サントリーグループは、「サントリー東北サンさんプロジェクト」を立ち上げ、「漁業」「子ども」「チャレンジド・スポーツ(障がい者スポーツ)」「文化・スポーツ」の分野を中心に、総額108億円の規模で、東日本大震災の復興支援活動に取り組んでいます。これからも、太陽の光がさんさんとふりそそぐように笑顔と希望をお届けしたいとの思いのもと、4つの分野を中心に被災地に寄り添った活動を継続していきます。
「特集2」では、2014年から新たに開始した「チャレンジド・スポーツ」や「学童保育施設建設」への支援など、直近の活動を紹介します。

チャレンジド・スポーツの普及・強化や選手育成に向けて、地方自治体や関連団体などと連携しながら、2014年から7年にわたって10億円の規模で支援活動を実施していきます。
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※「チャレンジド」とは、「障がいを前向きに捉え困難に立ち向かっていく者」という思いが込められた米語
チャレンジド・スポーツアカデミー
チャレンジド・アスリートが被災地の学校を訪問して出張授業を行う「アスリート・ビジット」や、小中学生と保護者を対象に公募により参加できる「体験教室」など、チャレンジド・スポーツの競技体験会を年間15回の規模で開催しています。
VOICE
参加した児童からのメッセージ
車椅子バスケットボールを体験しました。選手の皆さんが車椅子を体の一部として使い、スピードも速くて本当にびっくりしました。障がいがあっても「やりたいことは何でもできる」と思いました。ぼくもこれから、一生懸命に頑張って、いろいろなことにチャレンジしていきたいです。
福島県田村市立芦沢小学校4年生男子
チャレンジド・アスリート奨励金
チャレンジド・スポーツの普及・強化や世界レベルの選手育成・強化を支援するために、個人・団体への助成を行っています。第1期は、48名のアスリートと15団体に助成しました。
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陸上競技女子100m
庭瀬ひかり選手(個人部門) -
車椅子バスケットボール
宮城マックス(団体部門)
チャレンジド・スポーツ育成サポート
チャレンジド・スポーツの普及・育成のため、チャレンジド・スポーツの基盤強化や環境整備を支援しています。2014年度は、岩手県・福島県に競技用車椅子などの競技用具を贈呈し、宮城県障害者総合体育センターにバスケットゴールを寄贈しました。
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宮城県
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岩手県
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福島県
ステークホルダー・ダイアログ
チャレンジド・スポーツに取り組むアスリートの姿が、被災地の方々に大きなエネルギーを与えると確信しています。
サントリーグループの「チャレンジド・スポーツ」支援は、被災地の復興にとっても意味のある活動だと思います。
障がいを乗り越えてさらなる高みを目指すチャレンジド・アスリートの姿には、強いメッセージ力があり、震災を乗り越えて復興を目指す被災地の方々にも大きなエネルギーを与えるはずです。
私たちが掲げる「活力ある共生社会へ」というビジョンを実現するには、障がい者に対する社会全体の意識改革が必要であり、チャレンジド・スポーツが大きなきっかけになります。2020年のパラリンピックに向けて、サントリーグループには普及・育成に向けた継続的な支援とともに、チャレンジド・スポーツの認知拡大とファンづくりにも協力いただけることを期待しています。
公益財団法人 日本障がい者スポーツ協会 理事
日本パラリンピック委員会 委員長 山脇康氏


子どもたちが安心して学び遊べるように、学童保育施設などの場所づくりや子ども支援NPOへの助成、返還義務のない奨学金の給付などを行っています。
学童保育クラブ・子どもセンター支援
子どもたちが放課後や休日に安心して学び遊べる場所づくりを応援しています。避難児童の増加などによって、学童保育施設が不足している福島県では、行政・NPOなどと連携しながら学童保育施設の建設や指導員研修、園外保育などの支援を展開。また、宮城県石巻市では、子どもたちのプランに基づいた「子どもセンター」の建設を支援するとともに、文化・スポーツなどの出張授業も開催しています。
施設の建設を支援
学童保育クラブを3棟建設し、いわき市に2棟、南相馬市に1棟を寄贈しました。2015年下期には、相馬市などで2棟の建設を予定しています。

園外保育の交通費を支援
福島市・いわき市内の学童保育クラブの園外保育の交通費を支援し、2014年度は、70クラブ2,839名に利用いただきました。

ワークショップや出張授業を開催
サントリーの支援により2014年1月に開設した「石巻市子どもセンター」では、グループ各社がそれぞれの特徴を活かしたワークショップや出張授業を実施しています。
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石巻市子どもセンター
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サントリーフラワーズ(株)による
「赤い花プロジェクト」ワークショップ
VOICE
いわき市長からのメッセージ
学童保育クラブ(放課後児童クラブ)施設をご寄贈いただき、深く感謝申し上げます。子どもたちも喜びに溢れ笑顔で過ごしております。今後も未来を担う子どもたちの健全育成に積極的に取り組んでまいりますので、ご支援をお願い申し上げます。
いわき市長 清水 敏男 氏

水産高校の生徒に奨学金を給付
東北地方の水産高校7校の被災した生徒を対象に、2012年から5年間、返還義務のない奨学金を給付しています。2014年度までに、のべ2,000名に年間30万円の奨学金を給付しました。

福島の子どもたちを支援するNPOを応援
避難生活が長期化している福島県の子どもたちをきめ細かく支援している57団体に、3年間で約2億5千万円の活動資金を助成。2015年度は17団体の活動を支援しています。

被災された方々に笑顔と元気をお届けしたいと願い、著名な芸術家やスポーツ選手などとも連携し、さまざまな支援活動を実施しています。
TOMODACHI サントリー音楽奨学金
米国大使館・米日カウンシルと共同で、米国の音楽大学に進学する学生を支援しています。(100万ドル拠出)
被災地の学生を優先し、2014年度は東北出身者2名を含む3名に支給しました。
VOICE
2014年度受給生からのメッセージ
震災を経験して以来、音楽の力で少しでも地元・東北の復興に貢献したいと考えていました。そのため、バークレー音楽大学への進学および本奨学金の受給が決定し、うれしさと身が引き締まる思いでいっぱいでした。JAZZの本場であるアメリカで一生懸命勉強し、将来は感動を与えられる演奏家になれるよう頑張りたいと思います。
バークレー音楽大学 熊谷 駿さん(宮城県出身・写真左)

上原浩治投手らによる野球教室
2014年11月、ボストン・レッドソックス上原浩治投手と読売ジャイアンツ高橋由伸選手を招き、宮城県石巻市を中心とした地元の野球少年を対象にした野球教室を開催しました。

ウィーン・フィル&サントリー音楽復興基金
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とともに音楽復興基金を立ち上げ、音楽活動の助成や被災地でのコンサート、仙台ジュニアオーケストラとのワークショップを実施しています。

みちのくウインド・オーケストラ
被災地の高校吹奏楽部生を一流の音楽家が指導し、サントリーホールで演奏する機会を提供。2012年の宮城県に続き、2014年8月には福島県、2015年4月には岩手県の高校生が憧れの舞台に立ちました。

サントリー1万人の第九
サントリー1万人の第九」では、大阪城ホールと特設の東北会場を中継で結び、「第九」を合唱してきました。2014年は東北から合唱団を公募し、大阪城ホールに150名を招待しました。

TOPICS
サントリーグループが支援した漁船で獲れたマグロの販売店「ととぶつや」がオープン
2014年10月、サントリーの支援により宮城県気仙沼市で建造された「第5八幡丸」で獲れたマグロの販売店が東京・吉祥寺にオープンしました。出店にあたっては、サントリーが商品企画から店舗開発までサポートしました。
