カルボナーラが軽やかな味わいに感じるマリアージュ。
大人気の「サンタ」ブランドから9月6日に発売になったばかりの新商品。ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ、ヴィオニエという3種の白ぶどうをブレンドした、フレッシュかつふくらみのある果実味を持つ辛口スパークリングワインです。
カルボナーラと合わせると、ソーヴィニヨン・ブラン由来の爽やかなハーブやグレープフルーツを連想させる香りが広がる印象を受けました。ふくらみのある果実味はそのままに、果実の甘い感じが良く出て来る感じです。
パスタの味は、ワインの爽やかさで少し流される感じで、カルボナーラを本来よりもさっぱりと楽しむという感じのマリアージュになりました。
ベーコンの香りやコクが結構あるので、パスタの方が少し強い感じです。
コクとコクが受け止めあう、ふくらみのあるマリアージュ。
ヤルンバはオーストラリアにおけるヴィオニエ栽培の先駆者。ワイ シリーズは、エントリーラインながら、彼らのヴィオニエに対する思いが伝わるような、鮮やかで瑞々しい果実味が楽しめます。第11回でも登場しましたが、ヴィンテージが変わりました。2015年は、より熟した果実の印象が強くなっていて、華やかな味わいです。
カルボナーラと合わせると、ワインの桃のコンポートを思わせる豊かな果実味が、よりふくらみを増す印象を受けました。カルボナーラのチーズとクリームの濃厚さをワインのコクが受け止めて、ゆったりとしてまろやかなハーモニーが生まれます。後半には少し苦味が出ますが、それもまたマリアージュに複雑さを加える印象で悪くないと思いました。このワインはコクのある食べ物には本当に良く合います。
まろやかで包み込まれるような、優しさを感じるマリアージュ。
こちらも9月13日に発売された新商品。カリフォルニアワインの定番「カルロ ロッシ」から、フルーティ&リッチな「濃い赤」が出ました。カリフォルニアの太陽をいっぱいに浴びた果実を100%使用した、濃い色調と厚みのある果実感が特長です。「濃い」と言いながらも、果実味たっぷりで飲みやすいのがカリフォルニアらしいところです。
カルボナーラと合わせてみると、ワインのまろやかで豊かな果実味が口の中いっぱいに広がる印象を受けました。元々豊かな果実味が特長のワインではありますが、これがパスタのチーズとクリームの乳脂肪と合わさる事で、よりその果実の豊かさが強調されている感じです。パスタの味わいは、優しくワインに包み込まれる印象で、赤ワインのタンニンをほぼ感じない、本当にまろやかなマリアージュになりました。白ワインの時にはあまり目立たなかったブラックペッパーが実はアクセントとして結構効いています。
自然でありながら、お互いをより美味しくする良いマリアージュ。
チェザーリはイタリア・ヴェネト州のワイナリー。2012年のIWSCという権威のあるワインコンクールで「イタリアベストプロデューサー賞」を獲得しました。このジュストはヴェネト州の伝統品種コルヴィナ60%、国際品種のメルロ40%のブレンド。2週間~1ヶ月という通常よりも短めの陰干しを行う事で、果実のコクがありながら瑞々しさも残す、魅力的な味わいを実現しています。
カルボナーラと合わせてみると、ワインの味わいに艶やかな色気のようなものが加わる印象を受けました。ワイン単体だと、陰干し由来の落ち着いた果実のコクを強く感じますが、パスタと一緒に飲んでみると、そこにフレッシュさや、リキュールを思わせる華やかさなどが加わって、ワインの格が上がるように思います。パスタはパスタで、ベーコンの香りや卵の香りが多層的に出てきて、立体感のある味わいになります。お互いをより美味しくする、良いマリアージュだと思いました。