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勝手にトレンドウォッチャー 次は絶対、コレが来る!専門家が次のトレンドを大予想!?

飲食店プロデューサー、フードコーディネーター、マスコミ業界人など、食に関わる専門家が「次なるトレンド」というテーマで私論を展開します。当たるも八卦、当たらぬも八卦。さて、今月の専門家は何を予想しますやら…。

6月のゲスト 塩貝起志子 食空間トータルコーディネーター 私が気になるもの 美的アクセントのあるモノ

6月はテーブルコーディネーターとして活躍する塩貝起志子さんの登場です。食スタイリングと食文化、テーブルフラワーを教える彼女がトレンドとして挙げるのが「美的アクセントのあるモノ」。一見、「?」と思いがちなテーマですが、話を聞くと納得することばかり。今回は写真を見ながら読んで行って下さい。

クリスタルを使って食空間を彩る

 「美的アクセントのあるモノ」なんて言うと、なんだかわかりづらいでしょうね。言葉を変えると、色合いのあるモノ、ビビット感があってスパイスの効いたモノとなるのでしょうか。
 言葉を重ねて行くうちに長嶋茂雄さんの表現みたいになってきましたね。もう少し砕いて説明しましょう。
 例えばクリスタルのグラス──。かつては西洋かぶれのようでもワインを美味しく見せたいがために、この手のグラスを揃えたわけです。でも、近頃は食にゆとりも出てきて、遊び心が欲しいなと思うようになりました。写真の黒いグラスがその代表的存在で、まっ黒なグラスでも面白いと感じるわけです。
 これらのグラスをテーブルに置くと、その空間中に占める面積も少ない。しかし、灯かりを調節したらクリスタルは光を吸収し、輝きを放つわけですが、その光を放った面積が広くて、存在感が生まれるのです。
 クリスタルはインテリアの中では陶器より高級感があり、輝きも当然の如くあります。
 従来から輝きのあるモノが求められる傾向はありましたが、その輝き方もギラギラしたものより、むしろ透明感のあるほうが美しいと誰でも感じるんじゃないでしょうか?これまで日本ではまったりとした赤とか鮮やかなブルーとかが使われてきましたが、私が提案するのはそうではなく重くならない色。住空間の中で一点だけ色を使うことで、それをアクセントにし、美しく見せるというのが「美的アクセント」なんです。
 色使いというのは難しく、たくさん使いすぎると、ゴチャゴチャするし、非日常的になってしまう。でも、日常の中にアクセントカラーを入れることで、四季をも楽しめるように思えませんか。春ならピンク、夏はブルーという具合にね。  

クリスタル写真

赤い家電が売れてきた

 最近は色のあるモノが売れてきています。家電でも白一辺倒だったのが、赤のレンジが出たり、赤いエアコンが売れたりと・・・。色のパワーが私たちに元気をくれるのかもしれません。これら色のついた家電は使わない時には飾りにもなるし、使う時は特別感がある。だから売れているのかもしれません。

瑠璃・玻璃・硝子写真

 写真は私が見つけた器ですが、これは白でもなく、透明でもない皿です。今、オパール加工したモノが流行っているのですが、この皿もその類い。透明の皿って料理が盛りにくいんですよね。でもアクセントとして白があることにより盛りやすくなるはずです。この器は縁が太く、盛る所が少ないのでデザート皿として使うといいでしょうね。リムが大きい分、小さなデザートでもきっちり主張してくれると思います。
 次に13色あるショットグラスですが、これはお酒のグラス、特に食前酒なんかにいいかもしれませんね。このグラスは墨田(東京)に古くからある手工芸品のひとつで、「瑠璃・玻璃・硝子」と言うんだそうです。これもクリスタルだから色が軽いでしょう。

微妙な色使いが美しい

 これまで私たちは外国製のものばかりに目が行っていました。でも、こうして日本の器やグラスを見ると、日本はスパイスの効いた色使いが上手だってことに気づきます。実は日本人らしく、微妙な色使いがうまかったんですね。
 色というのは流行があり、15年ぐらい前までは黄色は売れなかったんですが、この頃は暖色系で人気があります。青も外国の方が優れていたんですが、最近は和モノの青も引けをとらないようになりました。外国は今でも青は海や空の色を指し、鮮やかな色合いですが、日本は染め付けの藍を指し、むしろ渋い青が本来の色なんです。
 テーブルコーディネーターとして仕事をして行く上で思うのは、デザインって重ねて行くよりも引いて行く方が面白いんじゃないかということ。その引いていった上で、ポンとアクセント的に色が出れば、キレイだと思うし、これからの食空間で流行らないかなぁとも思うのですが・・・。
 食もアクセントが大切になっているようで、近頃、食感商品が増えています。香りや味が出つくした感のある今、最後は食感で勝負となってもおかしくありません。
 先日、玉露入りのチョコレートを買ったんですが、これも食感商品でした。食べると、お茶の香りよりお茶っ葉の食感が優先するんです。このアクセントがサプライズにつながるんだなぁって実感した次第です。
 より個性が求められる昨今、同じ白い食器にでも黄色いグラスを載せるだけで、グッといい感じになって行く。そういったことを考えながら、次のトレンドに「美的アクセントのあるモノ」を挙げました。皆さんも家庭でそんな実験を楽しみながら、日常を美しく過ごせるといいですね。

器とグラス写真

プロフィール

塩貝 起志子(しおがい きしこ)

食の世界に興味をもち、食卓演出の学校にてテーブルコーディネートを学ぶ。その学校で主任講師をした後、フリーとなり「êtrde de k」を設立。食生活アドバイザー、調理師の資格を生かし、ディスプレイやテーブルコーディネーとを手がける。プロ養成から一般向けセミナーなどの講師をホテルやレストランで行っている。また、食スタイリングサロン「être de saison」を主宰し、食卓文化やテーブルフラワーも教えている。

塩貝起志子さん写真

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