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ニュースリリース
  • No.sfa0019(2017/3/17)

第16回(2016年度)佐治敬三賞は
「伶楽舎第十三回雅楽演奏会~武満徹『秋庭歌一具』」に決定

「露台乱舞」            ©ジェレミ・ステラ

「秋庭歌一具」           ©ジェレミ・ステラ

 公益財団法人サントリー芸術財団(代表理事・堤 剛、鳥井信吾)は、わが国で実施された音楽を主体とする公演の中から、チャレンジ精神に満ちた企画でかつ公演成果の水準の高いすぐれた公演に贈る「佐治敬三賞」の第16回(2016年度)受賞公演を「伶楽舎第十三回雅楽演奏会~武満徹『秋庭歌一具』」に決定しました。

●選考経過
応募のあった2016年実施公演について2017年2月24日(金)ホテルオークラ東京において選考会を開催、慎重な審議の結果、第16回(2016年度)佐治敬三賞に「伶楽舎第十三回雅楽演奏会~武満徹『秋庭歌一具』」が選定され、3月15日(水)の理事会において正式に決定された。

●賞金は200万円。

●選考委員は下記の7氏。
礒山 雅・伊藤制子・岡田暁生・沼野雄司・広瀬大介・水野みか子・宮澤淳一(敬称略・50音順)

(ご参考)佐治敬三賞についてはこちら

「伶楽舎第十三回雅楽演奏会~武満徹『秋庭歌一具』」

<贈賞理由>

 伶楽舎による「第十三回雅楽演奏会」は、本年度において出色の充実度を誇るものであった。
 まず前半は『露台乱舞』と題された試みで、様々な管絃、乱舞、催馬楽、今様などをメドレー風に並べながら、中世の宮中の宴を再現しようとするもの。芝 祐靖氏による構成は、雅楽という、きわめてフォーマルで堅苦しい音楽を、当時の雑多な文脈の中に置き、想像力を働かせながら再構成するという遊びを見事に成し遂げており、結果として、聴き手をも巻き込みながらホールを独特のノスタルジーで満たすことになった。酔っぱらいの楽人などがあらわれるという細かい趣向にも念が入っている。
 後半は、武満 徹の『秋庭歌一具』を、勅使川原三郎・佐東利穂子両氏のダンスとの共演で聴かせるというアイディア。この作品は、1970年代における初演以来、伶楽舎という団体がもっとも重要なレパートリーとして位置付けているものであり、今回で25回を数えるという演奏はすでに高い洗練度を備えている。しかしながら、勅使川原氏のダンスが加わることの効果は想像を超えたものであった。細かい反復やヘテロフォニックな造形に特徴がある本作は、武満作品としてはもっとも長い部類に属し、若干、冗長さを感じる側面も否めない。しかし、音楽のテクスチュアが単調になったり、響きが薄くなったりするところで、ふわりと二人のダンスが眼前にクローズアップされてくる。彼ら独特の軟体的なダンスは、こうして音楽の中に入り込み、一種の楽器のように機能したのだった。
 老舗の団体ではあるものの、若々しい挑戦の意欲に満ちた本公演は、佐治敬三賞の精神を見事に体現するものであり、審査員一致で贈賞が決定した。

<公演概要>

名称:伶楽舎第十三回雅楽演奏会~武満徹『秋庭歌一具』
日時:2016年11月30日(水)19:00開演
会場:東京オペラシティ コンサートホール:タケミツメモリアル
曲目:芝 祐靖(復曲・構成)/露台乱舞(1988)
   武満 徹/秋庭歌一具*(1973/1979)新振付
出演:伶楽舎
   舞* 勅使川原三郎、佐東利穂子
音楽監督:芝 祐靖
振付・照明・衣裳:勅使川原三郎
照明技術:清水裕樹(有限会社ハロ)
主催・企画:一般社団法人伶楽舎
共催:公益財団法人東京オペラシティ文化財団


以上