのがきっかけである。翌月、16人のトーナメント形式で大会を開催したのが、第1回の伏木場所大相撲である。その後、オヤジたちは伏木相撲愛好會を結成。単なる意地の張り合いから始まった相撲大会は、次第に町の人たちを巻き込み、参加人数も増え、今年で23回目を迎える。
現在では、赤ちゃんが参加する「泣き相撲」、幼稚園児の「序の口」、小学生女子の「女子相撲児童の部」、そして中学生以上男子の「幕内」などの部門があり、毎年100人近い人が参加する、町の一大イベントとなっている。
最大の特徴は大相撲さながらのこだわりにある。力士から裏方の女性まで関わる人は全て「四股名」を持つ。また、力士は町内会別に「部屋」に分かれ、「親方」の家の玄関には部屋の看板が掲げられており、さらには伏木消防団員は「火消し部屋」、富山大学は「富大部屋」などと名付けられている。その他、本格的な相撲文字で書かれる番付表や手作りの化粧回し、ガレージを改造した伏木国技館の存在など、オヤジたちを中心とした素人のこだわりが継続の秘訣かもしれない。
参加資格は「伏木と縁を結ぶ者」。転勤等で一時的に伏木に住む人たちを取り込みながらも、オヤジたちは、「誰にも干渉されず、ただ好きでやっていく」ことをモットーに、日々、本場所への参加者を勧誘し続けている。

◎これまでの受賞・表彰歴

    NHKふるさと富山賞(2012年)
富山新聞スポーツ賞(2007年)

◎代表者および連絡先

南 吉晴氏 <代表>
 南 吉晴氏(伏木相撲愛好會会長、大型トラック運転手、60歳)
<連絡先>
 國谷(こくたに) 伸五氏(伏木国技館館長)
 〒933−0126 富山県高岡市城光寺川原37(有限会社國谷鉄工所)
 Tel/fax:0766−44−2606

◎富山県内のこれまでのサントリー地域文化賞受賞者

    高岡市    福岡町つくりもん祭り(2006年)
富山市    全日本チンドンコンクール(2005年)
富山市    富山県民謡おわら保存会(2004年)
南砺市    スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド(2002年)
富山市    ふるさと開発研究所(1997年)
南砺市    いなみ国際木彫刻キャンプ実行委員会(1996年)
高岡市    越中野外音楽劇団(1994年)
富山市    劇団「文芸座」(1981年)

山口県山口市    「山口鷺流狂言保存会」

山口県山口市「山口鷺流狂言保存会」
2011年鷺流狂言の集い「千鳥」

◎受賞理由

    明治期に途絶えたとされる鷺流狂言が、山口で町衆によって今日まで受け継がれ、無料公演やワークショップなどで広く市民に伝統を継承、普及させてきた点が高く評価された。

◎活動概要

    明治期に途絶えたとされた狂言の流派「鷺流」は、大内文化を今に残す山口で、山口鷺流狂言保存会の人々の稽古の場「伝習会」により、今日まで細々と継承されて来た。この「伝習会」の運営はもとより、地元小中学校、大学でのワークショップや公演などの活動を自前で行い、観客からも入場料を取らない。それはプロとは一線を画す、いわば素人衆としての純粋さによるもので、衣装の修繕も新調もままならない状況での活動を結成以来続けてきたが、その芸は能楽研究者などからも評価が高い。
「山口鷺流狂言保存会」は2014年に結成60年を迎えるが、定期公演には大人から子供まで600人もの観客がいつも集まり、近年は客層の若年化も広がり、若い人たちが会場に増えてきた。この町で鷺流狂言が愛される存在であることと、山口の文化の高さを表している。
地方の疲弊、高齢化が進む中、保存会の活動は130年近く伝承されてきた狂言を「見せる」だけでなく、地域住民に演じてもらい、体験してもらうことで、日本文化さらには室町から続く山口の深い文化を継承するという大きな役割をも担っている。

◎これまでの受賞・表彰歴

    読売山口メセナ大賞(2003年)
法政大学催花賞(2001年)
エネルギア伝統文化賞(2001年)

◎代表者および連絡先

樹下 明紀氏 <代表>
 樹下 明紀(きのした あきのり)氏(山口鷺流狂言保存会会長、郷土史研
 究家、72歳)
<連絡先>
 米本 太郎氏(山口鷺流狂言保存会萬世話方)
 〒753−0073 山口県山口市春日町5−1
 山口市教育委員会文化財保護課内 山口鷺流狂言保存会事務局
 Tel:083−920−4111  Fax:083−920−4112

◎山口県内のこれまでのサントリー地域文化賞受賞者

    長門市    近松伝承をいかすまち 長門(2002年)
下関市    下関少年少女合唱隊(2001年)
下関市    下関市民ミュージカルの会(1994年)
宇部市    宇部市緑化運動推進委員会(1987年)

香川県高松市    「イサム・ノグチ日本財団」

香川県高松市「イサム・ノグチ日本財団」
イサム・ノグチの住居

◎受賞理由

    世界的芸術家イサム・ノグチを魅了した牟礼の地で、ノグチのアトリエや生活空間を生前のままに保存・公開することで、国内外に地域の魅力を発信していることが高く評価された。

◎活動概要

    イサム・ノグチ(1904−1988)は、1956年に、ユネスコ庭園の石を求めて香川に立寄り、1964年再度、庵治(あじ)石の産地である牟礼を訪れ、石匠(せきしょう)和泉正敏氏と出会った。その後、香川で石の勉強をしながら制作をすることに決め、様々な場所を検討したが、素朴な田園風景と、和泉氏をはじめ多くの石工が集まる環境を気に入り、1969年65歳の時に牟礼にアトリエを構えた。
ノグチの死後、未来の芸術家たちのためにこの場所を役立ててほしいという彼の遺志を継ぎ、和泉氏を中心に10年かけて公開の準備を行い、1999年1月に「イサム・ノグチ日本財団」を設立。同年5月、「イサム・ノグチ庭園美術館」をオープンした。
150点の彫刻作品のほか、制作途中の石、ノグチが選んで移築した古民家の展示蔵や住居、庭園など、場所全体がひとつの大きな「地球彫刻」であり、生前の雰囲気をそのままに公開する、世界でも稀な美術館とされる。これまで世界82カ国のべ10万人以上が来館した。
財団スタッフは、晩年のノグチの創作活動を支えた牟礼の地で、周辺環境の保全を含め、訪れた人があたかもノグチと対話できるような空間整備に努めている。これまでの尽力によって、牟礼の風土と結びついた唯一無二の空間が保存され、国内外の人々を魅了し続けている。

◎これまでの受賞・表彰歴

    なし

◎代表者および連絡先

和泉 正敏氏 <代表>
 和泉 正敏氏(公益財団法人イサム・ノグチ日本財団理事長、73歳)
<連絡先>
 公益財団法人イサム・ノグチ日本財団 事務局長  池田 文(ふみ)氏
 〒761−0121 香川県高松市牟礼町牟礼3524−1
 Tel:087−845−1757  Fax:087−845−6777

◎香川県内のこれまでのサントリー地域文化賞受賞者

    高松市    四国民家博物館(1984年)

愛媛県松山市    「俳句甲子園実行委員会」

愛媛県松山市「俳句甲子園実行委員会」
俳句甲子園準決勝(2011年)

◎受賞理由

    市民ボランティアが中心となって高校生による俳句大会を開催。多くの俳人を世に送り出した松山の地で、全国から集まった若者が真剣に俳句に取り組み、活気ある俳句文化を発信している点が高く評価された。

◎活動概要

    松山市では、毎年「俳句の日」である8月19日前後に高校生による俳句の全国大会「俳句甲子園」が開催される。今年は8月17日(金)から19日(日)に開催した。対戦は1チーム5人による団体で行い、紅白に分かれた2チームが互いに句を披露し質疑応答を行った後、審判が紅白の旗を揚げて勝敗を決定する。
もともと俳句が盛んな松山ではあるが、俳句人口の高齢化と、多感な若者が俳句に取り組む機会が少ないという課題があった。そこで高校生の俳句大会の企画が持ち上がり、1998年、県内の9チームが参加して第1回俳句甲子園が開催された。その後、徐々に規模が拡大し、第6回大会からは全国各地での予選も行われている。2012年には75校、109チームが予選に参加し、36チームが松山の全国大会に参加した。
大会運営は市民ボランティアによる「NPO法人俳句甲子園実行委員会」が行い、俳句を通じて一人でも多くの人に松山の魅力を知ってもらいたいと活動している。また、ボランティアの中には、かつて高校生として大会に参加した卒業生たちも多く加わり、次の世代を支えている。
俳句甲子園に出るために俳句を始めた若者も多く、俳人として活躍する若手もあらわれている。俳句甲子園がきっかけとなり、かつて正岡子規らが活躍した松山が、再び活気に満ちた俳句文化の発信地として注目を集めているのである。

◎これまでの受賞・表彰歴

    地域再生大賞 優秀賞(2012年)
かがやき松山大賞(2009年)
日本イベント大賞 大賞(2009年)
ふるさとイベント大賞 優秀賞(2001年)

◎代表者および連絡先

岡本 治氏 <代表>
 岡本 治(はじめ)氏(NPO法人俳句甲子園実行委員会会長、会社経営、45歳)
<連絡先>
 NPO法人俳句甲子園実行委員会事務局
 〒790−0022 愛媛県松山市永代町16−1
 Tel:089−906−0694  Fax:089−906−0695

◎愛媛県内のこれまでのサントリー地域文化賞受賞者

    新居浜市   日本のお手玉の会(2003年)
東温市    高畠華宵(たかばたけかしょう)大正ロマン館(2000年)
内子町    内子 歴史と文化の里づくり(1992年)


以上

ニュースリリーストップページへ

このページを印刷