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土を使わない新システム『ミドリエ』の「花のかべ」新素材「パフカル」

皆さんは、土がいらない“緑の空間”をご存知ですか?

植物の栽培において土は重要ですが、飛び散って使いづらいなどのデメリットがあります。水耕栽培は適用できる植物に限界があり、装置も大掛かりなことが多いという問題点があります。そこで私たちが考案したのが、新素材「パフカル」です。「パフカル」はサントリーが展開する花事業での研究から生まれたもので、ウレタンを主剤に水を均等に分散させるいくつかの素材を混ぜ込んで発泡させたもの。軽くて水と空気のバランスが下部から上部までほとんど一定で長期間保たれるのが特徴です。水耕栽培のための人工培土としてはロックウールやメラミン樹脂などがありますが、水と空気のバランスをコントロールした素材は他にありません。「パフカル」を使用すると殆どの植物は早く大きくなるという特長があります。私たちはこの「パフカル」を使用して、手軽に壁面緑化ができるシステムを考えました。

「花のかべ」(京都府京都市下京区京都駅前)
「花のかべ」(京都府京都市下京区京都駅前)

パフカル

シンガポール国立大学との共同研究で温度低減効果を確認

パフカルを用いて、シンガポール国立大学との共同研究で壁面温度の測定を行ったところ、気温25.0℃、最高気温32.5℃の日中、緑化無しの場合には壁面温度が50℃以上に上がりましたが、ミドリエの壁面緑化を施すと30℃以下となりました。植物種によって温度の違いは多少ありますが、表面温度が25℃〜27℃低減されることが確認できたのです。屋内でも、緑化したエリアは緑化しない場合に比べ、約7℃低くなりました。

断面図イラスト。外側から1、2、3、4と番号がふられている
1.植栽背面(植栽基盤面) 2.壁面緑化システム背面 3.外部壁面 4.内部壁面
実験用緑化壁面
実験用緑化壁面
  • ポイントM:ハイゴショウ
  • ポイントN:フィロデンドロン
  • ポイントO:シェフレラ
  • ポイントP:コルディリネ
非緑化外部壁面は最高表面温度が50度を超えるのに比べ植栽基盤面は37度ほど
シンガポール国立大学と共同研究を行った壁面温度の測定のグラフ
飲食スペースの横にある壁一面の緑
「花のかべ」(東京都港区台場)

パフカルを生かした「花のかべ」で、生活に緑の文化を提供

「パフカル」の特性を利用した商品が「花のかべ」です。何よりも「パフカル」の特性が活かされているのは、灌水のムラが起こらず、植物が元気に生長することです。
「花のかべ」は「パフカル」で育てた植物を横にひとつひとつさしこんで緑化面を作っています。植物配置をデザインでき、万が一不都合が生じても、1株単位で交換が可能で土を使用していないため、汚れないので清潔さを好まれる病院や美容院、飲食店などの店舗内での使用に最適です。

「パフカル」は垂直面の緑化にとどまらず、さらに様々な植物の栽培シーンで応用が可能です。これからも人々の暮らしの中で快適な緑の空間や集客スペースの創造など新しい緑の文化を提供できればと考えています。

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