ワインって難しい・・・?
世の中で広く言われるワインの常識を、ワインのプロが実際に検証!
毎月1つのテーマに絞って連載していきます。

[第13回]

「第6回 ワインを買ったらどこに保管しておけば良い??」を
冬場に向けてやってみた
~赤ワイン編~

2016年06月

第6回の実験では、夏場の常温保管だとかなり味わいが落ちてしまい、
何はなくとも冷蔵を!という結果になりました。
(これから暑くなる時期です。過去の記事も要チェック!⇒ワインを買ったらどこに保管しておけば良い??~赤ワイン編~

ところで冬場はどうなんでしょう?
夏場は冷蔵している人でも、冬場はあまり気にせず常温で保管している人も多いかも?

実際に試してみました! さて、結果やいかに!?

▼ さっそくやってみた!!

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まずはワイン!夏場の実験と同様の、タイプが異なる4種類で試してみました。
 
ワイン1.
フレッシュな果実味で軽めの赤ワイン:
カルロ ロッシ レッド
 
ワイン2.
華やかな香りで軽めの赤ワイン:
ジョルジュ デュブッフ ボジョレー
 
ワイン3.
果実味と樽香のバランスがよい飲み口がしっかりした赤ワイン:
カステル バロン ド レスタック ボルドー 赤
 
ワイン4.
濃縮した果実味で力強い味わいの赤ワイン:
カーニヴォ
 
試してみる保管環境も夏場と同様の3種類で、冷蔵は一般的な家庭にある冷蔵庫を使用しました。
保管期間は2015年の11月上旬から2016年3月上旬までの約4ヶ月間です。
 A:冷蔵(8℃設定)
 B:常温(日陰:扉が閉められる棚の中)
 C:常温(日向:常に日光が当たるような窓辺)
 
検証の仕方は、4人のメンバーで試飲して、味わいの要素を最高5点で数値化して比較しました。
さてさて、冬場は気温も高くないのであまり影響が大きくないようにも思いますが、実際はどうなんでしょうか??

▼ ざっくりと結果まとめ!!

今回も実際に実験をやってみると、冬場でも保管環境によってワインの味わいの違いをかなり感じる結果になりました!
 
さっそく、今回の結論:
★★ 冬場でも軽めの赤ワインは冷蔵保管すべし★★
ということに!
 
冷蔵庫で保管したものは、どれも品質が保たれていておいしく飲めました。常温保管はワインのタイプによって少し傾向が違いました。
軽めの赤ワインはなんと夏場とあまり結果が変わらず、、日向のものも日陰のものも、味わいが落ちてしまったように感じました。
 
一方で、重めの赤ワインは、夏場ほどの影響は見られず、おいしく飲める印象でした。
とはいえ、右上のコルクの写真のように、冷蔵のものはコルクの側面がキレイなのに、常温のものはコルクの側面にワインが染みていました。ワインが温度変化によって膨張して、コルクと瓶の間に入りこんでしまったものが着色したと考えられます。味わいの変化は感じにくかったですが、かなり負荷がかかったのかも...
 
 
  • 【ワイン1.カルロ ロッシ レッド】
    ★基本は冷蔵保管で!★
    夏場の実験とほとんど変わらない結果に。日光が当たらなくても常温での保管もオススメできない結果。日光に当たる場所はもちろんNG!
  • 【ワイン2.ジョルジュ デュ ブッフ ボジョレー】
    ★絶対に冷蔵保管!★
    これも夏場の実験とほとんど変わらない結果に。日陰での保管でも、見た目の色合いも味わいもさらには口当たりも、かなり変わってしまったなあという感じで、日向での保管はもはや別物の印象。
  • 【ワイン3.カステル バロン ド レスタック ボルドー 赤】
    ★日陰で常温保管でも問題なさそう★
    このワインは夏場と違って、冷蔵でも常温でも味わいの違いが少ない結果に。とくに日陰の保管は、並べて飲んでもほとんど違いがわからないレベル。
  • 【ワイン4.カーニヴォ】
    ★日向でも違いがわからないレベル★
    このワインも夏場の実験のときと違って、冷蔵でも常温でも味わいの違いが少ない結果に。ワイン3よりもさらに影響が少ない印象。

 

ワインごとの変化の仕方など、詳しくは「検証結果をくわしく!」で。
※一部製品における実験であり、テイスターの主観的な感想です。

【ワイン1】~果実味豊かな軽めの赤ワイン~
カルロ ロッシ レッド

【ワインの特徴】 ブランドサイトはこちら 

ブラックチェリーのような黒い果実やスパイスの香りが特徴のワインです。豊かな果実味で酸味・渋味がまろやか、口当たりはやさしい味わい。軽めの赤ワインで持っている要素も多くないので、保管環境による影響も大きそう。

 

【検証結果】

★夏場同様に冷蔵保管すべし!★

 

まずは、日陰の保管。

果実味や香りの複雑さ、酸味が減ってフレッシュ感が落ちてしまった印象。アルコール感や渋味、甘味、苦味が目立って、飲み口が重い感じで、ジャムのような甘ったるいニュアンスも。見た目にも色調が少しオレンジ色が入ってきて、変化したことがわかるレベル。

 

そして、日向の保管。

日陰より影響がより大きい。果実味や香りの複雑さ、酸味がさらに落ちて、水っぽく感じるほどに薄い印象。逆にアルコール感や甘味、渋味が強調されて飲み口が重い。飲んだ後にも苦味やエグミが残ってしまって、飲み進まないなあという印象。色合いもさらにオレンジ色がかって、冷蔵とははっきり違いがわかる。

【ワイン2】~華やかな香りで軽めの赤ワイン~
ジョルジュ デュブッフ ボジョレー

【ワインの特徴】 ブランドサイトはこちら 

イチゴなどの赤い果実を思わせる華やかな香りが特徴のワインです。渋味は比較的穏やかで、イキイキとした酸味とフレッシュな果実を楽しむ軽やかなタイプです。このワインはフレッシュ感が魅力なので、保管環境による影響も大きそう。

 

【検証結果】

★冷蔵保管がマスト!★

夏場と同様に保管環境の影響大。

 

まずは、日陰の保管。

果実味と香りの複雑さがかなり落ちて、キャンディのような単調な味わいに。タンニンや甘味はそれほど多くないはずなのに口に残る感じ。見た目でも、オレンジ色が入って淡い色調に。冬場でも日陰での保管は避けた方がよさそうです。

 

そして、日向の保管。

果実味や香りの複雑さがさらに落ちてしまって、水で薄めたかのような薄い印象。アルコール感や甘味、渋味、苦味だけが残ってしまった感じ。飲み口も重くて、飲み進まない。

【ワイン3】~バランスが良いしっかりめの赤ワイン~カステル バロン ド レスタック ボルドー 赤

【ワインの特徴】 ブランドサイトはこちら 

カシスを思わせる赤い果実の風味と贅沢な樽香とのバランス良い赤ワインです。色調が濃くなく、上品できめ細やかな味わいのため、保管環境の影響も大きそう。

 

【検証結果】

★常温でも日陰ならあまり問題なさそう!★

 

まずは、日陰での保管。

どの要素も冷蔵とほとんど変わらない結果に。冷蔵と比べると、果実味が少し熟した印象になって、木樽の香りをより強く感じる。少し気になるのは、酸味と渋味がなぜか後口に残って、飲み口が重くなる。

 

そして、日向の保管。

果実味がかなり落ちてしまった印象。その他の要素は変化が少なく、木樽の香りやタンニンの粗さ、アルコール感が強調されて、バランスが崩れた感じ。また後口にタンニンのザラザラした質感や苦味を感じて飲み進まない。
 

【ワイン4】〜力強い味わいの赤ワイン~
カーニヴォ

【ワインの特徴】 ブランドサイトはこちら 

トースト香やエスプレッソ、チョコレートのような香ばしい香りと、完熟したブドウを思わせる凝縮した果実味が特長の赤ワインです。酸味や渋味は穏やかでスムースな口あたりです。濃い色調で持っている要素も多いので、保管環境の影響は少ないかも。

 

【検証結果】

★冷蔵でも常温でもほとんど変わらない!★

 

まずは、日陰での保管。

冷蔵と比較しても、味わいも見た目もほとんど違いが分からない。

 

そして、日向の保管。

もともとの豊かな果実味がドライフルーツのような印象になって、やや落ちついて感じるものの、冷蔵ではほとんど感じなかった杉などの植物系の香りを感じられるように。タンニンや甘味も冷蔵より控えめに感じるけれど、相対的に酸味がしっかり感じられるように。意外にもこのワインは日向で保管したものが一番飲みやすい印象。

編集後記(やってみてわかったこと!!)

【結局のところは??】
第6回の夏場の保管結果も踏まえて、今回の結論は、
★★軽いワインは年中冷蔵すべし★★
★★力強いワインは冬場(11月~3月くらいまで)は常温でも日陰なら問題なし★★
ということに!
 
ワイン4のカーニヴォは日向で保管したものの味わいの評価は良かったですが、コルクの側面を見るとかなりワインの液体が染みてしまっていました。これは急激な温度変化が影響として考えられますが、液体が漏れてしまう恐れもあるので、日向での保管は避けた方が良さそうです。
 
【「軽いワイン」と「力強いワイン」の見分け方は?】
見た目のワインの色の濃さでだいたい判断できます。グラスにワインが入った状態で、新聞など文字が書いてあるものを背景にしてグラスを斜めに傾けます。ワインの液体を透かして文字が見えれば「軽いワイン」、見えなければ「力強いワイン」とおおまかに判断できます。
 
【冬場と夏場でほとんど変わらないものもあるけれど?】
これは驚きの結果でした。ワインの味わいへの影響は保管温度が高温になることが特に影響すると考えていたのですが、それほど高くない温度でも、上がったり下がったり変化することが良くないのかもしれません。実験の環境では冬場に暖房を使っていましたが、日中暖房で20℃を超える温度と、夜暖房を切ってからの10℃以下の温度を日々繰り返したことになります。この温度の上下が夏場並みに影響したのだと思います。
 
また日差し(紫外線など)の影響もおおいにあると思います。夏場の方が当然日差しが強いですが、冬場の方が太陽の高度が低くて、部屋の中に日差しが入ってきやすくなります。これを考慮すると、もしかすると部屋の中においては、夏場と冬場で日差しの影響はそんなに変わらないのかもしれません。推測の域を超えませんが、今後も検証したいと思います。
 
【この次。】
今回は赤ワインで再検証してみましたが、次回は白ワインを試してみます!
第7回の夏場の実験ではタイプを問わず絶対に冷蔵した方がよい結果でしたが、冬場はどうなんでしょうか!お楽しみに!
 
  • [第20回]2017年02月

    ワインは産地によってどう違うの??
    ~白ワイン編~

[次号予告]

※タイトル、内容が一部変更になることがあります。ご了承ください。

来月は…『産地で味わいはどのくらい変わるのか?赤ワイン編』です。

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