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勝手にトレンドウォッチャー 次は絶対、コレが来る!専門家が次のトレンドを大予想!?

飲食店プロデューサー、フードコーディネーター、マスコミ業界人など、食に関わる専門家が「次なるトレンド」というテーマで私論を展開します。当たるも八卦、当たらぬも八卦。さて、今月の専門家は何を予想しますやら…。

6月のゲスト 店舗プロデューサー川良紀彦[(株)ソラリス取締役・ディレクター] 私が気になるもの 日向地鶏のもも焼き

第1回目のゲストは店舗プロデューサーの川良紀彦さん。ファミレス、カフェ、ジュースバーなど数多くの店を立ち上げてきた川良さんが予想するのは「日向地鶏のもも焼き」だとか。焼き鳥屋とは一味違ったこの料理、さてどんな所が気になるやら…。早速、ご本人に登場してもらい、その理由をば聞いてみよう。

俗に言う“やきとり”とは味も手法も違う

「次はコレが来る!」というテーマで、私が挙げたのは「日向地鶏のもも焼き」です。こう聞いて「あっ、私がよくやきとり屋で食べるヤツ」って発した人、いえいえ、そんなモノじゃないんです。
「日向地鶏のもも焼き」は宮崎へ旅すればよく食せます。しかし、関西や関東でコレを食べたいと思うとなかなか見つからないのでは…。宮崎は言わずと知れた地鶏の産地です。この地鶏を炭火の中へ入れて、焼き上げたのがそれ。
網の上ではなく、火につっ込んで焼くという感じですね。籠のような形の網の箱に鶏肉を入れ、常にそれを動かしている、まさに火の中で鶏が踊るとでも表現しましょうか。コールタール状態で焼くので、独特の香ばしさが生まれます。宮崎県の地鶏ですから他のものより堅く、歯ごたえがたまらない。味付けは塩コショウのみなので、シンプルな料理ですが、他のやきとりとは一味も二味も違うんですよ。

出合いは17年前。頑固オヤジの店に通いつめた

そもそも私がこの料理を知ったのは17年前。当時私は飲食店オープンの仕事に従事しており、ちょうど宮崎のシーガイアのオープニングを任されていました。2ヶ月ほど宮崎に滞在していたので、その時にずっと食べていましたねぇ。
通勤の途中、決してきれいとは言い難い飲食店らしきものを発見。見ると看板に「もも焼き金太」と記されていました。中に入ると、がんこなオヤジさんが焼いていて、メニューもちょっとしかない。それで看板のもも焼きを注文したわけです。口に入れると、まさに衝撃的。関西で食べるやきとりとは別物だったのです。あまりの気に入りように、週に4〜5回も通ってしまい、オヤジさんから「変なヤツ」って思われてしまいました。
ある日、オヤジさんが面白いモノがあるから喰えと促すんですよ。「川良さん、もも焼きの地鶏って大半がオスなんだよ。メスは利用価値があるからあまりしめないんだ。今日は珍しくメス肉が入っているから食べなさいよ」。こう言われて食べ比べてみると、メス肉の方が甘味があるんですね。聞けば、オヤジさんはかつて鶏肉の卸しの仕事をしていたとか。どおりで旨い鶏肉が手に入るわけだ。

宮崎ではポピュラーなのに全国区にならないのは・・・

BSE問題で一時期焼肉がダメになった時、一気に鶏料理屋が増えてきました。この時にどこか、これに目をつけないかと注目してたのですが、ついぞ現れなかった…。宮崎では沢山あるのに、他県ではなかなかお目にかからない。隣りの県なので鹿児島はと言うと、そう銘打っているものはあるにはあるのですが、私にはピンと来るものがありませんでした。しいて言えば、大分で見つけた「まんとく」が同じ味というくらいか。
でも、最近、面白い情報を得たのです。その「まんとく」で修行した若い職人さんが暖簾わけをしてもらい、北新地にお店を出したと言うのです。早速、行ってみると、期待通り「まんとく」の味でしたね。ここでは鉄板、そこに小さく切ったもも焼きを載せて出しています。
関西には「まんとく」と同様、日向地鶏のもも焼きを出す店(日向)が三宮にもあり、そこではオニオンと一緒に食べるんですが、こちらは鶏のみ。宮崎同様、シンプルな料理です。後輩を連れて行くと、直ぐにもも焼きの虜になったみたい。
「宮崎以外どこにもない」ってぼやくと、「店舗プロデューサなんだからアンタがやれ」って言われるんですが、シンプルゆえ調理が難しく、なかなかうまくできる職人さんを確保できないんですよねぇ。もし、これを読んだ飲食店のオーナーがいれば「やると流行ることまちがいなし!」と私が太鼓判を押しておきます。大衆的で安く、しかも旨い!と来ればトレンドになってもおかしくはない。オーナー諸氏、トレンドになる前にぜひやってみてくださいよ。
プロフィール

川良紀彦(かわらのりひこ)

食品メーカーに入社して以来、一貫して外食事業に携わる。サラリーマン時代は直営店や得意先の店を指導したり、デザート関係の商品開発を主に行っていた。'96年に神戸大丸(トアロード沿い)にオープンカフェ「カフェラ」をプロデュース。関西でのカフェブームのきっかけを作った。'99年に会社を辞し、小林知典氏と2人で「ソラリス」を立ち上げる。ソラリスではファミリーレストラン「ジョイフル」の店舗開発をはじめ、数多くの飲食店をプロデュース。最近では神戸女子大学内にベーカリーレストランを作り、大学直営のベーカリーレストランとして注目を集めている。

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