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岩手県弦楽研究会「スプリングハーモニー」

  • 実施日時
    2016年5月1日(日)14:00開演
  • 実施場所
    盛岡市民文化ホール大ホール
  • プログラム

    ドイツ民謡:かえるの歌

    フランス民謡:キラキラ星変奏曲

    ベートーヴェン:メヌエット

    スヴェンセン:2つのアイスランドの民謡

    チャイコフスキー:合唱組曲「くるみ割り人形より」
                ~行進曲 雪のワルツ 葦笛の踊り 金平糖~
                合唱編曲  中山知子 増田伎共子
                管弦楽編曲 齋藤諒介

    アンダーソン:舞踊会の美女

    ヘンデル:合奏協奏曲Op6-6

    リャードフ:8つのロシア民謡Op,58-18

    アンコール

    エルガー:威風堂々より合唱入り

  • 出演者

    新田ユリ(指揮)
    スプリングハーモニ―ジュニアオーケストラ
    キャラホール少年少女合唱団
    田口雅人、 齋藤純子(ヴァイオリン) 長谷川恭一(チェンバロ、ピアノ)
    トレーナー:野崎明裕(合奏)八島珠子(チェロ、仙台フィルハーモニー)
           佐々木駿(金管)村野井友菜(木管)江越 海(パーカッション)
    合唱指導:赤沼利加
    ヴァイオリン、ヴィオラ、コントラバス指導:岩手県弦楽研究会会員

主催者からのレポートをお届けします。
岩手県弦楽研究会は岩手県における弦楽器の指導・振興のため、1968年に設立されました。1983年からはジュニアによる弦楽合奏をおこなってきましたが、その後県内の中・高・大学生の管楽器の参加も得て、本格的ジュニアオーケストラ“スプリングハーモニー”として発展してまいりました。

これらの音楽活動に対し、今回、第4回ウィーン・フィル&サントリー音楽復興祈念賞を頂けました事は会員にとり大いなる喜びでありますとともに身の引き締まる気持ちでいっぱいです。
盛岡市芸術祭弦楽部門の発表の際には会場の皆様にも喜びをお知らせしたく、2部の初めに授賞式のセレモニーを行いました。サントリー芸術財団からは濱岡氏、佐々木氏の出席を頂き、濱岡専務理事より心に響く言葉を頂戴致しました。また盛岡市長からもお祝いと激励の言葉を頂きました。何よりうれしかったことはサントリー芸術財団の方にも演奏を聴いて頂けたことです。


この演奏会が開催される2週間程前に突然の熊本地震がありました。東北大震災を経験した私達にとっては自分の事の様に思われました。管トレーナ―の先生が非常勤講師をしていること、当ジュニアのOGも同大学の生徒でもあることから急遽、演奏会に先駆けて新田ユリ氏の指揮でバッハのアリアをジュニアのメンバー、会員数名で心を込め祈念演奏をし、募金を行わせて頂きました。


スプリングハーモニーのメンバーは幼稚園から大学生までと幅が広く学年により演奏曲目を分けています。最初の曲には私達が指導にあたっている人口8千人弱の県北葛巻町からの小学一年生もバスで2時間かけて参加しました。また沿岸の大船渡からの参加もありました。


ジュニアのこども達はキャラホール少年少女合唱団と共演し、OB・OGのソロによるヘンデルの合奏協奏曲、北欧のあまり取り上げられる事の少ない作曲家の曲や、エルガーの威風堂々等を思う存分演奏し充実した時間をすごしました。聴衆の皆様からの大きな拍手は心に残るとともに、これからの大きな励みになることでしょう。岩手ではなかなかプロの指揮者のもとジュニアの演奏会をすることは難しいのですが、ジュニアであるからこそより良い指導を行い、厳しさも伝えたいと考えています。それにより音楽の楽しさ、奥の深さに気づくとともに支えになってくれる多くの人々に、感謝の気持ちを持つことができるようになると思っております。

賞をいただい事により楽器の調達も可能となり、ピアノの他古典曲に欠かせないチェンバロもいれることができました。
これからもこども達に良い環境で音楽を伝えていけるよう、会員一同頑張ってまいりたいと存じます。これからも温かいご支援、どうぞ宜しくお願い致します。