バーボンウイスキー・エッセイ アメリカの歌が聴こえる

シアター・ディストリクト

ニューヨーク、マンハッタン島の南北を斜めに縦断するブロードウェイ。島内20km以上もの道のりがある。元々は先住民が踏み分けたインディアン・トレイルであり、ニューヨークの発展とともに整備拡張され、いまのような長い道筋すべてをブロードウェイと呼ぶようになったのは1899年のことだった。

現在、マンハッタンのブロードウェイはミュージカルの代名詞ともなっている。ただし実際のシアター・ディストリクト(劇場地区)は、ミッドタウンの42丁目と7番街、ブロードウェイが交差するタイムズ・スクエアから北へ53丁目あたりまでを指す。


さて、今回はジャーマン・アメリカンの活躍を紹介しよう。ブロードウェイ・ミュージカルもまたドイツ系移民たちが多大な貢献をしている。ミュージカル黎明期(れいめいき)の人間模様には興味深いものがある。

この時代を傍らで一緒に見つめてくれるバーボンは「ノブクリーク シングルバレル」。200年以上にわたるジャーマン・アメリカンの家系ビーム家の匠を伝承し、ビーム家6代目ブッカー・ノーが、19世紀末から20世紀初頭にかけての力強い“バーボン本来の姿”を蘇らせるために、アメリカンウイスキーの頂点に立つクラフトバーボンというカテゴリーを創出した。

そのなかでも9年を超える熟成をした逸品が「ノブクリーク」。誕生は1992年。アルコール度数100プルーフ(50%)の力強いバーボンである。

2011年、息子の7代目フレッド・ノーがこれをさらに力強く、濃厚でリッチな甘みを抱いたバーボンに仕上げた。それが「ノブクリーク シングルバレル」。

9年超の原酒熟成を経た樽の中から、さらに選び抜いた究極の1樽の香味といえる。アルコール度数は120プルーフ(60%)。オークの香ばしさ、キャラメルのような甘みを特長としている。その深く甘美な味わいは、変わりゆく時代、ブロードウェイの創造のはじまりを見つめながら飲むにふさわしい。


シアター・ディストリクトとなる大きなきっかけは1895年にオスカー・ハマースタイン1世(1847-1919)がブロードウェイと44丁目の角に豪壮な「オリンピア・シアター」を建設したことによる。

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