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No.8826 (2004.6.30)
世界初 バイオテクノロジーを用いた「青いバラ」の開発に成功
― 不可能の代名詞“青いバラ”がついに誕生 ―
サントリー株式会社(本社:大阪府大阪市 社長:佐治信忠)は、フロリジン社(本社:オーストラリア・ヴィクトリア州 社長:芦刈俊彦 出資比率:サントリーグループ 98.5%)と共同で、世界で初めてバイオテクノロジーを用いた「青いバラ」の開発に成功しました。
バラの歴史は古く、5000年前の古代文明の頃から栽培されていたといわれています。育種も古くから行われていたと考えられ、今までに2万5千種以上のバラが作り出され、色は、赤・白・ピンク・黄色など様々なものが存在しています。こうした中で、不可能の代名詞とも言われる青い色のバラを作るために、多くの育種家が長年世界中のバラを交配してきました。その結果、市場には青系と呼ばれるバラがありますが、現在に至るまで、青色色素に由来する青いバラは存在していません。これは、そもそもバラの花弁では、青色色素 “デルフィニジン”を作るために必要な酵素(フラボノイド3’5’-水酸化酵素)の遺伝子が機能してないことに起因するということが明らかになっています。
当社は、この点に注目し、1990年オーストラリアのバイオベンチャー企業カルジーンパシフィック社(現:フロリジン社)と提携し、バイオテクノロジーを用いた「青いバラ」の共同開発に着手、以来研究を続けてきました。ペチュニアなどの青い花から青色色素を作る遺伝子を取り出し、この遺伝子をバラに組み込むことで、「青いバラ」の開発を試みてきました。世界初の「青いカーネーション」は、この「青いバラ」開発の過程で1995年に誕生したもので、日本では、1997年から「ムーンダスト」ブランドとして販売しています。
今回世界で初めてバイオテクノロジーを用いた開発に成功した「青いバラ」は、バラに、パンジーから取り出した青色色素を作る遺伝子を組み込み、機能させることにより、バラの中で青色色素を作り出し花色の変化を実現させたものです。従来の交配技術による「青いバラ」とは異なり、花弁に青色色素デルフィニジンをほぼ100%(※)含有しているので、今までにはない青さのバラが誕生しました。従来のバラの花には赤い色素しか含まれていませんでしたが、今後は、今回開発したバラを交配親として利用して育種することで、バラに青色色素を生産する能力を導入でき、バラの色をより多彩にする可能性が期待できます。
サントリーグループでは、今後も研究を続け、さらなる“青色”のバラを目指し開発を進めていきます。なお、商品化に関しては、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の
多様性の確保に関する法律」(http://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/seimei/main.htm)に基づいた評価の実施と承認を受け、さらに安定した生産・流通・販売体制が整い次第、検討していく予定です。
サントリーグループは、1899年の創業以来、常に“チャレンジ精神”を持ちつづけ、積極的に新しい事業に取り組んできました。ウイスキー事業に着手、“生ビール”“発泡酒”という今では当たり前になっているジャンルを切り拓くとともに、酒類に限らず、清涼飲料や健康食品、花やスポーツにも事業領域を広げ、さらにその舞台を、ヨーロッパ・アジア・アメリカなどの海外へと広げています。今後も、世界を舞台に“チャレンジ精神”を持って新たな創造を続けていきます。
(※)花弁1gあたりの色素含有量の割合。
バラにおける花色色素合成の経路
<ご参考>
▼フロリジン社(Florigene Pty. Ltd.)
| ○本 社 |
16 Gipps st.Collingwood 3066 Victoria, Australia |
| ○代表取締役 |
芦刈 俊彦 |
| 〇出資比率 |
サントリーグループ率 |
98.5% |
| その他率 |
1.5% |
1986年に創業したオーストラリアのバイオベンチャー企業。バイオテクノロジー技術による植物の新品種開発を行っており、特に花色の調節に関する研究では世界でもトップレベルにある。2003年12月サントリー(株)が同社の株式を買収。
以 上
English: http://www.suntory.com/about/news/2004/8826.html
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