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CSRトピックス

港区&サントリーホール Enjoy! Musicプロジェクト
「声のひびきを楽しもう」に港区立小学校全18校の4年生約1,400名が大集合

──公益財団法人 サントリー芸術財団 サントリーホール
企画制作部 プログラミング・ディレクター 長谷川亜樹──

2018年1月12日、サントリーホールで港区立小学校の4年生を対象にした芸術体験プログラム「Enjoy! Musicプロジェクト」が開催されました。東京都港区全18校の小学4年生約1,400名が一堂に会し、上質な音楽にふれあい、プロの音楽家とともに歌うという貴重な体験を楽しみました。
このプログラムはサントリーホールと港区、港区教育委員会、公益財団法人 港区スポーツふれあい文化健康財団(Kissポート財団)の四者共催という形で平成26年度にスタートし、今回で4回目の開催を迎えました。初年度は「音楽と身体表現」、2年目、3年目は「音楽と絵画」をテーマにした芸術体験プログラムを実施。今年度はよりシンプルに音楽を楽しんでもらおうと、テーマを「声のひびきを楽しもう」に一新し、サントリーホールに響く楽器の音色や歌声を子どもたちに体感してもらったのです。

公益財団法人 サントリー芸術財団
サントリーホール
企画制作部 プログラミング・ディレクター 長谷川亜樹

サントリーホールはオープン当初から、エデュケーション・プログラムを展開しています。現在は「Enjoy! Music プログラム」と称して、「次世代を担う子どもたちのためのプログラム」「プロの音楽家育成のためのプログラム」「全ての人に開かれたホールであるための取り組み」の3つを柱に掲げ、実施しています。そんななか、サントリーホールが2012年に公益財団法人化したことにより、いっそう公益性を追求しようという新たなミッションが求められるようになったのです。
それに応える形で始まった「Enjoy! Musicプロジェクト」は、財団化後に企画委員として携わってくださった国際的に活躍する指揮者、大野和士さんの発案で生まれたもの。これまでヨーロッパの数々の学校と連携し、さまざまなエデュケーション・プログラムを成功に導いてきた大野さんは、サントリーホールも地元の港区の小学校と連携してはどうかと提案してくださったのです。

このプログラムを企画するにあたり、どうしても譲れなかったのは「上質なクラシック音楽を提供する」ということ。そこで日本を代表するソリストの方々によるモーツァルトのオペラ『魔笛』のアリアや二重唱、そして合唱曲とさまざまな「声のひびき」を聴き、サントリーホールならではのパイプオルガンの響きも楽しんだ後、最後に、ベートーヴェンの「第九」を歌ってプロの音楽家と共演するというプログラムを構成しました。本物の力は必ず子どもたちにも伝わると信じていたので、大野さんというすばらしい指揮者が関わるプログラムに、一流の音楽家の皆さんが参加してくださったことが本当にうれしかったです。
プログラムの構成は、先生方との対話を重ねていくなかで、お互いの意見やアイデアを出し合って作り上げていきました。子どもたちも一緒に「よろこびの歌(第九)」をドイツ語で歌ってはどうかというアイデアは、現場の音楽の先生のご提案です。ドイツ語だとちょっと難しいけれど、かえってチャレンジしがいがあって4年生にはちょうどいい題材だという意見から実施に至りました。

このプロジェクトのコンセプトは、単発的な芸術鑑賞会ではなく「芸術体験プログラム」ということなので、希望してくれた12校には本公演の前に事前授業を行いました。このアウトリーチでは、サントリーホール オペラ・アカデミーの修了生からソプラノ、アルト、テノール、バスの各パート1名ずつの歌手を派遣し、声域のちがいや声の響きについてのデモンストレーション、さらには「第九」の歌唱指導などを1コマ45分で行ってきました。
コンサート当日、オーケストラ奏者が入場を始めたとたん、会場の子どもたちから盛大な拍手と歓声が沸き起こりました。その熱烈な歓迎ぶりに奏者の皆さんも驚き、感激するほどでした。これほどまでに子どもたちがこのコンサートを楽しみにしてくれたのは、こうした事前のコミュニケーションがあったからこそ。自分たちもサントリーホールで歌うんだという目標や当事者意識が持てたからだと思います。
今回のプログラムは非常に好評で、来年度も今年度と同じく「声のひびきを楽しもう」をテーマにして欲しいという声が多くの先生方から上がっているので、ぜひともその想いに応えたい。サントリーホールでは、今後も自治体・学校と連携して次世代を担う子どもたちを対象にしたプロジェクトを継続的に実施してまいります。

学校の音楽室で行われた事前授業の様子。子どもたちのすぐ目の前でソリストたちが熱唱。マイクなしでも響き渡るその歌声に、子どもたちも興味津々です。

◎事前授業と公演当日の様子

4年生の音楽の教科書に「パ・パ・パ」の二重唱(歌劇『魔笛』)が取り上げられていたことから、このプログラムが誕生。「パ・パ・パ」という呼びかけが楽しい軽快な楽曲で盛り上がりました。

ソプラノ歌手安井陽子さんによる歌唱指導。姿勢を正し、口を大きく開けて歌う子どもたちのハーモニーは、まるで天使の歌声のよう。美しい“声のひびき”を体感できた瞬間です。

最後は、子どもたちとステージ上の音楽家全員で奏でる「よろこびの歌」。みんなの声がホール全体に美しく響き、大野さんにも絶賛していただきました。

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