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五感を研ぎ澄まして
味を守る官能検査。

08 MAY. 2020

金麦醸造家 尾崎愛子

金麦醸造家

尾崎愛子

08 MAY. 2020

素材、仕込、発酵、貯酒、濾過、パッケージング。
お客さまにいつでもベストな状態の
金麦をお届けするために。
金麦づくりのさまざまな工程で行われる
官能検査とは?
日々、ひとつひとつ、自分の五感を使って
評価している
金麦醸造家、尾崎愛子に
そのこだわりを語ってもらいます。

毎日、さまざまな工程で
繊細な品質管理を行う

日々、金麦をおいしく飲んでいただくために、
金麦づくりのさまざまな工程で品質管理を行っています。
目や鼻や舌など、五感をフルに使うことから、
それは官能検査と呼ばれています。

毎日、さまざまな工程で繊細な品質管理を行う

毎日、さまざまな工程で繊細な品質管理を行う

1. 素材

ビールの原料の約9割を占める、水。
サントリーのビール類は、年間通じて品質が安定している天然水で仕込みます。まずはこの水の品質確認を、官能検査の最初に行います。
そして、味わいや香りのもととなる麦芽やホップ。
麦芽をそのまま食べたり、ホップをお湯に溶かして香りを確認したり。
素材ひとつひとつの品質を、毎日、確かめています。

2. 仕込

仕込は最終的に出来上がる金麦の味わいの骨格をつくる非常に重要な工程です。
天然水に麦芽とホップを加え、煮沸してできる麦汁。
まだ、アルコール成分もない、麦の甘苦いジュースのようなものなのですが、
金麦の味わいにとって最も良いバランスかどうかを
イメージしながら検査しています。

3. 発酵

仕込で出来上がった麦汁は酵母の働きによって、「若ビール」と呼ばれる状態になります。
発酵直後は、香りがまだ未熟で荒々しいのですが、
そのさまざまな香りの中にきちんと金麦にふさわしい香りがあるかどうか、
官能検査で見極めることが大切です。

4. 貯酒

若ビールを熟成させることによって、カドが取れて次第に金麦らしい味わいになっていきます。
貯酒タンクごとにそれぞれの最適なタイミングを評価し、次の工程に進めます。

5. 濾過

役割を終えた酵母を取り除き、いよいよ澄み切った黄金色の状態になります。
ここで金麦としてほぼ完成しており、味わい以外にも香り、見た目の状態などを確認します。
他にも、グラスに注いだときの泡の品質を確認するなど、
さまざまな視点から、金麦の狙いの品質が実現できているかを判断します。

6. パッケージング

缶に詰めたものも、開封して、
官能検査専用の部屋で味わいや香り、液体の色などを確認しています。この官能検査をクリアした金麦を、お客さまのもとへと送り出します。

官能検査は、
日々の成長をかみしめていくもの

ビールづくりをわかりやすく説明するとき、人の成長に例える方もいます。
麦のジュースである麦汁に加えられた
酵母の働きによってアルコールやさまざまな香りが付与され、
貯酒の工程で熟成させる。
この工程は、まるで未熟な若者が成熟して大人へと変化していくことに似ているなと感じます。
金麦がお客さまの日々の食卓に寄り添える存在になれるよう、
「こんな人になってほしいなぁ」という理想の姿を想い描きながら、
おいしく成長してくれているか、日々、官能検査を行っています。

また、官能検査は、試験に合格した者が複数人で行っているのですが、
官能検査で感じた味わいを互いに正しく共有するために、さまざまな専門用語を使っています。
例えば、味の骨格がしっかりしている時は、”body(ボディ)”があるといった表現を使います。
最初はこうした専門用語を、その言葉がどんな香り・味わいのことを指すのか、
自身の五感に染みつけて覚えていくことからはじめます。
本当にたくさんの専門用語があるので、はじめはとても苦労しましたが、
毎日毎日こうしたことを繰り返すことで、少しずつ、でも着実に、
自分自身に染みつけていきました。

私の中でこうしたことが当たり前になっているためか、
ふだんの生活の中でも、気になる香りがあるとグラスに鼻を近づけて、
この香りの素材はとか、どうやったらこんな香りがでるんだろうとか、
いろいろと考えてしまいますね。

官能検査は、日々の成長をかみしめていくもの

官能検査は、日々の成長をかみしめていくもの

自分が健康でいることも
味を守るために大切

官能検査は、毎日午前中に行っています。
すべての工程のものを順に並べて検査するので、
途中で水を挟むなどして都度感覚をリセットして、
自分の状態を一定に保つ工夫をしています。
もちろん体調が悪いと、わずかな変化に気づくことができないので、
日々の体調管理も大切な仕事のひとつです。
官能検査の前には、刺激の強いコーヒーや紅茶は飲みませんし、
日頃から、よく食べよく寝てよく体を動かすことを心がけていますね。

工場では金麦をつくるために、とてもたくさんの人が関わっています。
皆で一丸となってつくりこんだ金麦で、お客さまの日々の食卓を幸せにできますように。
そんな想いで、一日一日、よりおいしい金麦づくりにこだわりつづけます。

自分が健康でいることも味を守るために大切

自分が健康でいることも味を守るために大切

金麦醸造家 尾崎愛子

金麦醸造家

尾崎愛子AIKO OZAKI

サントリービール株式会社 〈天然水のビール工場〉東京・武蔵野ブルワリー
酵母の研究をしていた学生時代から、人々の生活に近く、幸せにすることができる飲料・酒類づくりがしたいと志す。好きな食べ物は、ハンバーグと豚のしょうが焼き。

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