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(2003 フランス) ;
監督/フランソワ・オゾン
出演/シャーロット・ランプリング、リュディヴィーヌ・サニエ、チャールズ・ダンス
(ストーリー)
イギリスのベテランミステリー作家サラ(シャーロット・ランプリング)は、出版社の社長ジョン(チャールズ・ダンス)の薦めで彼の持つ南フランスの別荘で執筆作業をはじめる。プール付きの素敵な別荘で愛人でもある社長の訪れを待ちながら、さあ仕事にとりかかろう、としたその時、彼の娘と名乗るジュリー(リュディヴィーヌ・サニエ)が現れる。自由奔放に振舞うジュリーのペースにサラはさんざん振り回される。やがてそのはちきれる若さや美しさに刺激され、ジュリーの行動を覗き見したり、日記を盗み読みするサラ。やがてひとつの殺人が、2人の関係を関係を変えていく。
サラは2つのグラスにいつものスコッチを注ぐと、ひとつを手巻きタバコをくゆらせているジュリーに手渡した。
ウイスキーで乾いた喉を潤しながら、サラは「見かけで判断しないで」と切り出した。「セックスは?」と聞き返すジュリー。「もちろんよ。スゥィンギング・ロンドンの時代だから」と微笑むのだった。一口、スコッチを味わい、上質のソファーにもたれてくつろぐサラ。自由奔放なジュリーもスコッチのまろやかな味わいに心を和ませたのか、古い思い出の玉手箱が開いたように、母親の思い出話を始めるのだった。南フランスの強烈な日差しを浴びて疲れた身体に、故郷から遠く離れたスコッチの味が心地よかった。
「本は書けてる?」と尋ねるジュリーにサラは「進んでいるわ」とサラリと答える。ストレート・ウイスキーを味わいながら、ロンドンが舞台の新しい小説の構想を語るのだった。
ジュリーは母親が小説を書いていた話しを始めた。それはハーレクイン風のセンチメンタルでチャーミングな小説。けれど父親のジョンが気に入らなかったので、母親はそれを燃やしてしまったという。
ジュリーの母とは違い、ジョンの意のままに書いているからこそ愛されているし、作家として成功もした。サラはもちろんそれを自覚している。スコッチを味わうようにジュリーの表情をうかがいながら、サラは自分の中に湧き上がるある衝動を抑えられないでいた。琥珀色の酔いの中で女流作家の視線がさまよう。目の前にいるジュリー、そしてスコッチの味わいが、サラを新たな創造の世界に誘うのだった。