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氷はひとつ、ウイスキーはダブル

(祇園「祇園サンボア」中川立美さん談)
「祇園サンボア」の中川さん

お若い方もご年輩の方も、当店のお客様にはウイスキー好きの方が多いと思います。飲み方は、ソーダ割りが5割強、水割りが4割弱、残りがストレートかロックという具合です。そうです。水割りを注文される方はとても多いです。しかも、短時間に5杯も6杯もお代わりされる方が少なくない(笑)。

さて水割りですが、父の代にお出ししていた水割りをそのまま継承しています。8オンスのタンブラーにウイスキーを入れて、氷をひとつ。それから水を注ぎます。氷を入れる前にウイスキーを入れるのは、ウイスキーがこれくらい入りますよということをお示しするためです。

ウイスキーはダブルで氷はひとつですから、冷やしすぎない濃い目の水割りというのが特徴といえるかもしれません。

氷は適当なサイズにした後で陶器に入れてカウンターの上に置いておきます。水は琵琶湖周辺の山の涌き水を業者さんから取り寄せ、水差しに氷を入れて冷やします。水が冷えているので、1杯を飲み終えるまでの間に、氷が半分くらい溶けるかどうかという具合です。

ベースにする銘柄は、それこそお客様のお好みです。響、バランタインなどのブレンデッドを好まれる方もいらっしゃいますが、マッカランなどのシングルモルトを割って飲まれる方もいらっしゃいます。

水割りをお作りするときには、ウイスキーと水がよく混ざり合うことに気をつけています。それによって、ダブルの水割りでも口当たりが滑らかになるからです。

祇園サンボアは、昨年創業30周年を迎えた祇園の老舗バー。創業者である先代が亡くなった後、学生時代から店の仕事を手伝ってきた中川さんは、東京のバーでの修行を経て現在に至った。お客さんの好みに臨機応変に対応しながら、氷はひとつ、ウイスキーはダブルという「祇園サンボアの水割り」を守り続けている。サンボアの文字が刻まれたタンブラーが、伝統を物語るかのようだ。

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