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CSR TOPICS

「2R+B」戦略

ペットボトルの2R+Bで環境に配慮

※2R+Bは登録商標です。

軽量化、リサイクル、植物由来原料の導入で環境負荷を低減

商品を守り、品質を保持する役割をもつペットボトルやびん・缶などの容器包装の多くは、お客様が中味を消費した後、廃棄物になります。サントリーグループは容器包装の社会的な影響を認識し自主基準「環境に係る容器包装等設計ガイドライン」設定(1997年)以降、飲料業界トップレベルの環境に配慮した容器包装開発に取り組んでいます。
ペットボトル開発においては、樹脂使用量の削減(Reduce)と再生素材の使用(Recycle)により徹底した資源の有効利用を図りつつ、可能な範囲で石油由来原料を再生可能原料(Bio)で代替していく考え方で取り組むことで、環境への負荷を低減しています。これがペットボトルの「2R+B」戦略です。
また、ボトルの軽量化に加え、ラベルの薄肉化・リサイクル材原料の使用、キャップの軽量化・植物由来原料の導入など、総合的に取り組んでいます。

ボトルからボトルへリサイクル
  • ※1
    2016年1月時点。国産ミネラルウォーターペットボトル(500mℓ~600mℓ)対象
  • ※2
    2016年1月時点。30φ(ファイ)ペットボトル対象
  • ※3
    2014年4月時点

VOICE

「2R+B」で、ペットボトルのサステナビリティの理想型を追求

Reduce(リデュース)、つまり石油由来原料をできるだけ使わないようにしようという考え方は、90年代から当社でも浸透していました。サントリー天然水2ℓのボトルは、91年には80gあったものを2007年までの16年をかけて47gまで、40%以上軽量化してきたのです。

ただ業界で大きなエポックになったのは、当社が47gのボトルを36gまで軽量化したことでした。やみくもに軽くするのではなく、デザイン性のあるものを、持ちやすさや注ぎやすさを保ったまま軽量化する。これは並大抵のことではできません。実際、実現まで2年がかりでした。これを皮切りに、業界では軽量化合戦が始まりましたから、当社が軽量化の先陣を切ったのだという自負はあります。

また、Recycle(リサイクル)ではわが国で初めてボトル to ボトルのメカニカルリサイクルシステムを、協栄産業(株)様と協働で構築しました。PET樹脂の不純物を高温・減圧下で吸い出して純度を高め、再びペットボトルとして利用するものです。

再生PET樹脂導入当初の使用率は50%でしたが、現在は100%にまで拡大しております。また、こうした材料に関する技術は、材料メーカーにとっても業界全体にとってもオープンにするべきだと考え、安全性評価のデータも含めた技術全般を公表し、業界全体で活用できるようにしています。

よく環境負荷低減の3Rというとき、Reduce・Recycleと、もう1つはReuse(リユース)ですが、ペットボトルの場合、ある種の成分と非常に相性がよく、汚れやすいという特徴があり、再利用には適しません。そこで、その代わりに何かできることはないか、という考えで導かれたのがBio(バイオ)、つまり植物由来原料を石油由来原料の代わりに使うことです。 Bio(バイオ) では、「サントリー天然水」(550mℓ)に植物由来原料を30%使用したペットボトルをすでに導入しています。また、100%植物由来原料のペットボトルの開発にも取り組んでいます。これは米国バイオ化学ベンチャー企業・アネロテック社との共同開発であり、実証プラントの建設も決定しました。数年先をめどに、天然水ブランドを中心に導入していきたいと考えています。

サントリービジネスエキスパート
SCM本部 新包材技術開発本部 部長
岸 重信

底部の「くびれ」は、ばねのように上下方向に対する強度が増すように設計

このように、Reduce・Recycle+Bioを組み合わせていくのが「2R+B」戦略ですが、Reduceにはおのずと限界があります。ではRecycleか、Bioか。よくそういう質問を受けますが、究極は50%・50%ではないかと考えています。ペットボトルを可能な限りペットボトルに再生する、加えて石油由来原料からBioにシフトする、それが理想型ではないかと。究める先は、まだ遠いですね。

Reduceへの挑戦

サントリーグループは、ペットボトルの軽量化による原材料の削減(Reduce)を進めてきました。サントリー天然⽔のボトルは、550mℓにおいては国産最軽量の11.3gを実現。2ℓボトルにおいても、最軽量クラス※1である29.8gとなっています。またラベルについても、2014年4月から12μm(マイクロメートル※2)のラベルを「サントリー天然水」2ℓペットボトル、550mℓペットボトルに導入し、以降、他のロールラベル製品にも全面展開しています。キャップについても、30φ(ファイ)キャップにおいて国産最軽量となっています。

  • ※1
    2016年1月現在
  • ※2
    1,000分の1mm

厚さ12μmの国内最薄ロールラベル

代表的なペットボトル商品軽量化の変遷(「サントリー天然水」)

BtoB(ボトルtoボトル)Recycleへの挑戦

PET樹脂のリサイクルは、2010年のラベルへの導⼊から始まりました。2011年には、回収後のペットボトルからペットボトルをつくりだすB to Bメカニカルリサイクル※1システムを協栄産業(株)との協働で構築し、「リペットボトル」※2を、国内飲料業界で初めて開発・導⼊しました。このシステム構築の際には、回収したPET樹脂を高い品質にまで戻し品質保証する必要があったため、サントリービジネスエキスパート(株)品質保証部安全性科学センターの科学的知見を最大限に活用し十分に安全であることを検証したうえで、開発しました。
翌年には再生PET樹脂100%の「リペットボトル」製造を実現し、 「サントリーウーロン茶」「伊右衛門」2ℓをはじめ多くの商品に採用しています。

  • ※1
    メカニカルリサイクル:マテリアルリサイクル(使用済みの製品を粉砕・洗浄などの処理を行い、再び製品の原料とすること)で得られた再生樹脂をさらに高温・減圧下で一定時間の処理を行い、再生材中の不純物を除去し、飲料容器に適した品質のPET樹脂にする方法
  • ※2
    市場から回収したペットボトルのメカニカルリサイクルによる再生PET樹脂を原料として50%以上使用したペットボトル
ペットボトルの精製プロセス

Bioへの挑戦

サントリーグループは、ペットボトル開発において、可能な範囲で石油由来原料を再生可能原料で代替していくことを目指しています。2013年には植物由来原料30%使用のペットボトルを「サントリー天然水」550mℓに導入しています。

将来的には、「サントリー天然⽔」ブランドを中⼼に植物由来原料100%ペットボトルの実現に向けて全力で取り組んでいます。開発にあたり、ペットボトル原料の70%を構成するテレフタル酸の前駆体「パラキシレン」を、食料用原料のサプライチェーンに影響が出ないよう、非食用の植物由来原料(ウッドチップ)のみから生成することを目指しています。

植物性由来原料100%使用ペットボトルを現在開発中

100%植物由来原料を生成する実証プラントの一部

VOICE

グローバルへの挑戦/日本の技術を、各国の事情に合わせて展開

グローバルに事業を展開しているサントリーにとって、グループ企業の現状を見渡した場合、培ってきた環境対応技術は、現地企業に比べて大きく優位な状況にあります。ですから各国で私たちの技術を活用すれば、より環境に配慮した企業としての地位を固めることができると考えられますし、成功事例を聞いた各グループ企業から支援要請が増えています。ただ、ストレートに技術活用すればすべて成功するかというと、そうはうまくいかない部分もあるのです。

たとえば欧州のグループ企業であるオランジーナサントリーフランスは、軽量化によって商品のプレミアム感を損なうのであれば決して受け入れないという土壌でした。すぐへこんでしまうような容器はNGというわけです。ですから、パッケージ刷新の結果、機能性が上がった、デザインもよくなった、軽量化「も」達成できた、という方向で展開しなくてはなりませんでした。「Oasis」という飲料の2ℓボトルは、この刷新により57gから42gへ26%の軽量化を達成しました。

オーストラリア、ニュージーランドに展開するフルコア・グループでは、サントリーグループに加わる以前はペットボトルを外部から購入していました。こちらに工場内でペットボトルを製造する自製技術を持ち込むことで、ペットボトルを輸送する時のCO2排出量を削減し、加えて、日本の容器設計技術を展開することで、軽量化も達成しましたので、ダブルで環境負荷の低減につながっています。

サントリービジネスエキスパート
SCM本部 包材開発部 課長
小林俊也

サントリーペプシコ・ベトナム・ビバレッジでも、もともとペットボトルのもととなるプリフォームは内製せず、外部から分散して調達していました。ベトナムでは毎年20%売り上げ増というフル稼動の状態でしたので、インドネシアのサントリーガルーダ・グループ社に工程検証の協力をしてもらい、ベトナムにプリフォームの内製技術を持ち込みました。この際に、ホット充填用のペットボトルの口の部分に必要だった結晶工程を省くことで使用エネルギーを削減し、口の部分を短く、胴の部分の肉厚を薄くするという軽量化を実現しました。

軽量化については各国での支援事例が増えましたが、ボトル to ボトルリサイクルについては、まだまだ日本レベルに引き上げるのは難しいかもしれません。というのも、日本のように使い終わったペットボトルを洗って、キャップも外してリサイクルに回すという習慣が、まだグローバルには定着していないのです。「2R+B」戦略のいっそうのグローバルな進展には、環境フレンドリーな商品は軽量化が進み、多少へこみやすくてもカッコいいものだ、そしてペットボトルはキレイにしてリサイクルするものだ、という意識を定着させる、消費者の啓発こそが必要だということを実感しています。

グローバルでの環境負荷低減への取り組み

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