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これまでのハイライト

より軽く、使いやすく、環境負荷の少ない容器を目指して

ペットボトルは、お客様のお手元に届くまで飲料の品質を守る重要な役割を担う一方で、製造から廃棄に至るまで多くの資源やエネルギーを消費しています。そこで、サントリーでは「サステナビリティ(持続可能性)+お客様の飲用時品質(中味の品質保持・容器の使いやすさ)の両立」を基本に、革新的な3R(Reduce・Reuse・Recycle)によって、新しいペットボトルを次々に開発しています。

お客様にも環境にもやさしい新容器の実現へ

誰にでも使いやすい形状を追求しながら、ラベルの厚みまでこだわった軽量化によって、資源の使用量を大幅に削減しました。

従来よりも46%軽い

容器の軽量化は、省資源・省エネルギーに貢献しますが、倉庫での保管時や自動販売機内で必要な強度の確保や、持ちやすい形状なども求められます。また、「サントリー天然水」の象徴である“氷型デザイン”も重要な要素です。サントリーでは、これらの条件を満たすため、容器の下部にバネ構造、中央に特殊なリブ構造を施し、強度を高めながら大幅な軽量化を実現しました。
「サントリー天然水(南アルプス)」では、さらに、キャップを2.1gの広口タイプ(国内最軽量※1)に、ラベルも国内最薄※1の再生樹脂ラベルを採用し、従来の25.0gを46%軽量化した「P-ecot(ペコッと)ボトル」(13.5g)を開発。この軽量化ペットボトルは「サントリー天然水(阿蘇)」「同(奥大山)」でも採用し、この結果、石油資源の使用量を原油換算で約3,000kℓ※2削減しました。
また、飲用後に簡単に折りたため、ご家庭や回収時に省スペース化が図れます。

  • ※1
    2012年5月末現在
  • ※2
    2011年販売実績に基づく当社試算

持ちやすく、注ぎやすい

2ℓボトルでの課題は、「注ぎやすさ」と「持ちやすさ」の追求です。サントリーは改善に向けて、年齢・性別・体格の異なるモニターによる検証を繰り返し、容器の形状・手の大きさ・持ちやすさの関係を解析しました。その結果、ボトル胴部をひと回り細くし、指がかかりやすくする凹み「ゆびスポット」を深めに改良することで、手の小さな人でも格段にフィット感が増し、持ちやすさを向上させました。さらに「ゆびスポット」を有効に活用いただくため、説明表示を大きくしました。
「サントリー天然水(南アルプス)」では、こうした改良と同時に、ボトル・キャップ・ラベルの軽量化を図り、従来より約23%軽い36.2g(12.3g減)を実現し、つぶしやすさも大幅に向上。この軽量化ペットボトルを「サントリー天然水(阿蘇)」「同(奥大山)」でも採用し、これにより石油資源の使用量を原油換算で約2,600kℓ削減しました。

  • 2011年販売実績に基づく当社試算

世界最薄シュリンクラベル

サントリーでは環境負荷の低減に向け、ラベルの極薄化にも継続的にチャレンジしてきました。そして、3年間にわたってトライ&エラーを繰り返し、筒状のラベルを容器にかぶせて加熱収縮する従来の方式に比べて、極薄ラベルでも対応できる「ROSO(Roll On Shrink On)方式」を設備メーカーと共同開発。容器に直接ラベルを巻きつけて加熱収縮することで、40μm(マイクロメートル)だったラベルを18μmまで薄くし、原料に用いられる原油を約50%削減しました。
サントリー食品インターナショナル(株)は、このラベルを「サントリー緑茶 伊右衛門」500mℓ(自動販売機専用)に導入し、2012年3月から販売しています。

  • μm:1,000分の1mm

日本の技術を活かして軽量ボトルを共同開発

ヨーロッパを中心に清涼飲料事業を展開するオランジーナ・シュウェップス・グループは、環境負荷削減に向け、2011年、果汁飲料「オアシス」2ℓペットボトルの軽量化プロジェクトを立ち上げました。ここで活用されたのが、サントリーが持つペットボトルの設計力や製造技術です。
オランジーナのプロジェクトチームは、サントリーの開発・製造スタッフからさまざまな助言や技術指導を受け、長年愛されている「オアシス」のボトルデザインを継承しながら、構造設計やボトル成形を進めました。こうして、従来の57gから一気に42g(約27%削減)に軽量化した新型ボトルを完成させ、2012年1月から発売を開始しました。

  • 技術指導を行うために
    定期的にミーティングを実施

  • 「オアシス」2ℓのボトリング

家庭から回収したペットボトルを再びペットボトルへ

サントリーは、回収ペットボトルの樹脂再生サイクルを見直し、環境負荷の少ない再生技術による「リペットボトル」を開発。資源循環の新たなサイクルを確立しました。

日本初の新たな資源循環サイクル

家庭から回収する貴重なペットボトルは、多くが海外へ流出し、国内でも再生樹脂の多くが衣服や卵パックなどボトル以外の用途に使われています。2009年、サントリーは、これを見直し、回収ボトルを新生ペットボトルとして再生する「ボトル to ボトル」の確立に向けて、取り組みを本格化。その原動力となったのが「メカニカルリサイクル」という新技術です。
これは従来の「ケミカルリサイクル」が、回収ボトルを化学的に分子レベルまで分解して再び樹脂をつくるのに対し、「メカニカルリサイクル」はPET樹脂(高分子)のまま、中に深く入り込んだ不純物を高温・真空状態の中で吸い出し、純度の高い樹脂に再生する方法です。いわば、工程を大幅に短縮して製造エネルギーを節約するのです。
サントリーは、この技術を確立した協栄産業(株)と連携して、再生樹脂の品質検証や工場での製造試験を繰り返し、メカニカルリサイクル樹脂とケミカルリサイクル樹脂を50%ずつ混合した「リペットボトル」の開発に成功。2011年5月、「サントリー ウーロン茶」2ℓに採用しました。そして、約1年間の運用で「リペットボトル」の高い安定性が生産・流通・消費の全段階で認められたため、メカニカルリサイクル樹脂の使用率を100%に引き上げました。これにより、PET樹脂の製造時を含むCO2排出量を石油由来原料100%のボトルと比較して83%削減できる再生ペットボトルの製造を可能にしました。

  • 家庭から回収したペットボトルの用途

  • リペットボトルの環境負荷削減効果

リサイクル手法によるペットボトル再生工程の違い

「リペットボトル」の安全性の実証とさらなる利用拡大へ

「リペットボトル」の開発に際し、サントリーが最も重視したのが「安全性の実証」です。そのため、社内の「安全性科学センター」では、1年間にわたって過酷な条件下での実験を繰り返し、工程での不純物の除去性能を検証しました。樹脂再生工場は、FDA(米国食品医薬品局)が要求する食品包材原料の安全基準を上回る独自の厳格な基準を設け、不純物の除去が十分であることを確認しました。さらに、汚れを除去するメカニズムを解明し、工程ごとに汚れの除去率を算出する数式も導き出し、論文を学会に提出するなど、食品企業としてお客様に説明責任を果たす体制も整えました。
メカニカルリサイクルの構築は、新たな資源循環の道を拓くものと高く評価され、第21回「地球環境大賞」など多くの賞をいただきました。サントリーでは、この成果をもとに「リペットボトル」を「伊右衛門」などの他商品に順次拡大していきます。さらに、2012年4月には技術情報を一般公開し、国のメカニカルリサイクル ガイドライン策定にも参画しています。
サントリーでは、これらの取り組みを通じて、新技術を飲料業界全体に普及させ、社会におけるペットボトルの循環システムを改善する努力を続けています。

  • 安全・安心を科学的に裏づける「安全性科学センター」

  • 第21回「地球環境大賞」グランプリを受賞

メカニカルリサイクル関連の受賞一覧

受賞名 主催者
平成23年度「循環型社会形成推進功労者等環境大臣表彰」 3R活動推進フォーラムキスト
平成23年度「地球温暖化防止活動環境大臣表彰」(技術開発・製品化部門) 環境省
第21回「日経地球環境技術賞」 日本経済新聞社
第21回「地球環境大賞」グランプリ フジサンケイグループ

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