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東京交響楽団&サントリーホール「こども定期演奏会」
2017年シーズン 楽器ア・ラ・カルト

日本で初めての子どものためのオーケストラ定期演奏会、2017年のテーマは「楽器ア・ラ・カルト」。
弦楽器、ピアノ、オルガン、管楽器を取り上げ、毎回異なる指揮者とソリストが登場します。

※公演日をクリックしたページに公演詳細情報を掲載。 年間会員券、1回券ともご購入いただけます。

  • 【動画】9月指揮者・田中祐子

  • 【動画】11月指揮者・下野竜也

  • 【動画】12月指揮者・川瀬賢太郎

  • 2018年3月指揮者・飯森範親

9月9日(土) 第61回「オードブルは弦楽器」
指揮・田中祐子インタビュー

「演奏会を自由に楽しんで、経験を持ち帰ってほしい」

山田治生(音楽評論家)

「こども定期演奏会」の2017年シーズンのテーマは「楽器ア・ラ・カルト」。シーズン最初の演奏会を指揮するのは、今最も期待されている若手女性指揮者の一人である、田中祐子さん。

*9月9日(土)公演情報詳細、チケット購入はこちら

田中祐子
  • 今回の演奏会は、弦楽器に焦点があてられていますが、曲はどのように選ばれましたか?

    プログラミングでは、ほかの子ども向けの演奏会では聴けないような曲にこだわりました。特に最初の曲が大事だと思い、ほかでは聴けないけれど、聴き手の心をつかめる曲、そして、弦楽器が活躍する曲として、私の大好きなストラヴィンスキーの「弦楽のための協奏曲 ニ調」の第1楽章を選びました。ニ長調でもニ短調でもなくニ調なのです。最初から不協和音で、「おっ!」という感じで始まります。リズミカルで、変拍子もあり、退屈しない曲です。弦楽器だけの曲なので、弓の動き、その空気の動きを体験してほしいですね。この曲は東京国際指揮者コンクールの2次予選で指揮しました。 指揮者にとっても少し難しい曲です。

  • ハープとギターのソリストが出演されますね。

    ハープやギターも弦楽器の仲間ですし、それらを含めて弦楽器を紹介することに意義があります。ハープの景山梨乃さんは東京藝大時代の後輩で、“リノちゃん”と呼んでいます。学生時代に学生オーケストラでドビュッシーのハープと弦楽合奏のための「神聖な舞曲と世俗的な舞曲」を共演したことがあります。響きの豊かなハーピストです。景山さんが東京交響楽団に入団されて、今回、こうした機会で共演できるのがすごく楽しみです。

    景山梨乃

    景山梨乃

  • 景山さんが演奏されるのが、ロシアのグリエールの「ハープ協奏曲」第3楽章ですね。

    演奏される機会が少ない曲が面白いのではないかと景山さんと相談して、敢えて変化球を選びました。ハープ協奏曲は弦楽アンサンブルとの曲が多いのですが、この作品は管楽器や打楽器も入って、ハープのみならず、オーケストラの活躍も聴くことができます。第3楽章はとても華やかです。もちろん、ハープのカデンツァも聴きどころですが、ハープと金管楽器というような発音のまったく違う楽器のアンサンブルも聴いていただきたいですね。

  • そして、映画「ディア・ハンター」の“カヴァティーナ”と、映画「黒いオルフェ」の“フェリシダーヂ”。ギターの曲が続きます。

    この2曲は村治奏一さんからのご提案です。ストラヴィンスキーとグリエールのあと、映画音楽でホッとしていただく。
    クラシック・ギターは母が好きで家にありましたので、ピアノの次に触った楽器と言えばクラシック・ギターです。母はよく、禁じられた遊びを弾いていました。ギターや映画音楽は私の子ども時代の思い出と結びついています。

    村治奏一

    村治奏一

  • 最後はリムスキー=コルサコフの「スペイン奇想曲」の第4部と第5部ですね。

    この曲は吹奏楽でよく演奏されるので、中高生にもお馴染みです。第4部と第5部は、金管楽器も活躍するのですが、ヴァイオリンのソロやハープのソロもあります。楽器を紹介するにはいい曲だと思います。そして、最後は、華やかに終わります。ロシア音楽で統一できて、クラシック通の親御さんにも楽しんでいただけると思います。

  • 田中さん自身は子どもの頃、どのように音楽と接しておられたのですか?

    4歳でピアノを始めました。母に、ピアノのソロを熱心に練習させられました。小学校4年生のときに児童合唱に出会い、ピアノ伴奏を任されるようになりました。それで先生が来るまで私が稽古をつけるのですが、自分の弾くピアノのテンポや響きによって返ってくる歌声が違うことに気付き、そのやりとりが面白いと思ったのです。小学校5,6年の頃でしょうか。そして指揮者が手を動かすと、相手の響きや音楽が変化するのに興味を覚えました。
    中学生の頃に、指揮者という職業があるということがわかり、女性が少ないということも知りました。でも指揮にはとても興味がありましたし、教師という職業にも憧れがあったので、最初は教育大学の音楽科に進みました。大学ではピアノを専攻し卒業しましたが、本格的に指揮の勉強をしたくて、東京音楽大学の指揮科の一年生に再入学しました。広上淳一先生のもとで4年間勉強し、そのあと、東京藝術大学の大学院で尾高忠明先生に2年間師事しました。

    レインボウ21 サントリーホール デビューコンサート 東京音楽大学プロデュース

    「レインボウ21 サントリーホール デビューコンサート
    東京音楽大学プロデュース」 (2010年6月)

    辻井伸行オーケストラ・コンサート

    「辻井伸行オーケストラ・コンサート」 (2015年8月)
    オーケストラ・アンサンブル金沢

  • いつから指揮を仕事にしようと思われたのでしょう?

    東京音楽大学に入学した頃は、教師の道も考えていました。ただ、広上先生の元で専門的に勉強させて頂く中で、「指揮」を通して、見えてくる景色が変わっていきました。音楽家同志のやりとりの中で生まれるアイディア、それを尊重する音楽作り、コミュニケーションの大切さ。指揮を生業にするという意識で譜面に向かうことで、新しい世界が見えてきました。とても大切な事を教えて頂きました。そこからずっと目の前の課題に向き合い続けて、現在に至っています。

  • 2015年に藤原歌劇団の『椿姫』を指揮されたのを聴きましたが、素晴らしかったですね。

    ありがとうございます。オペラの本公演を振ったのは、あの『椿姫』が初めてでした。私の最後の目標にオペラがありました。将来的にはオペラの演奏機会も増えればと願っているので、できれば時間を作って本場でオペラをしっかり勉強したいです。

  • 東京交響楽団とのこれまでの共演は?今回の演奏会を通して、どのようなところを聴いてもらいたいとお考えですか?

    2012年の東京国際指揮者コンクールの本選のオーケストラが東京交響楽団でした。ウェーバーの『オイリアンテ』序曲とメンデルスゾーンの交響曲第3番「スコットランド」の第1楽章と第4楽章を指揮しました。その後、2016年に「第九」でも共演しています。
    「こども定期演奏会」では、“ああ楽しかった”だけでなくて、そのときは、“何かよくわからなかった”でも、“つまらなかった”でもいいですから、普段聴けない曲をサントリーホールで聴けた経験を持ち帰って、いつか思い出してもらえればいいなと思います。クラシック音楽は、時間を経て、理解できることがありますから。
    サントリーホールで演奏を聴く時は、自分も客席にいてテンションが上がります。サントリーホールには一級のオーケストラが演奏を重ねてきたオーラがあります。でもどう感じてもいいのです。珍しい曲もありますから、長く感じてもいい。こういう曲があるんだということだけでも持ち帰っていただければ、私はうれしいなと思います。

    「こども定期演奏会」2016年12月17日

    指揮:飯森範親  ソプラノ:佐藤優子  東京交響楽団

    指揮:飯森範親 ソプラノ:佐藤優子 東京交響楽団

    指揮:飯森範親  こども奏者  東京交響楽団 司会:坪井直樹(テレビ朝日アナウンサー)

    指揮:飯森範親 こども奏者 東京交響楽団
    司会:坪井直樹(テレビ朝日アナウンサー)

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