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国連グローバルコンパクトに署名している企業として、サントリーグループはサステナブルな社会の実現に貢献するため、ビジネスパートナーとともにサステナブル調達を推進しています。

サステナブル調達の考え方

サントリーグループでは、お客様に高品質な商品・サービスをお届けするため、安全・安心はもとより環境や社会にも配慮するなど、サプライチェーン全体においてサステナビリティを推進していくことが重要だと考えています。
そして、児童労働および強制労働の禁止、結社の自由や団体交渉の権利の尊重・支持、長時間労働の削減、生活賃金の保障など、国際的に重要性が認められている事項に関し、調達におけるサステナビリティをより一層強化するため、2011年に法令遵守、人権・労働基準、品質、環境、情報セキュリティ、社会との共生の6項目を柱とした「サントリーグループサステナブル調達基本方針」を制定しました。ビジネスパートナーと連携してサステナビリティを推進するため、取引先に周知し、理解を求めています。

その中で、当社の購買活動がサプライヤーでの人権に負の影響を与えないように、サプライヤーと予め合意したリードタイムの順守や年間需給計画の事前共有などを行っており、サプライヤーへの支払いに関しては予め合意したタイムラインでの実行となるよう、社内での必要な仕組みや手続きを徹底しています。
また、人権リスクの高い原料があると確認した場合、購買プラクティスを見直し、リスクの軽減に努めます。その一例として、一部のグループ会社では、人権リスクと環境リスクを最小限に抑えるために、サステナブル認証のパーム油に切り替えています。

サントリーグループサステナブル調達基本方針(2011年制定)

サントリーグループは、企業理念「人と自然と響きあう」と企業倫理綱領に基づき、安全・安心で高品質な商品・サービスをお届けするために、公正・公平な取引を実施し、サプライチェーンのお取引先とともに、人権・労働基準・環境などの社会的責任にも配慮した調達活動を推進します。
お取引先との良好なパートナーシップを構築し、真に豊かで持続可能な社会の実現に貢献します。

1. 法令遵守と国際行動規範の尊重

各国の法令を遵守し、国際行動規範を尊重した公正・公平な調達活動を推進します。

2. 人権・労働・安全衛生への配慮

基本的人権を尊重し、労働環境や安全衛生に配慮した調達活動を推進します。

3. 品質・安全性の確保

「サントリー品質方針」に準拠し、品質・コスト・供給の最適な水準に基づく高い品質と安全性の確保をめざした調達活動を推進します。

4. 地球環境への配慮

「サントリーグループ環境基本方針」に準拠し、地球環境に配慮した調達活動を推進します。

5. 情報セキュリティの保持

調達取引に関わる機密情報および個人情報は厳格に管理します。

6. 社会との共生

社会との共生に向けた社会貢献への取り組みを推進します。

さらに、人権方針でも表明しているように、自社と同様にサプライヤーにもILO(国際労働機関)「多国籍企業宣言」、「労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言」の理解・遵守を求め、現地法においてILO原則が十分に保護されていない場合においてもサプライヤーの自主的な取り組みを通じて順守を期待します。

サプライチェーンでのサステナビリティを推進

推進体制

サントリーグループでは、気候変動などの環境課題や人権を含めた社会課題について企業の責任としてより対応していくために、2021年4月、新たに設置した調達開発推進部を、2022年1月よりサプライチェーン改革推進部の中に改組し、同時に改組したサステナビリティ経営推進本部と連携し、グループ全体の長期的な原材料戦略の推進、およびグローバルでの最適な調達活動に取り組むとともに、グループ全体のサステナブル調達の推進を担う新体制で活動推進の強化を図りました。海外グループ会社と月1回の定期的な会議を設け、サステナブル調達の全体戦略について協議し、各社で活動推進を行っています。サステナブル調達に関わる取り組みは、取締役会の諮問機関であるグローバルサステナビリティ委員会で定期的に協議・報告しています。

サプライヤーガイドライン制定

サントリーグループは「サステナブル調達基本方針」のもと、サントリーグループ内でサステナブル調達を加速させると共に、持続可能な社会の実現に貢献すべく、2017年6月に「サントリーグループ・サプライヤーガイドライン」を制定しました。本ガイドラインはサントリーが国内外サプライヤーに対して人権・法令遵守・環境などの分野において要請する具体的な遵守事項で構成され、サントリーグループとサプライヤー間で同じ倫理的価値観が共有されていることを確認するものです。人権コミットメント項目への遵守が取引上の必須条件となっており、新規取引のサプライヤーだけでなく取引中のサプライヤーにおいても署名を求めています。仮に法に違反する重篤な人権侵害が発見され、かつコミュニケーションを行ってもサプライヤーの改善の意志がないと認められた場合は契約終了につながる可能性があります。サプライヤーガイドラインの遵守に向けて、サプライヤー説明会でサプライヤーガイドラインについて共有することやSedexを通じて情報共有を行うなど、サプライヤーとの共同取り組みを推進しています。また、サプライヤーが自らのサプライヤーに対してもコミットメントについて遵守頂くことを要望しています。

サントリーグループ・サプライヤーガイドラインPDF

サプライヤーモニタリングの実施

リスクアセスメント

人権デュー・ディリジェンスにおける「リスクアセスメント」を推進するために、グローバルリスクコンサルティング会社のVerisk Maplecroft社と連携し、一般的な国・業界データを用いて自社が購買する主要原料における潜在リスク評価を実施しました。(主要原料×産地の組み合わせで計124パターン)

潜在リスク評価の結果(総合
Lowリスク 21品目 17%
Midリスク 58品目 47%
Highリスク 37品目 30%
Very highリスク 8品目 6%
  • 対象人権リスク:児童労働、強制労働、労働時間、適切な賃金と福利厚生、差別・虐待・ハラスメント、結社の自由・団体交渉、救済へのアクセス、健康・安全性

その中でも、児童労働・強制労働の観点でVery highリスクかつVery highインパクト(購買高の多い)品目は下記のとおりでした。
【強制労働】コーヒー、ウーロン茶、エタノール、砂糖
【児童労働】コーヒー、砂糖
今後は児童労働、強制労働においてVery highリスクかつVery highインパクト品目からスタートし、実態把握のためのインパクトアセスメントを実施していきます。

インパクトアセスメント

サントリーグループは「サステナブル調達基本方針」を制定し、ビジネスパートナーと連携しながら、サプライチェーン全体での人権尊重への取り組みを進めています。

Sedexによるインパクトアセスメント
2019年6月、世界最大のサプライヤーエシカル情報の共有プラットフォームである「Sedex」に加入しました。サプライヤーに対してSedexへの加盟、SAQ質問への回答など情報共有の要請を進めています。SAQでは、児童労働や強制労働などを含む人権に関する質問をはじめ、労働環境や安全衛生に配慮しているかを中心にサプライチェーンに潜在する社会リスクの評価を行っています。2021年11月時点で、1000以上の製造拠点を含む主要サプライヤー約650社のSedex加入を確認しており、今後も全ての主要サプライヤーに対し、Sedexへの加盟案内を進めます。また、SAQによるリスク評価の結果を踏まえ、地域別で取り組みの優先順位を決定した上、行動計画の策定と取り組みの推進を進めます。

  • SAQ:Self-Assessment Questionnaire
インパクトアセスメント状況

Sedexが提供するツールを活用し、潜在リスクと顕在リスクの特定を行っています。具体的には、SAQでサプライヤーの潜在リスクと潜在リスクの管理能力を評価しています。また、Sedex上で確認出来る第三者監査情報を基に顕在リスクを把握しています。

サプライヤーの潜在リスク(2022年4月時点)
2022年上半期もSedexを通じた評価を進め、潜在リスク評価を実施することができた製造場は1094件となっています(11月と比べて26件増)。

(製造場数・割合)
  2022年4月 変化 2021年11月
Low 245 22% 42 203 19%
Medium 636 58% 8 628 59%
High 73 7% -9 82 8%
回答中 140 13% -15 155 15%
合計 1094   26 1068  
サプライヤーの顕在リスク(2022年4月時点)

顕在リスクとして特定できた重要指摘事項は累計208件となっています(11月と比べて28件増)。

サステナブル調達

アンケートによる確認

上記Sedex未加入のサプライヤーに対しては、サステナビリティ調達アンケートを実施しています。既存のサプライヤーに限定せず、新規に取引を開始するサプライヤーにも同様に確認しています。
また、サントリーグループでは、海外グループに対して「サントリーグループ・サプライヤーガイドライン」を共有するとともに、海外グループ会社が参加する「グローバル調達会議」で各社のサステナビリティに対する取り組みを確認しています。

是正に向けた取り組み

是正に向けた取り組み推進の一環として、サントリーグループの事業活動が、人権に対する負の影響を直接に引き起こしたことが明らかとなった場合、または取引関係等を通じた間接的な影響が明らかとなった場合、あるいは明らかではなくとも負の影響が疑われる場合には、国際基準に基づいた対話と適切な手続きを通じてその是正に取り組みます。さらに、サントリーグループのサプライヤーにも是正に取り組むことを期待します。また、是正を実施するために、外部人権有識者(NPO)、Sedexなどの外部組織と連携し、発見した課題についてサプライヤーと対話を行い、是正に取り組みます。

是正のプロセス

人権方針に記載しているように、当社にとっての人権における重要テーマの中には児童労働・強制労働、差別・ハラスメント、結社の自由、働きやすい職場環境(安全衛生)が含まれています。SedexのSAQの中で各重要テーマと関連する数多くの設問を特定し、自社工場とサプライチェーンにおける評価と継続的なモニタリングに活用しています。現在は購買高の70%以上を占めるサプライヤーのSedexを通じた継続的なモニタリングを実施しており、顕在リスクを特定できたサプライヤーに対してより強いエンゲージメントを行っています。そのモニタリングプロセスの中には、サプライチェーンに関するSMETA監査情報も含まれており、現地労働者へのインタビューも含まれています。このような形でライツホルダーの声を極力活かす取り組みを行っています。

SedexおよびSMETA情報を活用した当社の是正のプロセスは以下の通りです。

潜在リスクの場合

  1. 1.
    目標: 潜在リスクの回避対応が取れている
  2. 2.
    指標: Sedexのリスクスコアと管理能力スコア
  3. 3.
    納期: 定期的(半年1回程度)に、リスクスコアと管理能力スコアをチェックし、取引先様の改善活動状況を確認する

顕在リスクの場合

  1. 1.
    目標: 顕在化リスクをゼロ化する
  2. 2.
    指標: 第三者監査での重要指摘事項
  3. 3.
    納期: 6ヶ月以内に、指摘事項が解消されていることを確認する
サプライヤーの潜在リスク(2022年4月時点)

上記で示したSedexで確認できる潜在リスクについては、潜在リスクに対する製造場の管理能力も併せて評価し、「高リスク+低管理能力」の製造場を中心に直接的なエンゲージメントを行い、管理能力を上げるための働きかけをしています。その結果として、サプライヤーへ働きかけを開始した2021年1月以降、2022年4月末時点では管理能力が10%~50%向上した製造場数が158件(全体の18%)あり、2021年11月末時点から41製造場増加しています。これからも引き続きサプライヤーとのエンゲージメントを継続しながら管理能力を上げるための改善活動を推進していきます。

サプライヤーの顕在リスク(2022年4月時点)

上記で示したSedex上で確認出来る第三者監査結果としての重要指摘事項については、サプライヤーと直接コミュニケーションを取り、指摘された課題が指摘されてから6か月以内に是正されていることの確認を進めています。2022年4月末時点で特定した累計208件のうち、175件が既に是正されたことを確認しました。残件に関しては引き続きサプライヤーとのエンゲージメントを継続しながら改善活動を推進していきます。

以下の人権重要テーマについて、SedexのSAQ回答内容を全て確認し、潜在リスクのある回答内容の確認を行いました。同時に、SMETA監査での指摘事項の確認を行い、潜在リスクが顕在化していないか、顕在化している場合は是正処置の状況をサプライヤーにエンゲージメントを行い、確認しています。

● 児童労働防止の取り組み

児童労働はサプライチェーンにおける重要人権リスクの一つと位置づけており、SedexおよびSMETA情報を通じてサプライヤーとのマネジメントを強化しています。例えば、Sedexでの設問を活用し、直接労働者と間接労働者において児童労働に該当する恐れのある労働者がいるか確認を行っています(15才未満労働者)。 また、SMETAを通じて実際に行われた現場監査を元に労働者の年齢確認がしっかり行われているかを確認し、課題が顕在化かつ未是正の場合は是正に向けたエンゲージメントをしています。
約1000の製造場のSAQ回答内容を確認した結果、15歳以下の児童労働はありませんでした。16-17歳の労働者がいる製造場は5%ありました。SMETA監査の指摘事項でも17歳の労働者の指摘が1件ありましたが、現地法上問題ないことを確認しました。
その他、労働者の年齢記録の不備の指摘が4件ありましたが、サプライヤーにエンゲージメントを行い、記録方法が是正されている事を確認しています。

● 強制労働防止の取り組み

強制労働はサプライチェーンにおける重要人権リスクの一つと位置づけており、SedexおよびSMETA情報を通じてサプライヤーとのマネジメントを強化しています。
1) 採用手数料
約1000の製造場のSAQ回答内容を確認した結果、労働者の採用手数料負担について取組みがない、との回答が1%ありました。また、労働者が何らかの費用負担をしている、との回答が3%ありました。SMETA監査の指摘事項でも、労働者の採用手数料負担に関する指摘が2件ありましたが、規定改定により対応済みである事を確認しました。同様に、賃金減額に関する指摘が3件ありましたが、現地法上問題となる控除はないことを確認しました。

2) 賃金
約1000の製造場のSAQ回答内容を確認した結果、残業代に課題がある回答が8%ありました。
また間接雇用者の最低賃金の把握に課題がある事も判明しました。SMETA監査の指摘事項でも賃金に関する指摘が21件、残業の管理に関する指摘が25件ありました。
サプライヤーにエンゲージメントを行い、未是正の賃金問題に関する確定事例はない事を確認しています。

3) 行動の自由
SAQ回答からもSMETA監査からも、行動の自由に関するリスク情報は見つかりませんでした。

● 結社の自由と団体交渉侵害防止の取り組み

結社の自由と団体交渉はサプライチェーンにおける重要人権リスクの一つと位置づけており、その侵害防止のためにSedexおよびSMETA情報を通じてサプライヤーとのマネジメントを強化しています。例えば、Sedexでの設問を活用し、サプライヤーでの意思決定に反映出来る労働者が参画可能なプロセスや組織の有無、労働組合の有無を確認しています。 また、SMETAを通じて結社の自由と団体交渉が遵守されているかを確認し、課題が顕在化かつ未是正の場合は是正に向けたエンゲージメントをしています。
SAQデータの結果、労働者が使用可能な会社の意思決定に反映出来るプロセス、組織、取り決めの有無という重要ポイントについて、整備されていない製造場数は12%でした。また、SMETA監査のデータとして結社の自由と団体交渉に関する指摘事項が3件ありましたが、是正が既に行われていることを確認しています。

● 安全衛生の取り組み

安全衛生はサプライチェーンにおける重要人権リスクの一つと位置づけており、その安全衛生推進のためにSedexおよびSMETA情報を通じてサプライヤーとのマネジメントを強化しています。例えば、Sedexでの設問を活用し、安全衛生に関する方針の有無、重大労災の有無、火災安全訓練の参加者人数、 安全衛生強化に向けたサプライヤーの既存取り組みなどを確認しています。 また、SMETAを通じて同様の確認を行い、課題が顕在化かつ未是正の場合は是正に向けたエンゲージメントをしています。
SAQデータの結果、過去12か月間における記録された事故数が100件を超えた製造場は2%でした。また、重大事故が20件以上発生した製造場は1%でした。このようなハイリスク製造場に対して労働安全強化に向けたエンゲージメントを行っていきます。また、SMETA監査のデータとして、指摘事項が64件ありましたが、その中で55件が既に是正が行われていることを確認しています。未是正の9件に関しては引き続きサプライヤーへのエンゲージメントを行います。SedexのSAQ回答とSMETAの指摘事項から分かった安全衛生に関するリスクについての是正対応を他のサプライヤーにも情報共有し、安全衛生の管理強化を図ります。

● 土地の権利への取り組み

土地の権利に関する人権リスクを把握するためにSedex情報を通じてサプライヤーとのマネジメントを強化しています。具体的には、Sedexでの設問を活用し、サプライヤーの製造場を建設する前にその土地が住宅として利用されていたかを確認しています。
SAQの結果、工業用サイトに転換する前は住宅用建物として利用されていた土地が1%ありました。その転換が土地の権利侵害につながった可能性があるかについてサプライヤーをエンゲージして確認を行っていきます。

● 水アクセス・衛生への取り組み

現地の地域社会の水アクセス・衛生の権利に関するリスクを把握するためにSedex情報を通じてサプライヤーとのマネジメントを強化しています。例えば、Sedexでの設問を活用し、サプライヤーのオペレーションによる様々な汚染リスク(土壌、河川など)、水の使用量、排水管理の有無、現地地域への水質影響に対するマネジメントなどを確認しています。SAQの結果、排水品質を管理していない製造場は2%ありました。SMETA監査のデータとしては2件の指摘事項が確認されており、そのうちの1件は既に是正が行われています。残り1件はサプライヤーに対して是正に向けたエンゲージメントを行います。

● 女性の権利の取り組み

女性の権利に関するリスクを把握するためにSedex情報を通じてサプライヤーとのマネジメントを強化しています。例えば、Sedexでの設問を活用し、労働者の男女比率、女性管理職比率、差別防止に関する方針の有無、女性労働者の欠勤率・離職率などを確認しています。SAQの結果、洗身設備は男女別になっていない製造場は5%、女性労働者の過去1年間の離職率が50%以上だった製造場は5%、女性労働者の過去1年間の欠勤率が30%以上だった製造場は2%でしたが、SMETA監査のデータとしては顕在化した指摘事項か確認されませんでした。

実行したアクションの効果測定

自社工場およびサプライチェーンにおけるSedexを通じた評価・是正取り組みの中で、発見したリスクに対する是正取り組み後に、実行前と実行後の改善度合いをSedexの評価ツールを通じて複数項目(安全衛生、労働者年齢、差別、自由選択に基づいた労働など)で確認し、効果測定を行っています。Sedex上の評価の場合、項目によって潜在リスクを下げることが難しい場合がありますが、潜在リスクが高くともその管理能力が十分に高ければ結果的に潜在リスクが顕在化するリスクが低いという認識のもと、自社工場およびサプライヤーを対象にした是正取り組みを行う上では特に管理能力を意識して取り組んでいます。
さらに、上記一連の流れの中で、効果測定の結果についてステークホルダーにフィードバックし、改善活動に繋がる直接的なエンゲージメントを行っています。

今後のアクションプラン

上記プロセスで見えてきたリスクなどを考慮し、今後のアクションプランとして以下の重点取り組みを実施していきます。

● サプライチェーン

一次サプライヤーに関しては、Sedexを通じて現在可視化している顕在リスク「重要指摘事項」のゼロ化推進を継続すると共に、潜在リスクについてはサプライヤーの管理能力を上げるための働きかけを継続していきます。さらに、主要原料のサプライチェーン上流サプライヤーへのインパクトアセスメントを推進します。

● 移民労働者

自社工場以外で移民労働者(特に技能実習生)がいる現場を特定し、重要なリスクである「強制労働」の度合いに応じて必要な取り組みを検討します。

救済へのアクセス

社外苦情処理について

サントリーグループは、創業以来、お客様満足を第一に考え、お客様との双方向コミュニケーションを大切にしています。また、すべての人々をお客様と捉えるという考えのもと、サプライヤーは大事なお客様と捉えており、人権デュー・ディリジェンスを進める上で自社社員だけでなく、サントリーが直接取引をしているサプライヤー、そしてさらにその先のサプライヤーや関係者の方(コミュニティー)に対しても人権課題も含めた通報窓口を設定することが重要だと思っています。さらに、サプライヤーガイドラインでも記載している通り、サプライヤーに対しても報復防止対策を取ったうえでの同様の救済メカニズムの設置を期待しており、それによってサプライチェーン上流での救済の確保に努めています。

現在は、サプライヤーやその関係者の方(コミュニティー)が利用できる通報窓口として、「お客様センター」の仕組みを設けています。お客様センターでは、すべてのお客様からのお問い合わせを受け付けています。
サプライヤーからの人権課題やその他問い合わせの場合は下記フォームよりお問い合わせ下さい (日・英対応可能)

お客様センターお問い合わせフォーム

サプライチェーンにおけるコロナ禍の影響評価

サプライチェーンの安全を守るべく、各地域のサプライヤーの新型コロナウイルス感染拡大の影響評価に取り組んでいます。2020年は、サプライヤー側の対策を把握するため、Sedex上の感染拡大防止対策に関するSAQを活用し影響評価を実施しました。約800の製造場から回答を得られ、状況を把握することが出来ました。

このSAQの活用やサプライヤーと直接コミュニケーションを取り、状況を把握するほか、マスクの提供や対策導入のサポートなどに取り組んでいます。

高品質かつ安定供給に向けた契約農園

サントリーグループは、コーヒーの主要原料として高品質なコーヒー豆の安定供給およびサステナビリティを推進するために、その一部をブラジルミナスジェライス州セラード地区にある同国有数のスペシャルティコーヒー農園である「Bau農園」と契約しています。同農園は、レインフォレスト・アライアンス※1やUTZ※2など国際的な認証を取得しており、徹底した品質管理と労働環境面で大変高い評価を受けています。

Bau農園はサステナビリティを推進するために、さまざまな活動を行っています。労働慣行に関しては安全労働に関する講座、職場におけるモチベーションと人間関係に関する講座、朝のラジオ体操など、同農園の労働環境に目を配っています。環境保護活動しては、ゴミ分別、取水の徹底した管理、植林活動など、環境へのインパクトを意識しています。さらに、地域社会への貢献を目的に、2011年からBau農園周辺にある学校で支援プロジェクトを行なっています。

  • ラジオ体操

  • ゴミ分別

  • 学校での活動

  • ※1
    レインフォレスト・アライアンス:1987年地球環境保全のために熱帯雨林を維持することを目的に設立された国際的な非営利団体です。
  • ※2
    UTZ:持続可能な農業のための国際的な認証プログラムで適正な農業実践と農園管理、安全で健全な労働条件、環境保護、児童労働撤廃など、すべての基準を満たして初めて認証されます。

カシス農家に対するサステナブル農業支援

サントリー食品イギリス(Suntory Beverage & Food Great Britain and Ireland)は、ヨーロッパで多くの方に愛されている飲料『Ribena』(ライビーナ)を生産・販売しています。『Ribena』はイギリスで栽培されたカシスを90%使用しており、サントリー食品イギリスは2004年よりカシス農家に対してサステナブル農業の支援を始めました。 農家に対して直接アドバイスする栽培現場の専門家(アグロノミスト)の雇用や、各農場とその周辺にある個々の生息地に合わせた生物多様性計画を立て、河川や湿地の生態系保全活動を進めています。
また、気候変動に強い新種のカシスの研究などを進めており、2020年の7月に、農業研究施設であるジェームズ・ハットン研究所との、長年にわたる研究の成果が実り、「Ben Lawers」という気候変動に強い新種の収穫をすることができました。

  • ライビーナのカシスの収穫

  • ライビーナのカシスの収穫

サントリーグループでは今後も安全かつ安心な商品をお客様にお届けできるようサプライチェーンにおけるサステナビリティを推進していきます。

原材料安定調達の取り組み<TCFD提言に基づく開示>

サプライヤー地域別構成比

サントリーグループの国内事業においては、主に以下の地域のサプライヤーから原料を購買しています。サプライヤーと連携して原料のサステナビリティを推進しています。

また、サプライチェーンでの透明性を高めるべく、最も基本的な購買プラクティスとして、すべての1次サプライヤーと正式な契約を結び、1次サプライヤーの基本的な情報を取得しています。また、特定が可能な場合においては1次サプライヤー経由で2次サプライヤー以降に関する情報の取得にも努め、定期的な現地訪問を実施している場合があります。

ビジネスパートナーとの連携強化

サントリーグループでは、サプライチェーンのビジネスパートナーとともに、サステナビリティの推進に取り組んでいます。社内の担当者への教育をはじめ、原材料サプライヤー・製造委託先・物流協力会社の主要なビジネスパートナーに対して方針説明会やアンケートを行い、サステナビリティに向けた取り組みの必要性を理解いただくように啓発・支援を推進していきます。また、サプライチェーンの環境負荷低減を消費財流通業界横断で推進するため「日本TCGF」に参加しています。

  • 日本TCGFは、消費財流通業界の企業が主体となり、日本国内での非競争分野における共通課題の解決に向けて、製・配・販の協働取り組みを行う組織です。

グリーン調達の推進

サントリーグループは、「サントリーグループサステナブル調達基本方針」のもと「サントリーグループグリーン調達基準」(2011年改定)を定め、ビジネスパートナーとともに環境負荷低減に向けた調達活動を進めています。
現在、お取引先工場の8割が環境マネジメントシステムの国際規格ISO14001を認証取得するなど、環境対応が向上しています。また包材部は、毎年取引先評価基準に基づくグリーン調達評価を実施し、お取引先各社の環境への取り組みが進んでいることを確認しています。

グリーン調達についてはこちら

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