ワインって難しい・・・?
世の中で広く言われるワインの常識を、ワインのプロが実際に検証!
毎月1つのテーマに絞って連載していきます。

[第24回]

いまさらながら、パンとワインの相性を検討してみる
~白ワイン編~

2017年06月

今回は、当たり前のように相性が良いとされる『パンとワイン』を検証します!

以前「魚には白ワイン、肉には赤ワイン」という定説を検証したときに、中にはこの説とは異なる結果も得られました。
(魚とワインの実験はこちら 肉とワインの実験はこちら
パンも試してみないとわかりませんよね。今回はまず白ワインで試してみます。

完全に参加者の主観で、実際にいろいろ合わせてみておいしく感じるのかどうか相性を評価しました。
さて、結果やいかに!?

▼ さっそくやってみた!!

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まずはワイン!タイプの異なる次の白ワイン3種類で試してみました。
 
ワイン1.
キリッとした酸味が特長の辛口スパークリングワイン:
フレシネ コルドン ネグロ
 
ワイン2.
酸味がしっかりした爽やかな辛口白ワイン:
ロス ヴァスコス ソーヴィニヨン・ブラン
 
ワイン3.
リッチな味わいの辛口白ワイン:
ビニャ マイポ ビトラル シャルドネ
 
そして、合わせるパンは次の4種類。スーパーに売っている市販のもので試しました。
 
A:バゲット:食べる前にトーストしたもの
(参考に、焼かないもの、オリーブオイルをつけたもの、バターをつけたものでも実施)
B:食パン:食べる前にトーストしたもの
(参考に、焼かないもの、オリーブオイルをつけたもの、バターをつけたものでも実施)
C:クロワッサン
D:レーズンバターロール
 
検証の仕方は、4人のメンバーで試飲・試食して、合わせることでおいしくなったかどうかを最高5点で数値化して比較しました。点数の基準は以下の通りです。
 
1点:合わせる前には感じなかったネガティブな要素を感じるようになる。
2点:合わせる前より、ワインもしくはパンの味わいがおいしくなくなったと感じる。
3点:合わせる前と変わらない、予想通りの味わい。
4点:合わせる前より、ワインもしくはパンの味わいがおいしくなったと感じる。
5点:合わせる前には感じなかったポジティブな要素を感じるようになる。
 
さてさて、白ワインとパンの相性やいかに??

▼ ざっくりと結果まとめ!!

さっそく実際にパンとワインを合わせてみた結果は、
 
★★バゲットはどのワインも高評価!★★
★★バゲット以外はワインにあまり影響しないものが多い★★
 
ということに!
 
市販のパンでは、とりあえずバゲットを買っておくと白ワインでは外れがなさそうです。
全体的には、魚や肉の検証のときと比較して、どの組み合わせでもあまり影響し合うことが少なかったです。また個人差も大きくない結果になりました。
 
  • 【A.バゲット】
    ★どの白ワインとも高評価!★
    どのワインと合わせても、ワインの味わいをしっかりと豊かに感じさせてくれる。合わせることでのマイナス要素はまったく感じなかった。焼かないものやオリーブオイル、バターをつけたものも参考に試したけれど、焼いた方がワインとの相性は確実に良くなり、オイルやバターは賛否がわかれそうでした。
  • 【B.食パン】
    ★ワインとは特に影響し合わない。わざわざワインに合わせなくて良さそう★
    どのワインと合わせても、パンとワインそれぞれの味わいをそのまま感じて、特に変化しない。これも、焼かないものやオリーブオイル、バターをつけたものも参考に試しましたが、焼いた方がワインとの相性は確実に良くなり、オイルやバターは苦味や油脂っぽさを感じさせてしまって合わせない方が良さそうでした。
  • 【C.クロワッサン】
    ★リッチなタイプのワイン3とは相性が良さそう★
    爽やかなタイプのワイン1,2は、人によっては苦味や油脂っぽさを強く感じるように。わざわざ合わさなくてもよさそう。一方リッチなワイン3とは、ワインの果実味やコク、香ばしい香りをより豊かに感じさせてくれて、さらにリッチに感じられるように。
  • 【D.レーズンバターロール】
    ★わざわざワインに合わせなくて良さそう★
    ワイン1,3は、パンとワインそれぞれの味わいがあまり影響し合わない感じで、よくも悪くもない。ワイン2はワインの酸や苦味が強調されて、とにかく酸っぱく重く感じる。。
 
品種ごとの特徴など、詳しくは「検証結果をくわしく!」で。
※一部製品における実験であり、テイスターの主観的な感想です。
 

【パンA】バゲット(食べる前に焼いたもの)

【検証結果】

★どの白ワインとも高評価!★

 

「ワイン1.キリッとした酸味が特長の辛口スパークリングワイン:フレシネ コルドン ネグロ」

合わせることで、ワインの果実味やコク、香ばしい香りがよりしっかりと感じられるように。さらに温度が上がってくるごとに、より香ばしい香りが強調し合って愉しめる。

 

焼かなくてもおいしいが、焼いた方がより香ばしさやコクが感じられた。

オリーブオイルは、ワインと合わせるとオリーブオイルの香りが強調されて、またワインの苦味も少し強く感じるように。これは賛否が分かれました。

またバターは、少しワインの果実味や香りを覆い隠してしまう感じで、つけない方がよさそうな結果に。

 

 

「ワイン2.爽やかな辛口白ワイン:ロス ヴァスコス ソーヴィニヨン・ブラン」

合わせると、少しワインの味わいが強いが、マイナスな要素が出ることはなく、ワインの果実味のボリュームが増して感じる。

 

焼かないものは、ワインの味わいが強すぎてバランスが悪く感じるので、このワインでは絶対焼いた方がよい。

オリーブオイルは、ワインのハーブのような香りとオリーブオイルの香りが相乗効果になってより強く感じられる。また苦味も少し強く感じるように。これも賛否が分かれました。

バターは、ワインの青い印象とバターの乳のニュアンスがミスマッチ。苦味もかなり強く感じるので、これはやめたほうがよさそう。

 

 

「ワイン3.リッチな味わいの辛口白ワイン:ビニャ マイポ ビトラル シャルドネ」

合わせると、お互いの香ばしさが強調し合って、ワインがよりリッチな印象に。果実味やコク、ほどよい苦味が増して飲み応えが出る。

 

焼かなくてもおいしいが、お互いの香ばしさの相乗効果を愉しむには焼いた方が良い。

オリーブオイルは、苦味を強く感じるようになって、つけない方が良いかも。

バターは、乳のニュアンスが加わってワインをより複雑にリッチに感じさせるけれど、苦味も強く飲み口も重く感じるように。これは好みがわかれそう。

【パンB】食パン(食べる前に焼いたもの)

【検証結果】

★ワインとはあまり影響し合わない。わざわざワインに合わせなくて良さそう★

 

「ワイン1.キリッとした酸味が特長の辛口スパークリングワイン:フレシネ コルドン ネグロ」

合わせてもあまり影響し合わず、少しだけワインの味わいや香りを単調にしているような印象も。

 

これは焼かないと厳しい。ワインをとにかく酸っぱく感じさせてしまう。

オリーブオイルは、ワインの風味が複雑になってコクも増して、つけた方が良さそう。

バターは、バターの香りや油脂っぽさが前面に出て、パンやワインの風味を消してしまう。やらないほうが良い。

 

「ワイン2.爽やかな辛口白ワイン:ロス ヴァスコス ソーヴィニヨン・ブラン」

これもあまり影響し合わず、ワインの味わいが強くて、少し酸味が浮いて感じる。

 

これも焼かないと厳しい。ワインをとにかく酸っぱく感じてしまう。

オリーブオイルとバターは、どちらも苦味や油脂っぽさを強く感じてしまって、やらない方が良さそう。

 

「ワイン3.リッチな味わいの辛口白ワイン:ビニャ マイポ ビトラル シャルドネ」

これもあまり影響し合わず、少しだけ香ばしい香りの相乗効果で香り豊かに。

 

これも焼かないと厳しい。パンの味わいが薄くて、ワインをとにかく酸っぱく感じてしまう。

オリーブオイルとバターは、どちらもワインの香りに複雑味を与えてくれて、パンの味わいもしっかりと感じられるようになって、味わいの調和がとれてくる。

【パンC】クロワッサン

【検証結果】

★リッチなタイプのワイン3とは相性よさそう★

 

「ワイン1.キリッとした酸味が特長の辛口スパークリングワイン:フレシネ コルドン ネグロ」

合わせてもあまり影響し合わず、少しワインの酸味と苦味を強調して味わいのバランスを悪くしてしまう。

 

「ワイン2.爽やかな辛口白ワイン:ロス ヴァスコス ソーヴィニヨン・ブラン」

合わせることで、ワインにパッションフルーツのような香りを感じさせるようになり、香りの複雑さが増す。ただこれも、ワインの酸味と苦味を強調して味わいのバランスを悪くしてしまう。

 

「ワイン3.リッチな味わいの辛口白ワイン:ビニャ マイポ ビトラル シャルドネ」

合わせることで、ワインにコクとより熟した果実感を感じさせるように。香ばしい香りの相乗効果もあって、ワインをよりリッチな印象にしてくれる。ただこれも、ワイン1,2ほどではないものの、少し酸味と苦味を強調して、重く飲み応えある味わいに。

香りは良くなる印象だけど、味わいは好みが分かれそう。

【パンD】レーズンバターロール

【検証結果】

★ワインとはあまり影響し合わない。わざわざワインに合わせなくて良さそう★

 

「ワイン1.キリッとした酸味が特長の辛口スパークリングワイン:フレシネ コルドン ネグロ」

合わせてもほとんど影響し合わず。食感の部分で、パンのもっちりしっとりした感じと、スパークリングワインの泡の質感が少しミスマッチなように感じた。

 

「ワイン2.爽やかな辛口白ワイン:ロス ヴァスコス ソーヴィニヨン・ブラン」

合わせると、ワインの味わいが強くて酸味や苦味が浮いて感じる。また、ワインのハーブのような爽やかな香りが、パンの油脂やレーズンの風味を落としたようにも感じてしまう。

 

「ワイン3.リッチな味わいの辛口白ワイン:ビニャ マイポ ビトラル シャルドネ」

合わせてもほとんど影響し合わず、それぞれの味わいがそのまま感じられる。

編集後記(やってみてわかったこと!!)

【結局のところは??】
結論としては、
★★バゲットはどの白ワインとも高評価!★★
★★バゲット以外はわざわざ合わせなくてもいいかも★★
 
という結果に!
 
スーパーなどで売っている市販のパンでは、白ワインと合わせるならとりあえずバゲットを選ぶと良さそうです。パンの種類によっては、ワインにあまり良い影響をしないものもありそうな結果でした。
 
【あまり相性が良くなさそうなものもあるけれど、どうして?】
市販のパンは甘味が強かったり、一度焼いてしばらく経ったものが多いので、爽やかな酸味を持つ辛口の白ワインとは特に、必ずしも相性が良いわけではなさそうでした。実験でも、甘味が強いパンほどワインの酸味や苦味が強調されて感じた印象がありました。
甘味が控えめで焼きたてのパンと合わせると、また違った結果になるかもしれません。
 
また、今回はパン単体との相性でしたが、野菜やハムなどをパンに挟んだり、他の料理と一緒に合わせたりすると、また違う結果になると思います。
 
【この次。】
今回に続いて「赤ワインとパンを」と思っていましたが、最近気温も高くなってきましたので、赤ワインという気分ではない人も多いのでは?ということで、赤ワインとパンはちょっとお休みして、暑い時期のおすすめワインや愉しみ方についてご紹介したいと思います。乞うご期待!
 
  • [第25回]2017年08月

    ワインに氷??暑い夏におすすめのワイン!

[次号予告]

※タイトル、内容が一部変更になることがあります。ご了承ください。

来月は…『いまさらながら、パンとワインの相性を検討してみる ~赤ワイン編~』です。

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