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WHiSKY on the Web ウイスキーミュージアムウイスキーに懸ける人たち > 職人の肖像
職人を毎月ひとりご紹介しながら、全5回シリーズでお届けします。
竹内義人
新しい香味をつくる人
奥出健治
樽熟成を見守る人
松田憲二
原酒の骨格をつくる人
米澤岳志
ウイスキーを研究する人
仲沢一郎
モルト原酒を厳選する人
「職人の肖像」 文・達磨信 山崎蒸溜所の職人の素顔とスピリット
第4回 樽熟成を見守る人 山崎蒸溜所貯蔵グループ 奥出健治
樽はウイスキーの原料のひとつ。
35年以上のパンチョン人生。
樽の修理のための工具箱を手に、奥出健治は山崎の貯蔵庫の中を歩く。入社以来36年もの間、彼は貯蔵グループ一筋に生きてきた。
「どっこも知りません。樽と原酒だけを見てきました。ここしか知らないから引き取り手もありません。おそらく定年まで貯蔵庫の中を歩きつづけることになるでしょう」
奥出はそう言って明るく笑った。朗らかで、ひと目で優しい人柄であることが伝わってくる。
重量のある樽を軽々と転がす。「体型も36年の間に、樽のようなええ形になってしもうて」
その言葉に、つい乗せられて、こちらも「そうですね。立派なパンチョンみたいですね」と失礼なことを言ってしまった。
パンチョンとは樽の形のひとつ。容量約480リットルでずんぐりとしている。すっきりとした木香の原酒を生むことで知られるが、貯蔵庫の番人、正しくは庫人(くらびと)と呼ばれる奥出とすべてに合致するように思えるのだ。
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