ワインって難しい・・・?
世の中で広く言われるワインの常識を、ワインのプロが実際に検証!
毎月1つのテーマに絞って連載していきます。

[第14回]

「第7回 ワインを買ったらどこに保管しておけば良い??」を
冬場に向けてやってみた
~白ワイン編~

2016年07月

前回「赤ワインで冬場に常温保管」を実験してみると、意外にもワインのタイプによっては夏場の結果とほとんど変わらず、冷蔵保管した方がよさそうな結果になりました。

白ワインはどうなんでしょう?
(これから暑くなる時期です。夏場の保管の記事も要チェック!⇒第7回 ワインを買ったらどこに保管しておけば良い?? ~白ワイン編~

これまでの実験で白ワインの方が赤ワインより温度変化の影響を受けやすい結果が出ているので、あまり期待できそうにないですが…

なにごとも実際に試してみないとわかりません! さて、結果やいかに!?

▼ さっそくやってみた!!

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まずはワイン!次の5つのタイプで試してみました。
 
ワイン1.
フレッシュな果実味で飲み口が軽めのやや辛口の白ワイン:
カルロ ロッシ ホワイト
 
ワイン2.
すっきりした味わいの辛口白ワイン:
ロス ヴァスコス ソーヴィニヨン・ブラン
 
ワイン3.
キレのある酸味が特長の辛口白ワイン:
ウィリアム フェーブル シャブリ
 
ワイン4.
フルーティでほのかに甘い白ワイン:
ファルケンベルク リープフラウミルヒ <マドンナ>
 
ワイン5.
キリッとした酸味が特長の辛口スパークリングワイン:
フレシネ コルドン ネグロ
(今回もスパークリングワインでも試してみました!)
 
試してみる保管環境は夏場と同様の3種類で、冷蔵は一般的な家庭にある冷蔵庫を使用しました。
保管期間は2015年の11月上旬から2016年3月上旬までの約4ヶ月間です。
 A:冷蔵(8℃設定)
 B:常温(日陰:扉が閉められる棚の中)
 C:常温(日向:常に日光が当たるような窓辺)
 
検証の仕方は、4人のメンバーで試飲して、味わいの要素を最高5点で数値化して比較しました。
さてさて、常温保管した白ワインはどうなっているんでしょうか??
 

▼ ざっくりと結果まとめ!!

いきなり今回の結論ですが、
★★ 冬場も冷蔵保管がマスト!★★
ということに!
 
冷蔵庫で保管したものは、どれも品質が保たれていておいしく飲めました。
常温の保管は、夏場の実験結果とほとんど変わらず、日向でも日陰でも、味わいが落ちているのがはっきりとわかりました。白ワインの保管は、冬場は気温が低いからと油断せずに、時期やワインのタイプによらず、とりあえず冷蔵した方がよさそうです。
 
  • 【ワイン1.カルロ ロッシ ホワイト】
    ★絶対に冷蔵保管!★
    夏場と同様に、冷蔵保管と常温での保管の違いが明確な結果に。日陰での保管でもかなり味わいが落ちて、このワインの本来の魅力のフレッシュな印象感じられない。日向での保管は、もはやワインの特長がなくなって、見た目の色あいも色が抜けてほぼ透明に。さらに、飲むのをためらうような不健全な香りも。。
  • 【ワイン2.ロス ヴァスコス ソーヴィニヨン・ブラン】
    ★要冷蔵保管!★
    このワインは今回実験したワインの中ではまだ影響が少ない印象。とはいえ、冷蔵と常温の差は明らか。日陰での保管でも酸味が落ちてフレッシュさがなくなって、苦味が強く残る感じ。日向での保管はさらにフレッシュ感が落ちて、甘味と苦味、アルコール感が突出して感じる。
  • 【ワイン3.ウィリアム フェーブル シャブリ】
    ★これも絶対に冷蔵保管★
    このワインも、夏場と同じくらい保管環境の影響が大きい。日陰の保管でも果実味や酸味がぼやけてしまって、苦味やアルコール感が強く感じられるように。少し硫黄のような香りも。日向の保管ではもっとその傾向が強く、飲み口がもったり重々しく飲み疲れする感じ。
  • 【ワイン4.ファルケンベルク リープフラウミルヒ <マドンナ>】
    ★要冷蔵保管!★
    このワインも保管環境の影響を受けてしまった感じ。日陰での保管でもフレッシュさはなくなって、安っぽい果物の缶詰のような単調な印象に。
    日向での保管はさらに鮮度が落ちて、さらにもともとのワインにはないオイルや硫黄、朽ちた木のような違和感がある香りも。
  • 【ワイン5.フレシネ コルドン ネグロ】
    ★これも冷蔵保管を★
    このワインは、夏場の実験では保管環境の影響が少ない結果でしたが、なぜか今回の冬場の実験ではかなり影響を受けてしまった印象。 日陰の保管では果実味や酸味が落ちて、少し重い印象。ただ、まだ泡のおかげで爽やかさは保っている感じ。日向の保管では、さらに果実味や酸味がガクンと落ちて、飲み口がもったりして飲み疲れする感じ。これは泡があってもごまかせない。

 

ワインごとの変化の仕方など、詳しくは「検証結果をくわしく!」で。
※一部製品における実験であり、テイスターの主観的な感想です。
 

【ワイン1】~フレッシュで軽めのやや辛口白ワイン~
カルロ ロッシ ホワイト

【ワインの特徴】 ブランドサイトはこちら 

甘味と酸味のバランスがとれた、すっきりとした味わいの軽めのワインです。

 

【検証結果】
★絶対に冷蔵保管!★
保管環境の影響がかなり大きい。
 
まずは、日陰の保管。
果実味や香りの複雑さ、酸味が減って、フレッシュな印象がなくなる。アルコール感や苦味、甘味はそのまま残っていて、もったりした重い飲み口に感じてしまいました。見た目には色調が薄くなっていて、変化したことがわかるレベルでした。飲めないことはないけれど、オススメできない結果に。
 
そして、日向の保管。
これは飲むのをためらうレベル。。。果実味や香りの複雑さがさらにぐっと落ちて、もともとこのワインの持っていた要素をほとんど感じず。さらに傷んだ果実や硫黄、泥水のような不快な香りが現れて、アルコール感や甘味、苦味がさらに強調されて、もはやワインを飲んでいるのかわからないくらい。色合いもさらに薄くなってほとんど透明に。。時期問わず、日向での保管は絶対に避けた方がよさそうです。
 

【ワイン2】~すっきりした味わいの辛口白ワイン~
ロス ヴァスコス ソーヴィニヨン・ブラン

【ワインの特徴】 ブランドサイトはこちら 

青草や柑橘、青いりんごのような爽快な香りと、キレの良い酸味が特長です。

 

【検証結果】
★冷蔵保管がマスト!★
今回試したワインの中では保管環境の影響が少ない方だけど、それでも常温保管はやめたほうがよさそう!
 
まずは日陰の保管。
すべての要素がスケールダウン。まだまだこのワインの特徴の青草のような香りや果実感は感じられるけれど、アルコール感が強くなって飲み口が重くなり、なぜか後口に苦味が長く残る。
 
そして、日向の保管。
さらにガクンとスケールダウンした感じ。そして甘ったるい安っぽいお菓子のような単調な味わいに。そしてやっぱりアルコール感と苦味が長く残る。飲めないことはないけれど、このワインの魅力はまったく感じられない。。
 

【ワイン3】~キレのある酸味が特長の辛口白ワイン~
ウィリアム フェーブル シャブリ

【ワインの特徴】 ブランドサイトはこちら 

キレのある酸味が際立った、軽快で心地よい辛口の白ワインです。フレッシュな柑橘系のような香りも特長です。

 

【検証結果】
★絶対に冷蔵保管!★
常温保管ではシャブリの魅力が台無し。時期を問わず絶対に冷蔵保管を!
 
まずは日陰での保管。
果実味や酸味、香りの要素がガクっと落ちて、逆に苦味とアルコール感が出てきて、シャブリ本来のキレのよい味わいがもったりとした印象に。。また、もともとのフレッシュな柑橘のような香りは傷んだ感じになって、硫黄のような違和感のある香りも。
 
そして、日向の保管。
さらにスケールダウンして、もはや飲みたくないレベル。果実の印象はほとんど感じず、硫黄のような香りがさらに強くなって、焼けた土のような香りも。口にすると、甘味や苦味、アルコール感やエグサだけが残って重々しく、もはや何を飲んでいるのかわからない。
 

【ワイン4】~フルーティでほのかに甘い白ワイン~
ファルケンベルク リープフラウミルヒ <マドンナ>

【ワインの特徴】 ブランドサイトはこちら 

華やかな香りで、新鮮なフルーツの酸味とほのかな甘味を持ったワインです。

 

【検証結果】
★冷蔵保管がマスト!★
今回試したワインの中では保管環境の影響が少ない方だけど、それでも常温保管はやめたほうがよさそう!
 
まずは日陰の保管。
すべての要素がスケールダウンして、安っぽい果物の缶詰のような印象。もともとの華やかな香りは少ししおれた花のような印象になってしまいました。
 
そして、日向の保管。
これはさらにスケールダウンした感じで、甘味だけが残る。もともとなかった硫黄やペトロール(石油)、少し朽ちた木のような違和感のある香りも。口にすると、苦味やアルコール感を強く感じて飲み口が重い。このワインの魅力は感じられなくなってしまいました。。
 

【ワイン5】~キリッとした酸味が特長の辛口スパークリングワイン~
フレシネ コルドン ネグロ

【ワインの特徴】 ブランドサイトはこちら 

柑橘系や香ばしさを感じる香りで、キリッとした酸味が特長の辛口スパークリングワインです。

 

【検証結果】
★冷蔵保管がマスト!★
なぜか夏場より冬場の方が影響が大きい結果に。
 
まずは日陰での保管。
すべての要素がスケールダウン。果実味や酸味が落ちて、逆に苦味が出てきて少し飲み口が重く。とはいえ、泡のおかげでまだフレッシュな印象。香りに少し硫黄のようなニュアンスが出てきて違和感がある。
 
そして、日向の保管。
すべての要素がガクンとスケールダウン。香りは果実の印象が弱くなる一方で、硫黄のニュアンスが強くなって有機的なゴムのような香りも現れ始める。口にすると、アルコール感や苦味、エグミや甘味を感じやすくなって、飲み口がもったりして飲み疲れする感じ。ここまでくると泡があってもごまかせない。泡自体も弱くなった感じ。
 

編集後記(やってみてわかったこと!!)

【結局のところは??】
「時期やワインのタイプによらず、冷蔵保管しよう!」
 
夏場と冬場で全4回にわたって実験を行ってきましたが、常温保管は時期によらず予想以上にダメージが大きいことがわかりました。日陰であればまあ飲めないことはないものもあったけれど、せっかくのおいしいワインをわざわざ不味くしてしまうのはもったいないです。
ワインを購入したりもらったりした時は、早めに飲んでしまうか、しばらく飲む機会がない場合はしっかり冷蔵保管しましょう!
 
【冬場も夏場と同じような結果だけど、どうして?】
これは前回の第13回でご説明しましたが、エアコンのおかげで夏場と冬場でそれほど温度変化の仕方が変わらないことなどが影響しているのだと思います。
(詳しくは第13回を要チェック!第13回 冬場の保管 ~赤ワイン編~
 
【この次。】
これまでの実験の中で、同じ銘柄で同じヴィンテージのワインをいろんな時期に飲む機会がありましたが、適切に冷蔵保管したものでも、何か前に飲んだ印象と少し違うなあ、ということがよくありました。飲むタイミングが半年くらい違うこともあったので、世に言う「寝かせる」とか「熟成」の影響が出てきているんでしょうか。
次回はこれを試してみたいと思います!ワインは寝かせるとおいしくなるとはよく耳にするけれど、実際はどう変わるんでしょうか?お楽しみに!
 
  • [第19回]2016年12月

    デキャンタってどんな効果があるの??
    ~赤ワイン編~

[次号予告]

※タイトル、内容が一部変更になることがあります。ご了承ください。

来月は…『産地で味わいはどのくらい変わるのか?白ワイン編』です。

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