ニュースリリース

このページを印刷

ニュースリリース

No.11663   (2013.1.24)

サントリー美術館
「『もののあはれ』と日本の美」展 開催
会期:2013年4月17日(水)〜6月16日(日)

サントリー美術館「『もののあはれ』と日本の美」展 開催会期:2013年4月17日(水)〜6月16日(日) 国宝 寝覚物語絵巻 一巻(部分)
平安時代 12世紀
大和文華館

 サントリー美術館(東京・六本木/館長 鳥井信吾)は、4月17日(水)〜6月16日(日)まで、「『もののあはれ』と日本の美」展を開催します。

 平安時代から使われてきた「もののあはれ」という言葉は、現代を生きる私たちにも雅な響きをもって耳に届きます。人生の機微や四季の自然の移ろいなどに触れた時に感ずる、優美で繊細なしみじみとした情趣を意味し、今私たちが心癒される美しさと無縁ではありません。
 『古今和歌集』や『源氏物語』に代表されるように、古来、日本人は自然の美しさに人生の喜びや哀感を託して和歌を詠み、物語を紡いできました。とくに平安時代からの貴族の暮らしの中で、春の桜、秋の紅葉や秋草、鶯や時鳥などの季節の移り変わりを告げる鳥、夜空に輝く月や冬に降り積む雪が、「もののあはれ」を誘う風物としてこよなく愛されてきたことは、各時代の文学や、芸術作品に明らかです。
 本展覧会では、自然の美しさを描いた絵巻や屏風、漆工や陶磁器などから平安時代以来の美術の流れを辿り、日本の美の根底に息づく「もののあはれ」をめぐる美的理念や、自然の移ろいに心動かされた人々の思いを明らかにしていきます。現代を生きる私たちに深い共感を誘う抒情豊かな美術の世界を、ゆっくりと心ゆくまでご鑑賞ください。

《 展示構成 》
第一章 貴族の美的生活 「もののあはれ」の源流をさぐる

 「もののあはれ」という言葉は、平安時代の貴族たちの情趣深い生活の中から生まれました。人生の機微や、自然の移ろいに触れたときの感動は、和歌に詠まれ、物語として綴られ、雅やかな大和絵に描かれます。人間の内面に迫るべく繊細な技巧を極めたその表現は、日本文化の一つの規範となりました。本章では、「もののあはれ」の源流をうかがわせる貴重な作品をご覧いただきます。

【主な出品作品】

  国宝 寝覚物語絵巻 一巻 平安時代 12世紀 大和文華館蔵
国宝 扇面法華経冊子 一帖 平安時代 12世紀 四天王寺蔵
重要文化財 小野雪見御幸絵巻 一巻 鎌倉時代 13世紀 東京藝術大学蔵

第二章 古典文学と「もののあはれ」 『源氏物語』『伊勢物語』をめぐって

サントリー美術館「『もののあはれ』と日本の美」展 開催会期:2013年4月17日(水)〜6月16日(日) 重要文化財 官女観菊図 岩佐又兵衛筆 一幅
江戸時代 17世紀
山種美術館

 『源氏物語』の各場面には、登場人物が「もののあはれ」を感じる様子が克明に表現されており、とくに「賢木」や「須磨」「浮舟」の段は、屏風や絵巻、漆工などにおいて単独の主題としても愛好されました。『伊勢物語』や『枕草子』などもまた、「もののあはれ」とは無縁ではありません。また紫式部や清少納言など物語の作者たちは、平安時代の美意識を象徴する存在として人物画に多数描かれました。本章では、古典文学を主題とした作品から、「もののあはれ」の雅な世界をご紹介します。

【主な出品作品】

    源氏物語図屏風「須磨・橋姫」 六曲一隻 江戸時代 17世紀初 サントリー美術館蔵
源氏物語図屏風「賢木」 土佐光吉筆 二曲一双 桃山〜江戸時代初期 サントリー美術館蔵
源氏物語画帖 住吉如慶筆 一帖 江戸時代 17世紀 サントリー美術館蔵
野々宮蒔絵硯箱 一合 江戸時代 17世紀 サントリー美術館蔵
重要文化財 官女観菊図 岩佐又兵衛筆 一幅 江戸時代 17世紀 山種美術館蔵
  伊勢物語図色紙 水鏡 伝俵屋宗達筆 一面 江戸時代 17世紀 サントリー美術館蔵
八橋蒔絵硯箱 一合 桃山時代 17世紀 サントリー美術館蔵

第三章 中世の美術と文芸にみる「もののあはれ」

サントリー美術館「『もののあはれ』と日本の美」展 開催会期:2013年4月17日(水)〜6月16日(日) サントリー美術館「『もののあはれ』と日本の美」展 開催会期:2013年4月17日(水)〜6月16日(日)
国宝 時雨螺鈿鞍 一背
鎌倉時代 13世紀
永青文庫
重要文化財 佐竹本三十六歌仙絵 源順 一幅
鎌倉時代 13世紀
サントリー美術館蔵

 中世に入ると、世の中の無常観と結び付き、「もののあはれ」という言葉も哀感を帯びる傾向が強くなります。和歌と絵画との関係では、三十六歌仙などの歌仙絵が描かれるようになり、「西行物語絵巻」も制作されました。また鎌倉時代から室町時代にかけて、秋草や月を情趣深く意匠化した硯箱や文台が多数制作されました。本章では、中世の無常観を色濃く宿した「もののあはれ」の描写をご紹介します。

【主な出品作品】

  国宝 時雨螺鈿鞍 一背 鎌倉時代 13世紀 永青文庫蔵
国宝 浮線綾螺鈿蒔絵手箱 一合 鎌倉時代 13世紀 サントリー美術館蔵
重要文化財 小倉山蒔絵硯箱 一合 室町時代 15世紀 サントリー美術館蔵
重要文化財 菊蒔絵文台 一基 室町時代 15世紀 サントリー美術館蔵
重要文化財 伊勢新名所絵歌合 一巻 鎌倉時代 13世紀 神宮徴古館農業館蔵
重要文化財 佐竹本三十六歌仙絵 源順 一幅 鎌倉時代 13世紀 サントリー美術館蔵
重要文化財 佐竹本三十六歌仙絵 藤原仲文 一幅 鎌倉時代 13世紀 北村美術館蔵
西行物語絵巻 白描本 四巻 南北朝時代 14世紀 サントリー美術館蔵
重要文化財 浜松図屏風 六曲一双 室町時代 16世紀 東京国立博物館蔵

第四章 近世美術にみる花鳥と「移ろい」の美意識

サントリー美術館「『もののあはれ』と日本の美」展 開催会期:2013年4月17日(水)〜6月16日(日) 春秋花鳥図屏風 土佐光起筆 六曲一双(右隻)
江戸時代 17世紀
頴川美術館

 近世初期には、季節の移ろいを受け止める「もののあはれ」の美意識にも変化が生まれます。例えば高台寺蒔絵の秋草の表現には、桃山時代らしいおおらかで闊達な造型感覚がうかがわれます。また江戸時代の工芸や絵画には、平安時代以来の春と秋の美しさや艶やかさを競うような趣向も目立ち、土佐派や狩野派の花鳥画には、「もののあはれ」を誘う花や鳥が現世を謳歌するように描かれています。本章では、秋草や花鳥を意匠とした近世初期の作品を中心に、移ろうものに対する人々の美意識を探ります。

【主な出品作品】

  重要文化財 秋草蒔絵歌書箪笥 一基 高台寺蔵
重要美術品 秋草蒔絵鏡台 一基 桃山時代 17世紀 サントリー美術館蔵
重要美術品 秋草図屏風 伝尾形光琳筆 二曲一双 江戸時代 18世紀 サントリー美術館蔵
  月に秋草下絵新古今集和歌色紙
   本阿弥光悦書・俵屋宗達画 一幅
江戸時代 17世紀 北村美術館蔵
春秋花鳥図屏風 土佐光起筆 六曲一双 江戸時代 17世紀 頴川美術館蔵
春夏花鳥図屏風 狩野永納筆 六曲一双 江戸時代 17世紀 サントリー美術館蔵
色絵桜楓文輪花鉢 仁阿弥道八作 一口 江戸時代 19世紀 サントリー美術館蔵

第五章 近世文化と「もののあはれ」 本居宣長とその時代
 近世後半から近代にかけても、「もののあはれ」の美意識は和歌と大和絵の伝統の中でより一層の洗練を見せます。とくに18世紀の国学者・本居宣長(1730〜1801)が、『源氏物語』と関連づけて「もののあはれ」を論じたことから、「もののあはれ」の解釈に多様な広がりがもたらされました。またこの時代の「もののあはれ」の美意識は、浄瑠璃や浮世絵など文学や芸術の分野を超えて人々の暮らしの中に浸透し、それは変化をみせつつ今も尚、私たちに大切に受け継がれています。本章では、本居宣長によって探求された「もののあはれ」の理念などを中心にご紹介します。

【主な出品作品】

  重要文化財 『紫文要領』 稿本 二冊 本居宣長著 江戸時代 18世紀 本居宣長記念館蔵
重要文化財 『石上私淑言』 稿本 二冊 本居宣長著 江戸時代 18世紀 本居宣長記念館蔵
重要美術品 月夜山水図 長澤芦雪筆 一幅 江戸時代 18世紀 頴川美術館蔵
  十二ヶ月景物図巻 一巻 土佐光芳筆 江戸時代 18世紀 サントリー美術館蔵

【本展におけるエデュケーション・プログラム】
A.展覧会関連プログラム(事前申込制)
記念講演会「歌の心・絵の心 ― 日本人の美意識」

日時 2013年5月25日(土)14:00〜15:30
講師 高階秀爾氏(東京大学名誉教授・大原美術館館長)
会場 6階ホール    対象:一般
定員 100名
聴講料 700円(別途要入館料)
応募締切 2013年5月4日(土・祝)

B.日本文化の伝承プログラム(事前申込制)
1)親子向け教室「漆芸のひみつ Part.2〜蒔絵の技法」 (仮称)

日時 2013年6月1日(土)10:30〜12:30
講師 室瀬和美氏(重要無形文化財保持者〔蒔絵〕)
会場 6階ホール    対象:小学4年生以上の親子
定員 20組(40名)
参加費 1組2,000円(別途要入館料)
応募締切 2013年5月11日(土)

2)特別講座「漆芸入門 Part.2〜蒔絵の技法」(仮称)

日時 2013年6月1日(土)14:30〜16:30
講師 室瀬和美氏(重要無形文化財保持者〔蒔絵〕)
会場 6階ホール    対象:一般
定員 40名
参加費 1,500円(別途要入館料)
応募締切 2013年5月11日(土)

※この他のエデュケーション・プログラムは、随時ホームページにてご案内します。

「『もののあはれ』と日本の美」展 開催

▼会期 2013年4月17日(水)〜6月16日(日)
※作品保護のため、会期中展示替を行います。
▼主催 サントリー美術館、朝日新聞社
▼協賛 三井不動産、三井住友海上火災保険、サントリーホールディングス
▼会場 サントリー美術館
港区赤坂9−7−4 東京ミッドタウン ガレリア3階
<最寄り駅> 都営地下鉄大江戸線六本木駅出口8より直結
東京メトロ日比谷線六本木駅より地下通路にて直結
東京メトロ千代田線乃木坂駅出口3より徒歩約3分

【基本情報】

  ▼開館時間 10時〜18時
  ※金・土、および4月28日(日)、5月2日(木)、5日(日・祝)は20時まで開館
  ※いずれも入館は閉館の30分前まで
  ※shop×cafeは無休
▼休館日 火曜日
  ※ただし、4月30日(火)は18時まで開館
▼入館料 一般1,300円、大学・高校生1,000円、中学生以下無料
  ※20名様以上の団体は100円割引
▼前売 一般1,100円、大学・高校生800円
サントリー美術館、チケットぴあ、ローソンチケット、セブンイレブン、イープラスにて取扱
  ※前売券の販売は、2月6日(水)から4月16日(火)まで
    (サントリー美術館受付での販売は、2月6日(水)から3月31日(日)まで)
▼割引
  ■きもの割:きものでのご来館で100円割引
  ■HP割:ホームページ限定割引券提示で100円割引
  ■携帯割:携帯サイトの割引券画面提示で100円割引
  ■あとろ割:国立新美術館、森美術館の企画展チケット提示で100円割引
   ※割引の併用はできません
   ▼点茶席(薄茶と季節のお菓子)
  限定50名 1,000円(別途要入館料) 6階茶室「玄鳥庵」にて
  日時: 2013年4月18日(木)、5月2日(木)、16日(木)、30日(木)
6月13日(木)
11時30分〜17時30分(受付は17時まで)
13時、14時、15時には点前がございます。
  ※定員を超えた時点で終了となる場合があります。何卒ご了承ください。
▼一般お問い合わせ:03−3479−8600
▼ホームページ: http://suntory.jp/SMA/

▽次回展覧会
 「生誕250周年 谷文晁」(仮称)
    2013年7月3日(水)〜8月25日(日)

▽プレスからのお問い合わせ:〔学芸〕石田〔広報〕北口
 TEL:03−3479−8604 FAX:03−3479−8644
 メールでのお問い合わせ、及びプレス用画像ダウンロードのお申し込み:1月25日(金)から
   http://www.suntory.co.jp/sma/press_info/



以上

ニュースリリーストップページへ

このページを印刷