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ボジョレー通信

知って愉しむボジョレー ヌーヴォー。
ヌーヴォーにまつわる歴史や解禁日の始まりなど、ワイン通気分になれる知識ばかり。
グラスを傾けながら、会話をはずませてください。

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ボジョレー ヌーヴォーはローマ時代から飲まれていた

ボジョレー  ヌーヴォーとは、フランス・ボジョレー地方の葡萄でつくられるワインの新酒のことをいう。フランス第二の都市・リヨンから車で北へ1時間ほど走ると、葡萄畑が広がる緑豊かな丘陵地帯がある。それがボジョレー地区。南北約55kmに及ぶ、ワインの銘醸地である。かつて、ガラス瓶とコルクがなかった時代には、樽から出したワインは新酒の時期がいちばんおいしかったという。保存状態が良くなかったため一年後には酸っぱくなってしまったのだ。ボジョレー地方のワインづくりは紀元前一世紀のローマ時代にさかのぼる。ある意味でボジョレー ヌーヴォーはその時代からあったと言ってもいい。それから20世紀中頃に至るまで、ボジョレー ヌーヴォーは、地元の人間が空き瓶を下げて買いにくるような、気軽な家庭用ワインだった。

ボジョレーの村のワインから世界のボジョレー ヌーヴォーに

ボジョレーヌーヴォーが世界に知られるようになったのは、第二次世界大戦以降のこと。ボジョレーの名醸造家ジョルジュ デュブッフ氏の活躍が大きい。彼は、ガブ飲みワインといわれていたボジョレーワインの研究を重ね、世界のワイン愛好家たちに認められるほどの品質にまで高めた。そしてその品質、技術力、軽快な味わいを、ヌーヴォーを通じて世界に広めようとしたのだ。やがてパリ、ニューヨークとヌーヴォーファンは広がり、日本に登場したのは、1980年代の中頃。初物を好む日本人には受け入れやすいワインだった。当時は各地で解禁日の午前零時を迎えるカウントダウンパーティーが催され、秋の一大イベントにまで発展していた。現在の日本では、旬の食材と供に愉しむ、晩秋の贅沢な歓びとして定着している。
写真:ボジョレーの帝王と呼ばれる名醸造家 ジョルジュ デュブッフ

COLUMN:世界中で愛される、いくつかの理由

出来立てのフレッシュなおいしさが愉しめる解禁日の期待や、イベント的要素だけでは世界中で愛されるワインにはならなかったはずである。ボジョレー ヌーヴォーの味わいの特徴は、赤い果実のようなフルーティさと爽やかな酸味。赤ワインは室温のまま飲むというイメージがあるが、渋みが少ないので軽く冷やすとよりおいしく飲める。このカジュアルさも人気の一因である。また、ほのかな甘味と酸味のバランスが絶妙なので、肉料理はもちろん魚料理にも合わせやすい。となるとフレンチ、イタリアン、中華、和食と幅広いジャンルの料理と愉しむことができる。だから様々な文化圏で受け入れられているのかもしれない。理屈はともかく、旬の食材を使ったおいしい料理と気の合う仲間とグラスを傾ける。それがボジョレー ヌーヴォーの正しい愉しみ方なのであろう。

品質を守るために定めた解禁日

ボジョレーヌーヴォーが世界で注目を集めはじめた頃、ワインメーカーの間で、どこよりも早く出荷しようとする争いがエスカレートしてしまった。つまり、ワインとして充分に熟されていない、未完成のワインが世に出回ってしまう事態が起こってしまったのだ。そこでフランス政府は、ワインの品質を保つため、ワインメーカーの足並みをそろえようと、解禁日を設けたのだった。

解禁日が11月の第3木曜日になったのは、休日を避けるため

当初、解禁日は「11月15日」と決められていた。しかし、この日が土日や祝日と重なると、運送業者がストップして出荷できなくなってしまう可能性もある。しかしそれでは解禁日の意味がない。その事情を考慮し1985年から現在の「11月の第3木曜日」に改定された。この期日は厳格に守られていて、解禁日の午前零時を過ぎるまでは、販売してはいけない、もちろん飲むことも許されない。これはかつて半端なヌーヴォーが出回ってしまったことに対する自戒でもある。面白いことに日本では、日付変更線の関係上本国フランスよりも早く解禁される。2008年は、11月20日の木曜日である。

Beaujolais Nouveau 2008
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