ニュースリリース

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  • No.SBF0557(2017/8/1)

サントリーウォーターレポート

― 小容量(※1)のミネラルウォーターの利用が拡大 日常的な利用から災害時備蓄用まで、活用の幅が広がる ―

■日本のウォーター市場について
 1970年代前半に業務用市場で販売されて以来、“おいしい水”へのニーズ、健康・美容効果への注目度の高まりなどから、ミネラルウォーター市場は伸長を続け、人々の生活に浸透しています。東日本大震災後に拡大した日本の市場は2016年もさらに伸長し、過去最大規模となっています。特に2016年は、国産ミネラルウォーターの生産量が増加しています。同時に、ミネラルウォーターの一人当たり消費量も過去最大となり10年前(2006年)に比べ、1.5倍になっています。
 ライフスタイルの変化とともにミネラルウォーターの利用・飲用も変化しており、2017年は、小容量ペットボトルの利用が活発になっています。
 また、近年ではフレーバーウォーターやスパークリングウォーターも生活に浸透・定着してきています。
 ミネラルウォーター市場の伸長に加え、フレーバーウォーターやスパークリングウォーターが成長し、これらを総称した水系飲料市場は盛り上がりを見せています。

※1 小容量 650ml以下


■2017年 消費者利用動向調査の結果 総括
〈飲用頻度・利用シーン〉
◆小容量のミネラルウォーターの飲用頻度が増加している。
◆小容量のミネラルウォーターは、特に家の中で飲用する人が増加している。
〈まとめ買い〉
◆この1年にミネラルウォーターをケース単位で購入した人は小容量、大容量※2ともに約45%。小容量をケース単位で購入する人の割合と、大容量をケース単位で購入する人の割合はほぼ同じ。
〈買い置き〉
◆ミネラルウォーターの買い置きがある人は6割弱。日常的に利用しながら、災害時の備蓄用としても活用するために小容量を買い置きする人が増加している。

※2 大容量 1.5L以上


I.消費者利用動向調査
1991年から当社で実施している消費者対象の飲用動向調査の2017年版です。ミネラルウォーターおよびフレーバーウォーター、スパークリングウォーターの利用動向の現状と今後をレポートします。

II.参考:日本のウォーター市場の推移について

 

I.消費者利用動向調査

ミネラルウォーターをはじめとした飲用水の利用実態

1.調査概要

 ミネラルウォーターは、今や日常生活には欠かせないものとなっています。
 当社は、ミネラルウォーターがどのように飲用されているのか、飲用頻度、飲用機会や購入実態などを明らかにすることを目的に、1991年から毎年市場動向調査を実施しています。なお、2003年から、調査対象を「家庭でミネラルウォーターを飲む人」に限定せず、一般消費者を対象に、ミネラルウォーターをはじめとした「飲用水」全般に対する意識と利用実態を聞いています。また、2010年から調査方法を直接面接法からインターネット調査に変更しています。

《「飲用水」市場動向調査》
1.調査対象
首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)および関西圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県)に居住する20~69歳の男女個人で、昨年の6月以降に以下の6種類の有料の水、および水道水のいずれかを「飲用水」として利用した人を対象としました。
a)ミネラルウォーター(ペットボトル、缶、ビンに入った非発泡かつ甘くないもの)
b)炭酸水またはスパークリングウォーター
c)フレーバーウォーター
d)宅配サービスのミネラルウォーター(ウォーターサーバーを使用し自宅で利用するもの)
e)スーパーの店頭などで、セルフサービスで詰める水
f)自宅の浄水器(水道直結式のアルカリイオン整水器や浄水器)の水

2.調査対象者数
500人(男性253人、女性247人)

3.調査方法
インターネット調査

4.調査期間
2017年6月2日~6月4日

調査結果の概要は次のとおりです。

2.主な調査結果

(1)この1年間に利用した「飲用水」の利用率
・「ミネラルウォーター」の利用率が88.0%でトップ。

(2)「ミネラルウォーター」の容量別飲用頻度
・1年前に比べ、小容量の「ミネラルウォーター」の飲用頻度が増加。

(3)小容量の「ミネラルウォーター」を飲むシーン
・風呂上がりや朝起きてすぐなど、特に家の中で利用する人が増加している。

(4)「ミネラルウォーター」の購入方法
・小容量と大容量、ほぼ同じ割合の約45%がケース単位で購入している。

(5)「ミネラルウォーター」の買い置きについて
・「ミネラルウォーター」の買い置きがある人は57%。災害時でも日常的なシーンでも小容量が使いやすいと考え、小容量を買い置きする人が増加。

(6)「ミネラルウォーター」の採水地として思い浮かぶ場所・望ましい採水地イメージ
・「ミネラルウォーター」の採水地として思い浮かぶ場所は「南アルプス」。望ましい採水地は「水源を守る豊かな森があること」。

(7)「フレーバーウォーター」の飲用率と性・年代別変化
・「フレーバーウォーター」の飲用率は46.8%。男女20代の飲用率が上昇。飲用者の飲用頻度も増加。

(8)「スパークリングウォーター」の飲用率と飲み方
・「スパークリングウォーター」の飲用率は57.8%。そのまま飲んでいる人が増加。

(9)「冷凍もできるペットボトル」の認知率・利用率
・1年前に比べ、認知率・利用率ともに上昇。ドライブや行楽などのアウトドアシーンだけでなく、家の中の日常的な生活シーンでも利用されている。

(10)「宅配サービスのミネラルウォーター」の利用理由
・「宅配サービスのミネラルウォーター」の利用理由は、「おいしさ」「安心」「利便性」。

(11)今後の飲み水の利用意向
・今後の飲み水としての利用意向は、「ミネラルウォーター」がトップ。「スパークリングウォーター」、「フレーバーウォーター」の利用意向が上昇。

3.調査結果の詳細

(1)この1年間に利用した「飲用水」の利用率

「ミネラルウォーター」の利用率が88.0%でトップ。

 「ミネラルウォーター」(ペットボトル、缶、ビンに入った非発泡かつ甘くないもの)、「炭酸水またはスパークリングウォーター」、「フレーバーウォーター」、「宅配サービスのミネラルウォーター」、「スーパーの店頭などで、セルフサービスで詰める水」、「自宅の浄水器の水」、「水道水」の7種類の水について、この1年間の利用率(飲んだ・利用した割合)を調べました。その結果、「ミネラルウォーター」の利用率が88.0%と最も高くなっています。また、1年前に比べ、「炭酸水またはスパークリングウォーター」の飲用率が上がっています。(図1)


(2)「ミネラルウォーター」の容量別飲用頻度

1年前に比べ、小容量の「ミネラルウォーター」の飲用頻度が増加。

 「ミネラルウォーター」の飲用頻度を1年前と比べました。
 2017年、小容量を週1回以上飲用する人の割合は39.1%となっており、2016年の36.5%と比べて、飲用頻度が上がっています。


(3)小容量の「ミネラルウォーター」を飲むシーン

風呂上がりや起床時など、特に家の中で利用する人が増加している。

 小容量の「ミネラルウォーター」を飲んでいるシーンを聞いたところ、「仕事中/授業中」(30.9%)が最も多く、以下、「スポーツ・運動時」(19.1%)、「風呂上がり」(18.5%)、「レジャーの時」(18.2%)が続きます。
 2016年と比べると、「風呂上がり」(12.9%→18.5%)、「朝起きてすぐ」(14.3%→17.6%)に飲む人などが増加しており、特に家の中で小容量のミネラルウォーターを飲んでいる人が増加しています。(図3)


(4)「ミネラルウォーター」の購入方法

小容量と大容量、ほぼ同じ割合の約45%がケース単位で購入している。

 日常生活のなかで小容量のミネラルウォーターの利用が広がっていることから、その購入方法について聞きました。
 この1年間に小容量をケース単位で購入した経験を聞いたところ、「1ヵ月以内に購入したことがある」が約3割(29.0%)、「~3ヵ月以内に購入したことがある」が7.6%、「~半年以内に購入したことがある」が4.4%、「~1年以内に購入したことがある」が3.6%となり、合わせて44.6%がこの1年間にケース単位で購入していることがわかりました。
 この1年間に大容量をケース単位で購入したことのある人は44.4%であり、小容量と大容量では、ケース単位で購入している人の割合はほとんど同じであることがわかりました。(図4)


(5)「ミネラルウォーター」の買い置きについて

「ミネラルウォーター」の買い置きがある人は57%。
災害時でも日常的なシーンでも小容量が使いやすいと考え、
小容量を買い置きする人が増加。

 「ミネラルウォーター」の買い置きについて聞いたところ、57.0%が「買い置きをしている」と回答しています。
 買い置きしている「ミネラルウォーター」を容量別に聞いたところ、「小容量のみ」が15.1%、「小容量と大容量両方」が40.7%、「大容量のみ」が44.2%となっています。前回調査を行った2013年と比較してみると、「小容量と大容量両方」を買い置きしている人の割合に変化はありませんが、「大容量のみ」の人が減少し、「小容量のみ」の人が増加しています。(図5)

 小容量のミネラルウォーターを買い置きする理由としては、半数以上(54.1%)が「災害時に使いやすいと思うから」と回答しています。2013年に比べ、「災害時に使いやすいと思うから」(42.3%→54.1%)、「災害時に限らず、日常的に使いやすいと思うから」(39.1%→45.9%)と回答する人が増加しています。小容量のミネラルウォーターが、どんなときも「使いやすい」と考え、買い置きする人が増加しているようです。(図6)


(6)「ミネラルウォーター」の採水地として思い浮かぶ場所・望ましい採水地イメ-ジ

「ミネラルウォーター」の採水地として思い浮かぶ場所は「南アルプス」。
望ましい採水地は「水源を守る豊かな森があること」。

 今回の調査対象者に、採水地として思い浮かぶ場所を聞いたところ、2017年も「南アルプス」(山梨県)が第1位となりました。約9割の人が「ミネラルウォーター」の採水地として「南アルプス」を思い浮かべています。(図7)「南アルプス」はこの調査を開始した2013年以来、5年連続で第1位となっています。

 また、望ましい「ミネラルウォーター」の採水地イメージについては、1年前と同様に、約7割が「水源を守る豊かな森があること」と回答しています。(図8)


(7)「フレーバーウォーター」の飲用率と性・年代別変化

「フレーバーウォーター」の飲用率は46.8%。男女20代の飲用率が上昇。
飲用者の飲用頻度も増加。

 この1年間に「フレーバーウォーター」を飲用したことがあるか聞いたところ、「フレーバーウォーター」の飲用率は46.8%でした。約半数の方がこの1年に「フレーバーウォーター」を飲んでいます。
 「フレーバーウォーター」を飲んだ人の割合を性・年代別でみると、男性20代(68.9%)が最も多くなっています。1年前と比較すると、男性20代は57.8%から68.9%、女性20代は52.3%から63.6%になっており、20代は男女とも大きく上昇しています。(図9)

 また、飲用頻度をみると、「週1回以上」飲んでいる人の割合は26.9%と、昨年に比べ、4ポイントほど高くなっています。(図10)


(8)「スパークリングウォーター」の飲用率と飲み方

「スパークリングウォーター」の飲用率は57.8%。
そのまま飲んでいる人が増加。

 この1年間に「スパークリングウォーター」を飲用した人の割合は57.8%。
 昨年(51.8%)に比べ大きく上昇しています。(図11)

 また、この1年間に「炭酸水またはスパークリングウォーター」を飲んだ人に、どのように飲んでいるかを聞いたところ、「そのまま飲んでいる」人が最も多く、昨年に比べても増加しています。(図12)


(9)「冷凍もできるペットボトル」の認知率・利用率

1年前に比べ、認知率・利用率ともに上昇。
ドライブや行楽などのアウドドアシーンだけでなく、
家の中の日常的な生活シーンでも利用されている。

 近年広がりを見せている、「冷凍もできるペットボトル」を知っていて、かつ利用もしたことがある人は13.4%。「冷凍もできるペットボトルを知っているが利用したことはない」人も17.4%いることから、「冷凍もできるペットボトル」のことを知っている人は約3割(30.8%)となりました。「冷凍もできるペットボトル」の認知、利用はますます広がってきているようです。(図13)

 また、「冷凍もできるペットボトル」を利用するなど、ペットボトルを凍らせて利用したことのある人にそのシーンを聞いたところ、「ドライブや行楽、旅行にでかけたとき」と「風呂上り」(ともに23.6%)が最も多くなりました。アウトドアシーンで活躍しているのはもちろんのこと、家のなかでも利用されているようです。(図14)


(10)「宅配サービスのミネラルウォーター」の利用理由

「宅配サービスのミネラルウォーター」の利用理由は、
「おいしさ」「安心」「利便性」。

 「宅配サービスのミネラルウォーター」を利用している人の割合は6.6%。1年前(7.8%)とほとんど変化はみられませんでした。(図1参照)
 「宅配サービスのミネラルウォーター」を利用している人、また利用したことがあるが現在は利用していない人にその理由を聞いたところ、「おいしいから」(41.4%)、「安心だから」(37.1%)、「配達してくれるから」(37.1%)が上位を占めました。(図15)


(11)今後の飲み水の利用意向

今後の飲み水としての利用意向は「ミネラルウォーター」がトップ。
「スパークリングウォーター」、「フレーバーウォーター」の利用意向が上昇。

 今後の飲み水として利用していきたいものでは、今年も「ミネラルウォーター」がトップとなりました。約76%が「ミネラルウォーター」を飲み水として利用していきたいと考えています。また、「炭酸水またはスパークリングウォーター」(40.8%)や、「フレーバーウォーター」(35.0%)などの利用意向が上昇しており、今後も水系飲料市場の盛り上がりが予想されます。(図16)

 


II.参考:日本のウォーター市場の推移について

 日本のミネラルウォーターの歴史は、1970年代前半、業務用市場で販売された瓶入りのミネラルウォーターにまでさかのぼります。その後、さまざまな時代背景を反映しながら、ミネラルウォーターは着実に日本人の生活の中に浸透してきています。

●1980年代後半~家庭用市場への広がり
自然・健康ブームに加えて、海外旅行の増加によってミネラルウォーターに接する機会が増えたこと、さらに水道水の質への不安が問題になるなどの要因から、ミネラルウォーターは、それまでの業務用市場から家庭用市場へも広がりはじめました。

●1990年代~家庭用市場で大きく伸長
1990年代に入って、マンションの貯水タンクの汚れや水道水の問題が報道されるようになりました。これを受けて、家庭用のミネラルウォーターの消費量は、国産が水道水の代替品として、輸入も1993年のブームによって、ともに大幅に拡大しました。
1994年の猛暑・水不足による需要増や災害時の備蓄への意識の高まりにより、ミネラルウォーターは、家庭における日常品としての地位を確実なものにしました。
しかしながら、1995年秋の異物混入事件により輸入ミネラルウォーターが大幅に減少した影響を受け、1996年の家庭用ミネラルウォーター市場は90年代で初めて前年を下回る結果となりました。一方でこの事件によって、ミネラルウォーターの安全性、品質に対する信頼がミネラルウォーター購入時のポイントとして消費者に大きく意識されるようになります。
1996年4月に国産小容量ペットボトル製品の販売が解禁。これにより、ミネラルウォーターの飲用機会が広がり、国産ミネラルウォーターの消費量は大幅に増加しました。
また、いわゆる「2000年問題」により、停電対策として家庭でミネラルウォーターを備蓄した人が多かったため、1999年のミネラルウォーター市場は前年比3割増と大幅に伸長しました。

●2000年~健康志向の高まりなどで拡大。2016年は前年比104%で過去最大規模に。
2000年から2006年までは健康志向の高まりなどにより、ミネラルウォーター市場は、拡大を続けていましたが、2007年からは消費者の生活防衛意識の高まりなどを受けて、ほぼ横ばいの傾向でした。2011年は、東日本大震災後の備蓄用の需要が急増するなどの影響もあり3,172千キロリットル(前年比126.0%)と大きく伸長し、20年前の11倍、10年前の約2.5倍の規模にまで拡大しました。(図17:一般社団法人日本ミネラルウォーター協会調べ)
2016年は国産ミネラルウォーターの生産量(国産ミネラルウォーター)は3,177千キロリットル、前年比104.5%)、輸入ミネラルウォーターの量は346千キロリットル、前年比99.3%)で、合計3,523千キロリットルと、過去最大規模となっています。
特に、国産ミネラルウォーターの生産量は2001年以降増加が続いています。

●日本の国民1人あたりの年間消費量推移
日本の国民1人あたりのミネラルウォーター年間消費量は、2007年からは19.7リットル前後で安定的に推移していましたが、2011年は、東日本大震災の影響もあり、24.8リットルと大きく伸長しました。2016年は27.8リットルと、さらに伸長し、これまでで最も多くなっています。(図18:一般社団法人日本ミネラルウォーター協会調べ)

以上