(1964
アメリカ)
製作・監督脚本/ビリー・ワイルダー
出演/ディーン・マーチン、キム・ノヴァク、レイ・ウォルストン、フェリシア・ファー、クリフ・オズモンド
(ストーリー)
歌手のディノ(ディーン・マーチン)がショーで歌いながら飲むのは、ジャックダニエル。左手にマイクを持ち、右手はオールド・ファッションド・グラスを決して手放さない。そんなディノがもうひとつ好きなものは女性。ネバタに住む作曲家スプーナー(レイ・ウォルストン)は曲の売り込みのために自宅にディノを招待するが、ディノの女好きを知っている作曲家は、用心して妻の代わりにバーのホステスのポリー(キム・ノヴァク)を妻だと偽って紹介する。それを知らないディノはポリーに夢中になる。 |
「まずは一杯いこうよ。マティーニ? それともウォッカ?」と作曲家がディノに聞く。「ジャックダニエルとクラッカーを」と答えるディノに「グッド・アイデア!」と切り返す作曲家。
すでにディノの瞳は、ポリーをじっと見つめたまま。キッチンで氷とジャックダニエルを用意している作曲家は、ディノがポリーに何をするか気が気でない。作曲家はタンブラーにジャックダニエルを入れてディノに渡す。ふと見るとディノがタンブラーを持っていない方の手は、つねにポリーの体に触れている。
「彼はいいやつだよ。もちろん奥さんも」とだんだんディノはしつこくなってくる。
「僕の好みがわかる?」と妻役のポリーに聞くディノ。「もちろんわかるわ、ジャックダニエルのお代わりでしょう?」とポリーはディノのグラスを持ってキッチンに消えてしまう。ジャックダニエルは、しつこい男を遠ざけるボデイガードにもなってくれる、女性の心強い味方。
『ねえ! キスしてよ』のディノは決して悪い人物ではない。ディノはひと晩女性と過ごした時も、さりげなくテーブルの上に残されたジャックダニエルのボトルに、数枚の100ドル札を差して置いていったり、身だしなみとしてコロンの代わりに首すじにジャックダニエルを1滴、2滴、左右の首すじにつけてから女性の家を訪ねる紳士なのだ。 |