ニュースリリース

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ニュースリリース

2011年8月24日

2011年度
第33回サントリー地域文化賞受賞者活動概要


宮城県気仙沼市            「森は海の恋人運動」

宮城県気仙沼市 「森は海の恋人運動」
震災後初の植樹祭(2011年6月5日)

◎受賞理由
漁村と山村が森を介して連携する新しいコミュニティを創出し、さらにこの海・山の住民共同の環境保全活動が全国に波及している点が高く評価された。

◎活動概要
牡蠣養殖業に従事していた畠山重篤氏が、海の環境悪化を食い止め、豊かな海を作るには上流の森が重要だと提唱。1989年に近隣の漁民たちと「牡蠣の森を慕う会」を結成し、気仙沼湾に注ぐ大川上流の室根(むろね)山に広葉樹の植樹を行った。以後、毎年5月に大川流域の森で「植樹祭」を行い、これまでに3万本の木を植えた。
畠山氏は、森を維持する人々の意識を育てるため、1990年から子どもたちを対象に、森・川・海のつながりを説く教育活動を開始した。2009年には畠山氏が中心となって「NPO法人 森は海の恋人」を設立。ホタテの水揚げや農家での収穫体験など、生産者の実感を伝える体験学習中心の環境教育に力を注ぎ、全国から年間400〜500人の子どもたちを受け入れている。
一方、「牡蠣の森を慕う会」も植樹祭の主催者として活動を続けている。漁民による森づくりへの共感は全国に広がり、同じ趣旨の運動は177箇所にのぼる。漁業関係者だけでなく、一般の親子連れや森林関係者、NPO団体など、幅広く参加している。
2011年3月の東日本大震災によって、事務所や養殖筏がすべて流された。養殖業やNPO活動の継続も諦めかけたが、植樹祭で交流してきた室根地区の人々の提案で、5月に植樹祭を実施し、1,000人以上が参加した。6月には、岩手や宮城の中学校からの依頼を受け、教育活動も再開した。

◎これまでの受賞・表彰歴
「朝日森林文化賞」(1994年)
「『みどりの日』自然環境功労者環境庁長官表彰」(1999年)
「環境水俣賞」(2000年)
「社会貢献者表彰」(2001年、畠山重篤氏個人)
「小学館児童出版文化賞」(2001年、畠山重篤氏個人)
「産経児童出版文化賞JR賞」(2001年、畠山重篤氏個人)
「緑化推進運動功労者内閣総理大臣表彰」(2003年)
「河北文化賞」(2004年、畠山重篤氏個人)
「日本エッセイスト・クラブ賞」(2004年、畠山重篤氏個人)
「宮沢賢治イーハトーブ賞」(2004年、畠山重篤氏個人)

◎代表者および連絡先

畠山 重篤氏 <代表>
畠山 重篤氏(「NPO法人森は海の恋人」理事長、牡蠣養殖業、67歳)
<連絡責任者>
畠山 信(まこと)氏(「NPO法人森は海の恋人」副理事長)

◎宮城県内のこれまでのサントリー地域文化賞受賞者

石巻市 石巻   文化をはぐくむ港町づくり(1985年)
加美町 中新田バッハホール(1989年)
石巻市 村上 定一郎氏(個人、1994年)
仙台市 定禅寺ストリートジャズフェスティバル(2002年)

茨城県桜川市            「真壁(まかべ)   伝統ともてなしのまちづくり」

茨城県桜川市 「真壁(まかべ) 伝統ともてなしのまちづくり」
ひなまつりで賑わう真壁の古い町並み

◎受賞理由
歴史的建造物の保存や伝統の技と芸を復活させる地域活動、「真壁のひなまつり」に見られるもてなしの文化など、質の高い、多彩な文化活動が高く評価された。

◎活動概要
桜川市真壁町は、中世城下町から江戸初期に在郷町へと変化した町である。この町の歴史を調べ、町のすばらしさに気づいた人々が、1993年、「ディスカバーまかべ」を結成。歴史的建造物の調査、建物や庭を活かしたコンサート、町並みをテーマにしたフォトコンテスト、シンポジウムなどを行い、真壁の町並みに対する人々の関心を高めて行った。
「まちづくり真壁」、ボランティアガイドの会、商店街の花いっぱい運動など、新しい活動も次々に誕生。こうした動きを受けて、旧真壁町では、「日本一の登録文化財のある町」を目指し、104棟の歴史的建物を有形文化財として登録。2010年には、江戸時代以来の町割りを残す17.6haが、茨城県内では初めて、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された。また、旧真壁町の呼びかけに住民が応え、大正時代に途絶えた人形浄瑠璃が「真壁白井座」として復活。化学染料を一切使用しない、伝統的な技術を受け継いだ「真壁藍保存会」が結成され、さらに「真壁左官教室」からはプロの伝統技能者が巣立っている。
こうした中、歴史のある町並み、伝統的な建物に惹かれて真壁を訪れる人が増え始める。そして、寒い季節にわざわざ来てくれた人たちを、自宅や店舗などに雛人形を飾ってもてなそうと、2003年、住民有志によって「真壁のひなまつり」が初めて開催される。その後、温かいもてなしの心が通う素朴なイベントに賛同する住民が増え、商工会、行政も協力する「オール真壁」体制へと発展。近年では、160軒が参加し、1ヶ月の会期中に10万人を超える観光客が訪れる祭りに成長している。

◎これまでの受賞・表彰歴
「地域づくり総務大臣表彰」(2004年)
「優秀観光地づくり賞 金賞総務大臣賞」(2008年)
「JTB交流文化賞 優秀賞」(2009年)
「地域づくり総務大臣表彰」(2010年)
「茨城県観光物産協会功労表彰」(2011年)

◎代表者および連絡先

川嶋 利弘氏 <代表> 川嶋 利弘氏(真壁のひなまつり実行委員会副委員長、自営業、68歳)
<連絡責任者>
神野(こうの) 広幸氏(桜川市商工観光課課長補佐)
〒300−4495   桜川市真壁町飯塚911
Tel:0296−55−1111   Fax:0296−23−8200

◎茨城県内のこれまでのサントリー地域文化賞受賞者

土浦市 土浦   歴史と自然のふるさとづくり(1987年)
常陸大宮市 西塩子(にししおご)の回り舞台保存会(2006年)
取手市 取手アートプロジェクト(2007年)
つくばみらい市 つくばみらい市綱火(つなび)保存連合会(2008年)

三重県多気町            「三重県立相可(おうか)高等学校『調理クラブ』」

三重県多気町 「三重県立相可(おうか)高等学校『調理クラブ』」
調理の指導を受ける部員たち

◎受賞理由
三重県立相可高校の調理クラブが運営するレストラン「まごの店」は、今や地域になくてはならない存在となっており、生徒のための研修の場であるだけでなく、食を通じた地域文化発信の核として、地域に愛されている点が高く評価された。

◎活動概要
三重県立相可高校の調理クラブが運営する客席74席のレストラン「まごの店」は学業優先のため、営業は土、日、祝日に限られ、テスト期間は休業である。しかし、開店前には長蛇の列が出来、開店の時にはすでに満員となるほどその人気は高く、県外からの常連客も多い。
食物調理科の村林新吾教諭の指導により、相可高校食物調理科は高校生の料理コンテストで上位入選の常連校となった。しかし実際の料理屋での仕事は調理だけではなく、仕入れから、接客まで幅が広く、調理が出来るだけでは一人前とはいえない。村林教諭は社会で即戦力になる料理人を育てることを目標に、料理講習会の助手など、生徒自身が自分で考え、行動する姿勢を育むことに心血を注いでいた。
そんな中で、町の商工課が主催する多気町産農産物の試食会をきっかけに、町興しの名産品作りに生徒が関わるようになる。実践の場が必要という村林氏の思いに、多気町農林商工課で試食会の担当者であった岸川政之氏が応える形で2002年「五桂池(ごかつらいけ)ふるさと村」に屋台の「初代まごの店」が生まれた。2005年に教育実践研修施設として、現在の「まごの店」がオープンし、地域の多くの人に支えられ今に至っている。
生徒の成長に役立つことを、生徒と相談しながら実行していく姿勢を貫き、店の営業だけでなく、地域イベントへの参加や弁当の販売、商品開発など、様々なことにチャレンジしてきた。生徒は調理を通じて社会と関わり、その中で学び、今では地域の誇りとなっている。

◎これまでの受賞・表彰歴
「地産地消優良活動事業特別賞」(2006年)
「手づくり郷土賞」(2006年)
「日本農業賞特別部門・食の架け橋賞」(2007年)
「みえの地産地消大賞」(2008年)
「関西元気文化圏賞   ニューパワー賞」(2009年)
「地域づくり総務大臣表彰   優秀賞」(2010年)
「地球再生大賞」(2010年)

◎代表者および連絡先

村林 新吾氏 <代表>
村林 新吾氏(三重県立相可高等学校教諭、調理クラブ顧問、50歳)
<連絡先>
三重県立相可高等学校
〒519−2181   三重県多気郡多気町相可50
Tel:0598−38−2811   Fax:0598−38−3994

◎三重県内のこれまでのサントリー地域文化賞受賞者

志摩市 佐藤 忠勇氏(個人、1981年)
松阪市 あいの会「松坂」(1989年)
鳥羽市 島の旅社推進協議会(2010年)

大阪府大阪市            「今宮戎   宝恵駕(ほえかご)行列」

大阪府大阪市 「今宮戎 宝恵駕(ほえかご)行列」
大阪ミナミの繁華街を練り歩く宝恵駕行列(2011年1月9日)

◎受賞理由
江戸時代から続く大阪商人と花街の祭りであった「宝恵駕行列」を現代に継承し、庶民の祭りとして新たに定着させるとともに、大阪ミナミの商店街が団結して地域の活性化のために取り組む姿が高く評価された。

◎活動概要
商売繁盛の神様で知られる今宮戎神社(大阪市浪速区)の新春を彩る「十日戎」では、福娘や関西の人気芸能人らを乗せた「宝恵駕行列」が大阪ミナミの中心部を練り歩く。もともとは大阪の商人がお気に入りの芸妓を駕籠にのせ、今宮戎まで参拝させていた江戸時代から250年以上続く伝統行事であるが、戦後、ミナミの花街の衰退に伴い一時は中止に追い込まれた。そこで、1966年に地域の商店街が協力して、「宝恵駕保存会」(現、宝恵駕振興会)を結成し行列を復活させた。この時から駕籠には、芸妓だけではなく福娘や歌舞伎役者などが乗り込むようになり、大阪芸人を代表する藤山寛美やミヤコ蝶々などの人気者たちがボランティアで参加し、行列を盛り上げている。
宝恵駕行列の活動がきっかけとなり、ミナミでそれぞれに商売を営んでいた4つの商店街が中心となり横断的に団結し、祭りの運営を行うだけでなく、地域の活性化のためにさまざまな取り組みを行うようになった。1980年には今宮戎の境内で子どもたちに遊びの場を提供する「今宮えびすこどもえびす」を開催。また、1992年から「ミナミ花舞台」を開催し、現在に至る27回の舞台を通して能や狂言、落語などの分野で数多くの演者を育てた。
宝恵駕行列は伝統文化の継承の枠を超え、上方の文化・芸能の伝統を生かした地域の活性化の核となっていくことが期待されている。

◎これまでの受賞・表彰歴
なし

◎代表者および連絡先

今井 徹氏 <代表>
今井 徹氏(宝恵駕振興会実行委員会会長、会社役員、51歳)
<連絡先>
野杁(のいり) 育郎氏(前・宝恵駕振興会実行委員会会長)
株式会社せのや
〒542−0076   大阪府大阪市中央区難波1−7−2
Tel:06−6211−0685   Fax:06−6211−0686

◎大阪府内のこれまでのサントリー地域文化賞受賞者

大阪市 季刊誌「大阪春秋」(1982年)
大阪市 映画“中之島”製作グループ(1986年)
大阪市 中之島まつり(2004年)
能勢(のせ)町 能勢 浄瑠璃の里(2007年)
八尾市 八老(はちろう)劇団(2008年)

福岡県北九州市            「福岡県立北九州高等学校『魚部(ぎょぶ)』」

福岡県北九州市 「福岡県立北九州高等学校『魚部(ぎょぶ)』」
いかだ遊びと川辺の生きもの調べ(2010年8月3日実施)

◎受賞理由
地域に密着した水辺調査や市民対象の水辺観察会を継続的に実施。若い世代からの発信が市民の環境への関心を高め、身近な自然を大切にする意識を醸成していることが高く評価された。

◎活動概要
1998年に北九州高校のクラブ活動の一環として「魚部」を結成。土日や長期休みを利用して、北九州市をはじめ福岡県内の川や池、干潟などの水辺で生物の調査を行っている。対象は魚だけでなく水生昆虫や甲殻類など、水辺に生息する生物全般で、10年以上にわたり、年間を通して調査しているので、絶滅危惧種などの貴重な発見も多い。
市内中心を流れる紫川での生物観察会や川遊び体験会など、水辺に親しむイベントを年数回主催している。2000年夏にオープンした北九州市立水環境館では、同年秋に活動紹介の展示を依頼され、2001年から常設展示を行う。2003年から始めた企画展には、毎回2〜3万人が訪れる。
2000年に校内に制作したビオトープでは、地域で生育場所を失った希少生物や水草の保護も行うとともに、近隣の幼稚園の遠足や小学校、高齢者のグループを受け入れて、身近な自然に触れる場を提供している。
学外から展示やレクチャーの依頼は年々増えている。市や町内会のお祭りなどで地域の生物を紹介する水槽展示を行ったり、2008年からはJR城野(じょうの)駅で「紫川ミニ水族館」として水槽展示を任されたり、地元ミニコミ誌と共催で観察会を行うなど、地域の水辺の多様性と魅力を伝える活動に力を注いでいる。

◎これまでの受賞・表彰歴
「『川の日』ワークショップ   グランプリ」(2001年)
「KBC水と緑のキャンペーン   水部門賞」(2003年)
「コカ・コーラ環境教育賞   最優秀賞」(2004年)
「地域誇り賞」(2004年)
「北九州市環境賞   奨励賞」(2005年)
「水環境貢献賞」(2005年)
「全国学校ビオトープコンクール   優秀賞」(2005年)
「福岡県教育文化表彰」(2007年)
「全国野生生物保護実験発表大会   自然環境局長賞」(2007年)
「日本水大賞   文科大臣賞」(2008年)
「水環境文化賞児童・生徒の部   みじんこ賞」(2010年)
「『みどりの日』自然環境功労者環境大臣表彰」(2011年)
「北九州市立自然史・歴史博物館『展示協力感謝状』」(2011年)

◎代表者および連絡先

井上 大輔氏 <代表>
井上 大輔氏(福岡県立北九州高等学校教諭、魚部顧問、40歳)
<連絡先>
福岡県立北九州高等学校
〒802−0816   北九州市小倉南区若園5−1−1
Tel:093−931−3554   Fax:093−941−8549

◎福岡県内のこれまでのサントリー地域文化賞受賞者

北九州市 劇団「青春座」(1984年)
福岡市 博多町人文化連盟(1987年)
福岡市 はかた夢松原の会(1993年)
飯塚市 嘉穂劇場(2005年)

【特別賞】   岩手県陸前高田市            全国太鼓フェスティバル

岩手県陸前高田市 全国太鼓フェスティバル
全国トップレベルが競演する「太鼓の甲子園」

◎受賞理由
津波による甚大な被害を受けながら、太鼓仲間たちとの絆に支えられ、太鼓を復興の杖として立ち上がり、今年もフェスティバルを開催しようとしている。災害にも負けない地域文化の力強さを示し、全国で地域文化活動を行う多くの人々に勇気と希望を与えたと高く評価された。

◎活動概要
陸前高田市は、900年余りの歴史をもつと言われる「気仙町けんか七夕太鼓」をはじめとして、太鼓が盛んな街として知られている。この太鼓を活かして陸前高田の魅力を全国に発信したいと、1989年、第1回全国太鼓フェスティバルが開催された。
実施にあたっては、毎年100名前後の市民が手弁当で運営にあたり、これを市役所が強力にバックアップする。22年間にわたり、全国トップクラスの太鼓団体が競演してきたこのフェスティバルは、「太鼓の甲子園」と呼ばれ、ここに出演することが太鼓打ちの名誉であり、憧れとなってきた。
その陸前高田市に、2011年3月11日、巨大な津波が襲いかかった。市街地の大半が押し流されるなど大きな被害を受けた。このニュースが全国の太鼓打ちに伝わると、彼らにとって今や「聖地」とも感じられているまちの支援のため、チャリティコンサートや慰問公演など、多くの人々が動き始めた。
復興が始まると、陸前高田市でも市民の中から太鼓の練習を始める人が徐々に現れた。さらに、様々な支援の動きを受けて、陸前高田の太鼓団体も出演して、今年10月1日には名古屋市で太鼓フェスティバルが開催されることになった。実行委員会では今回のフェスティバルを、陸前高田の惨状と復興への希望、そして多くの人々へのお礼を伝える場として活かしたいと考えている。
長年の間に築き上げられた評価とネットワークに支えられながら、太鼓を通じて、陸前高田の“今”が発信される。

◎これまでの受賞・表彰歴
「地域づくり表彰」(1995年)
「自治法施行50周年記念岩手県知事表彰」(1997年)
「全税共地域文化賞」(1998年)
「岩手日報文化賞・社会部門」(1998年)
「NHK東北ふるさと賞」(1999年)
「サントリー地域文化賞」(2005年)
「岩手県教育委員会表彰   芸術文化部門」(2007年)

◎代表者および連絡先

及川 修一氏 <代表>
及川 修一氏(全国太鼓フェスティバル実行委員会会長、会社役員、55歳)
<連絡先>
黄川田(きかわだ) 次男氏(陸前高田市企画部商工観光課)
〒029−2205   岩手県陸前高田市高田町字鳴石42−5
Tel:0192−54−2111   FAX:0192−54−3888

◎岩手県内のこれまでのサントリー地域文化賞受賞者

遠野市 遠野市民の舞台(1983年)
陸前高田市 全国太鼓フェスティバル(2005年)

【特別賞】   福島県川俣町            「コスキン・エン・ハポン」

福島県川俣町 「コスキン・エン・ハポン」
全国から集まった出演者たちによる町内パレード

◎受賞理由
開催地である川俣町の一部は現在も原発事故による計画的避難地区に指定され、今なお不安な日々が続いている。しかし国内・海外の多くの人たちの川俣へ寄せる思いに支えられ、またその思いに応えるべく、37回目の「コスキン・エン・ハポン」の開催を決め、今年も例年通り、162のグループから参加申し込みがあった。文化の力が築いた人の輪、地域の底力は、震災から復興への道筋に大きな勇気を与える素晴らしい活動である。

◎活動概要
今年37回目を迎える日本で最大のフォルクローレ(中南米音楽)の祭典「コスキン・エン・ハポン」は、原発被害の渦中の福島県にあって、5月には例年通りの開催を決めた。3月11日の大震災は、町役場をはじめとする建造物の被害だけでなく、町の一部が放射線の影響による「計画的避難地区」に指定される、という先の見えない不安を川俣町にもたらした。そんな中開催を後押ししたのは、日本のみならず、世界から寄せられた川俣町の人々を気遣う声であり、「コスキン・エン・ハポン」に対する熱い思いであった。今年も162のチームが10月8日〜10日の三日間、川俣町に集い、町中にケーナ(竹製の縦笛)が響きわたる。地域が支えてきた文化が、地域のみならず世界の人たちに愛され、川俣町がフォルクローレを愛する人たちの故郷であることを示すものである。
今回の大震災により町役場が使えなくなり、宿泊場所として使っていた施設は計画的避難地域に指定された人たちの避難所となっている。余震、放射線の被害の拡大など、不安要因があるなかでの開催決定は、小さな町のことを世界の人が注目しているという文化の持つ底力を実感する出来事でもあった。今年も例年どおり開催することで文化の持つ素晴らしい力を次の世代に伝えていきたい。それが「コスキン・エン・ハポン」を支える川俣の人たちの心意気である。

◎これまでの受賞・表彰歴
「NHK東北ふるさと賞」(1986年)
「サントリー地域文化賞」(1993年)
「みんゆう県民大賞」(1996年)
「自治大臣賞」(1997年)
「福島県文化功労者知事表彰」(2000年)
「地域文化功労者文部科学大臣表彰」(2001年)
「地域づくり総務大臣表彰」(2003年)
「地域再生大賞優秀賞」(2011年)

◎代表者および連絡先

長沼 康光氏 <代表>
長沼 康光氏(コスキン・エン・ハポン開催事務局代表、自営業、82歳)
<連絡先>
斉藤 寛幸氏(コスキン・エン・ハポン事務局長)

◎福島県内のこれまでのサントリー地域文化賞受賞者

福島市 FMC混声合唱団(1979年)
いわき市 いわき地域学會(1991年)
檜枝岐(ひのえまた)村 檜枝岐   いこいと伝統の村づくり(1992年)
川俣町 コスキン・エン・ハポン(1993年)
会津若松市 童劇プーポ(1995年)


以上

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