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(2002 アメリカ) ;
監督/ボブ・ラフェルソン;
原作/ダシール・ハメット;
出演/サミュエル・L・ジャクソン、ミラ・ジョヴォヴィッチ、ステラン・スカルスゲー
ルド
(ストーリー)
窃盗課の刑事ジャック(サミュエル・L・ジャクソン)は隣人の娘の家出捜査で向かったターク通りで、銀行強盗を計画中の一味に、自分たちを捜査しにきた警官と間違われて捕まってしまう。仲間の一人、美貌のピアニスト、エリン(ミラ・ジョヴォヴィッチ)は、音楽好きのジャックとどこか心を通わせていく。やがて銀行強盗に成功した彼らはジャックを連れて、次の行動を開始する。
原作はハードボイルドの元祖といわれるダシール・ハメットの《コンチネンタル・オブ》シリーズの「ターク通りの家」。
ヨーヨー・マを敬愛する刑事ジャックは、深夜自宅で、チェロを奏でていた。そしてお気に入りのビール、カールスバーグと楽譜を持ってバルコニーにたたずんでいると、通りの向こうから聞き慣れた声がした。「ジャック! 力を貸して、コニーがまた家出したの」。
女はジッャクの部屋で自分で持ってきたウイスキーを飲み始める。右手にオールド・ファッションド・グラス、左手をブロンドの髪にやりながら「まだ15歳よ。あんな不良と付き合うなんて」とつぶやく。
グラスの中でストレートのウイスキーが揺れる。ジャックが「会った? 」と尋ねると「一度ね。ジャック、助けて」と女は哀願する。テーブルの上には口の開いたままのウイスキーのボトル、その隣にキャップが置かれている。「男の住所は?」と聞くと、「トランプ通りとかトラウト通りだか・・・」と女の記憶は定かではない。ジャックが「ターク通り?」と言うと、女はうなずく。じきに戻るから失踪人課に行くようにと勧めても、「その頃にはコニーは成人してるわ。もう3日よ、私怖くて」と不安いっぱいの女は、グラスを強く握りしめる。
担当外の家出人捜査に、はっきりしない態度のジャック。女は来た時と同じだけの不安と少し減ったウイスキーのボトルとともに部屋を後にした。残されたジッャクは、ビールをまた口にするのだった。
トラブルに巻き込まれた人の傷ついた心をウイスキーが温めてくれる、それがフィルム・ノワールの傑作として名高い『マルタの鷹』の原作者でもあるハメットのストーリーに流れる優しさである。