グルメ
掲載日:2017/07/13|神奈川
回転寿司の魅力やお酒との相性などを、回転寿司評論家・米川伸生さん独自の目線で紹介していくシリーズ企画「米川伸生の人生は回転寿司とハイボール!!」。第2回目は、神奈川・小田原の「あじわい回転寿司 禅」をご紹介いただきます♪
では、さっそく米川さんのレポートをお楽しみください!
私は回転寿司評論家として常々思っていることがある。それは「人生とは回転寿司とハイボールなのではないか」と。
寿司とは小さなお子様からご高齢者に至るまで、あらゆる世代で支持をされている特別なご馳走であり、ハイボールもあらゆる食べ物との相性が良い極めて稀なアルコールであり、人生もそんな風に相性の良いものに囲まれて生きることができたら幸せなのではないかと。
意外と知られていないが、回転寿司とハイボールの相性はすごぶる良く、この幸せなペアリングをお伝えすることこそが回転寿司評論家としての使命(?)と心に刻み、全国の回転寿司行脚に勤しむのである。第2回目はアルコールの充実度は日本一、日本唯一のビストロ回転寿司店「あじわい回転寿司 禅」さんを紹介します!
やって来たのは干物と蒲鉾で有名な小田原駅。回転寿司店というのは基本、ご近所の店を利用する方がほとんどかと思うが、なんとこちらの店には唯一無二の「禅ワールド」を体験してみたい&ハマったファン全国各地からがわざわざ訪れてくる店なのである。駅からタクシーで約5分、目と鼻の先に海が広がるという絶好のロケーションにそびえ立つのは、まさにビストロチックな店。店内に一歩足を踏み入れると、そこは「ホントにここが回転寿司?」と誰もが疑う雰囲気だ。中央部では回転寿司店らしく、多彩な寿司が普通に回っているが、壁際はアルコールでぎっしりと埋め尽くされている。
その数もハンパない。ワインは約600本、オンタップの生ビール数種類、そしてウイスキーもサントリー角瓶、白州、山崎など充実しており、本格的なバーにもまったく引けを取らない。
※店舗取材時のメニューです
さらに驚くのはメニューの数々。普通の回転寿司店ならば「本日のおすすめ」には魚の名前が並んでいるものだが、「禅」ではボードの9割がビストロ料理。
「トリッパトマト煮」「パテ ド カンパーニュ」「モッツァレラ(水牛製)サラダ仕立て」などなど、寿司とは全く関係なさそうな横文字のメニューがずらりと並んでいる。いやはやなんとも。オーナーの西尾氏は、カナダの寿司店で働いていた時に、フレンチのシェフから技法を学んだという経歴を持ち、料理も素材も超本格的なのだ。名物は「ハモン・イベリコ・デ・ベショータ」。こちらはなんと日本に1本のみ入荷された、アルトゥーロ・サンチェス社の60ヶ月熟成させた原木で、1グラム150円で提供している。西尾氏が軽快な口調で解説しながら、生ハムを切り出していくパフォーマンスがこれまた絶品で、動画で見せられないのが残念なほど。これはぜひ、生で見ていただきたい!
さて、まずは生ビールで1杯と行きたいところだが、今日は徹頭徹尾、角ハイボールでいってみよう!驚くことに、注文するとたっぷりと氷が入った器で冷やされたジョッキと角瓶が運ばれて来た。ジョッキにこれでもか!と氷を入れて丁寧にウイスキーとソーダが注がれる。うん、これですよこれ!
先ほどのイベリコの生ハムをつまみにまずは一献。
イベリコは非常にオイリーなのだが、手に取ってもベタベタしないのは良質なオレイン酸が豊富だからだ。サラサラなオレイン酸が質の良さを物語っている。
ハイボールに合う前菜をとお願いしたところ、運ばれて来たのがこちら。
名付けて「本日の前菜〜山崎の香りを感じて〜」。
鶏胸肉に柚子胡椒を塗って、燻製にしたものや干物の燻製、地元の蒲鉾と蟹身を使った料理などが盛られている。スモーキーなフレーバーにぴったりの角ハイボールを飲みながら、サントリーウイスキーの里・山崎に思いを馳せてほしいという願いが込められた1皿だ。そういえばしばらく訪れてないな、山崎。近いうちの来訪を心に誓い、2杯目のハイボールを注文するとしよう。
続いての料理は、「鳥もも肉の北京ダッグ風特製味噌ソース」。水分を含ませたモチモチの食パンに味噌を塗り、フォアグラと薬味、そしてカリッと焼きあがったもも肉を包んでいただくという趣向。まさに北京ダックな一品。
フォアグラのアクセントがたまらなく効いており、角ハイボールのピッチが上がってくる。「冷やし茶碗蒸し」はポルチーニ茸の燻製、鱧の落とし、ウニ、トリュフ、金粉などで彩られ、華やかな味わいにまたもや角ハイがすすむ。
思わずこんな感じになっております。メインの寿司は「穴子のささやき」。
ふっくらと焼き上げた穴子を新笹で巻いて、ツメにはなんとチョコレートを使っている。笹を開けた時に漂う新笹とチョコレートとハーモニーにやられてしまう。この寿司を作ったのは野原信一料理長。料理長がいるからこそ、こういった手の込んだ料理が提供されるのだ。
と、ここで西尾氏が「この寿司に合うハイボールを考えたので、召し上がってみませんか?」と投げかけて来た。
「ベルギーではビールをウイスキーで割って飲むのが夏の定番なんですよ」とのことで、いままさに限定販売されている「TOKYO CRAFT〈東京クラフト〉」と、角ハイボールのブレンドを作ってくれた。名付けて「cache-cache 隠れん坊」。cache-cacheとはフランス語で隠れん坊を意味しているそうで、ビールの中に隠れた角ハイの味を楽しんでもらいたいとのこと。
いや、これ、軽やかさが売りのセゾンビールにどっしりとした深みが出て、なおかつフルーティさが残るという驚きの味わい。チョコレートソースがむしろよく馴染んでくる。
もちろん、普通の寿司も流れている。近場の小田原港に毎朝揚がる地魚が何といってもおすすめ。そういえば漁港付近の回転寿司店だと気付かされるほど鮮度は良い。
但し、これで終わらないのが「禅」である。ある意味、「禅」らしさをぎっしりと詰め込んだ、ボリューム満点の巻物を食べていただきたい。驚愕の値段の訳は中身にあり!フォアグラ、キャビア、トリュフ、イクラ、ウニなど高級食材がオンパレードな巻物なのだ。1貫がお茶碗1杯分もあるというシャリの量もハンパなく、回転寿司史上に記されるであろうインパクト抜群の巻物となっている。これはハイボールを飲まずには食べられないほど濃厚な味。今日の料理との相性は最強ですよ、角ハイボール!
最後はデザートで飲み納め。
ティラミスブラウン、ピスタチオ、ブルガリアヨーグルトの周りに散らしたクッキーがアクセントになって、デザートでだってハイボールが飲めてしまう。うーん、料理が凄いのかハイボールが凄いのか......兎にも角にもゴチでした。
回転寿司が誕生して来年で60年。あの頃はこんなお店が登場することなど想像すらしていなかったことだろうが、ひとつの勇気あるチャレンジが新たな回転寿司の世界を築き上げたことには心から敬意を表したいと思う。
さて、次回はどんな寿司とハイボールの世界が待っていることやら!
<米川伸生さんプロフィール>
幼少時から回転寿司の魅力にとりつかれ、全国各地の回転寿司を探望。回転寿司評論家としてTV出演や著作の出版など、幅広く活躍されています。
<米川さん記事 バックナンバー>
(VOL1)【米川伸生の人生は回転寿司とハイボール!!】回転寿司評論家が「磯のがってん寿司 東武練馬店」の魅力を徹底解剖!
<あじわい回転寿司 禅>
住所:神奈川県小田原市東町2-1-29
電話:0465-32-7001
営業時間:11:00〜22:00(L.O.21:30)
定休日:無休
▼関連リンク
・「TOKYO CRAFT〈東京クラフト〉」のサイト
・サントリーウイスキー「角瓶」のサイト
対象都道府県 | 神奈川 |
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タグ | 人生は回転寿司とハイボール |
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