メインコンテンツへ

ニュースリリース

(2003.6.4)   

第25回 サントリー地域文化賞受賞者 活動の概要




 秋田県羽後町(うごまち)   西馬音内(にしもない)盆踊保存会

秋田県羽後町(うごまち)西馬音内(にしもない)盆踊保存会
毎年8月16日〜18日に開催される盆踊り

◎受賞理由
 郷土の伝統芸能、西馬音内盆踊りを、自分達の力で、自分達のために正しい姿で継承しようという理念と、長年にわたる努力は、保存会の望ましい姿をよく現している。

◎活動概要
 西馬音内は、雄物(おもの)川の上流、秋田平野の深いところにある。700年前の豊年祈願の踊りに起源をもち、これが、関が原の戦いの後、亡き城主を偲んで遺臣たちが踊った亡者踊りと合体したのが、西馬音内盆踊りといわれる。賑やかな囃子、それとは対照的な優雅で哀調を帯びた踊り、篝(かがり)火を囲み、独特のひこ彦さ三頭巾に藍染めの浴衣や、あみ笠に端縫(はぬ)い衣装の男女が踊る姿は、まるで幽玄の世界である。
 1947年、戦後の混乱期に、郷土の伝統行事を正しく継承し、保存することを目的に「西馬音盆踊保存会」が発足した。会員には指導者たる自覚が求められ、厳しい練習を 月に4回、一般を対象にした指導も月1回行う。とくに若い世代への指導は熱心で、保育園児から高校生までを対象に、年間60回以上にも及ぶ。基本型を重視し、踊りの根底を体得することを旨に、自分達の踊りを、自分達の力で、自分達のために継承しようという会の理念、姿勢は、伝統を継承する保存会の本来のあり様を、よく現している。この間、1981年には国の重要無形民俗文化財の指定を受けた。
 「新日本紀行」などに紹介されたことで、年々西馬音内盆踊りの存在は、広く知られるようになり、昨年は3日間の盆踊りに、13万6千人がこの地を訪れた。進む観光化と、望ましい形での保存をどう両立させるか、今後の課題であろう。

会長 柴田 貞一郎氏、64歳

◎代表および連絡先
  会長 柴田 貞一郎氏、64歳
  連絡先:瀧澤 庸之輔氏(幹事長・自宅)
        〒012−1131 秋田県雄勝郡羽後町西馬音内字中町30
        TEL/FAX 0183−62−1009

◎秋田県内のこれまでのサントリー地域文化賞受賞者
  1980年 秋田伝承遊び研究会(会長 佐藤 彰吾氏)


 岐阜県美濃市   「美濃流し仁輪加(にわか)」

岐阜県美濃市「美濃流し仁輪加(にわか)」
15町が競いあう仁輪加コンクール

◎受賞理由
 伝統芸能が生活の中で生き生きと息づき、地域の誇りとも潤いともなっている。全国にわかフェスタや台本コンクールの開催など、日本各地との連携、情報発信にも取り組んでいる点が評価された。

◎活動概要
 「にわか」とは、最後に「落ち」(美濃では「落し」と言う)がつくユーモアたっぷりの寸劇のことであり、江戸時代末期に上方から美濃に伝わった。大八車かリヤカーに提灯を吊るした松を立て、お囃子にあわせて移動し、各町内の辻々で演じる独特なスタイルから、「美濃流し仁輪加」と呼ばれている。
 毎年、美濃祭り(4月第二土・日曜)の夜、15町内の若衆連が市内15ヶ所の会場を流しながら仁輪加を演じ、コンクール会場でその年の優勝を競う。演じられる仁輪加は 毎年新作で、地元や日本、世界の時事問題を扱ったものや風刺の利いた演目を、子どもたちからお年寄りまで、地元の人々が大笑いしながら楽しむのである。
 また、1992年には、全国20ヶ所ほどで伝承されている「にわか」との交流を目的に、「第1回全国にわかフェスタ」を開催。1995年には研究者や保存会関係者に呼び かけ、美濃市商工観光課を事務局として「にわか学会」が設立された。
 美濃市では、幼稚園や小・中学校に仁輪加クラブがつくられ、結婚式などのお祝いごとの場で友人グループによる仁輪加が演じられる。伝統芸能が、地域の誇りとも潤いともなり、生活の中で生き生きと息づいているのである。

代表 磯部 勲氏(美濃市仁輪加連盟会長)、61歳

◎代表および連絡先
  代表 磯部 勲氏(美濃市仁輪加連盟会長)、61歳
  連絡先:(磯部氏自宅)
        〒501−3731 美濃市東市場町2514−3
        TEL/FAX 0575−33−2658

◎岐阜県内のこれまでのサントリー地域文化賞受賞者
  1983年 劇団「はぐるま」(代表 こばやし ひろし氏)


 岡山県岡山市   「桃太郎少年合唱団」

岡山県岡山市「桃太郎少年合唱団」
創立40周年記念の東京公演(2002.12.25)

◎受賞理由
 全国的に少年合唱団が減少する中、過去40年間、岡山県を中心に国内で幅広く演奏活動を展開するとともに、海外の著名音楽団体との多彩な交流実績は貴重なものである。

◎活動概要
 1962年岡山国体開催を記念して当時の三木岡山県知事の提唱で設立、以来活動は40年間にわたる。時代とともに少年合唱団が衰退する中、団の充実と演奏水準の維持 向上に努め、今や日本の少年合唱団の中心的な存在となっている。
 団員は小学生から高校生まで約70名で構成され、年間10回程度の演奏会を開催。国内では定期演奏会のほか、全国大会、県大会など多数の公的行事や各種のイベントに参 加、さらにアムステルダム・コンセルトへボウ管弦楽団の来日公演への賛助出演(2000年)など、世界的な音楽団体との共演も数多い。
 また1980年のハワイ公演はじめ、中国、ドイツ、オーストリア、オーストラリアでの海外交流演奏会を積極的に展開するほか、1999年ウィーン少年合唱団と現地で世 界初の合同合宿練習、さらに合同演奏会をあわせて実施し、ウィーンにおいても高い評価を得たことは特筆される。
 昭和30年代、日本に40近くあった少年合唱団が現在10団体程度にまで激減している(因みに少年少女合唱団は500団体以上)現状を見ると、桃太郎少年合唱団の活動 は単に岡山という地域をはるかに越えて、日本から世界に音楽文化を発信する貴重な存在となっている。

団長  棚田(たなだ) 国雄氏、72歳

◎代表および連絡先
  団長 棚田(たなだ) 国雄氏、72歳
  連絡先:財団法人桃太郎少年合唱団事務局
        〒700−0016 岡山市伊島町3−1−1 岡山県生涯学習センター内
        TEL/FAX 086−255−5800
        e-mail: momotaroboys@do6.enjoy.ne.jp

◎岡山県内のこれまでのサントリー地域文化賞受賞者
   1985年 夢二郷土美術館(館長 小嶋 光信氏)


 愛媛県新居浜市   「日本のお手玉の会」

愛媛県新居浜市「日本のお手玉の会」
海外遠征「まつり in シドニー」(2001.12.2)

◎受賞理由
 日本の伝統的なお手玉遊びに競技性を加え、老若男女幅広い人々を惹きつけた。全国さらには世界に広がった活動の発祥の地として、新居浜での「お手玉のまちづくり」にも発展することを期待する。

◎活動概要
 「お手玉でまちおこしを」と考えた新居浜のまちづくり提言グループ「新居浜アメニティー倶楽部」が、1992年、「全国お手玉遊び大会」を開催、大会前日のシンポジウムで、新居浜に「日本のお手玉の会」を設立することが決定した。
 同会は、以後第10回まで新居浜の地でお手玉の全国大会を開催。地域ごとに異なる伝統的な子どもの遊びに、個人戦・団体戦で技を競う競技性を加え、これによって5歳の幼児から90歳のお年寄りまで幅広い層の関心を集めた。第4回大会以降、参加者は800人を越え、現在は全国に26支部、1,500人の会員を抱える。1994年の「ま つりinハワイ」(主催:ハワイ州ほか)以来、年1〜2回のペースで海外遠征を行っており、ハワイをはじめ海外4ヶ所にも支部が結成されている。
 一方で日常的には、「世界と日本のお手玉を見る、自分でお手玉を作る、自分のお手玉で遊ぶ」を3点セットとしたお手玉教室を、新居浜市内・愛媛県内、さらには全国で開催。会報の発行やお手玉指導者の養成も行っている。
 第11回大会以後、全国大会は各支部持ち回りで開催されている。新居浜から全国、そして世界に広がったお手玉遊びの中心的存在として、「日本のお手玉の会」が新居浜のまちづくりにも貢献することが期待されている。

会長 藤田 石根(いわね)氏、65歳

◎代表および連絡先
  会長 藤田 石根(いわね)氏、65歳
  連絡先:日本のお手玉の会事務局
        〒792−0811 新居浜市庄内町1−13−14
        TEL 0897−36−0600 FAX 0897−36−0644
        e-mail: tamachan@otedama.shikoku.ne.jp

◎愛媛県内のこれまでのサントリー地域文化賞受賞者
   1992年  内子(うちこ)歴史と文化の里づくり(代表 河内 紘一氏)
   2000年 高畠 華宵(たかばたけ かしょう)大正ロマン館(館長 高畠 澄江氏)


 高知県馬路村(うまじむら)   「馬路村(うまじむら) 柚子のふるさと村づくり」

高知県馬路村(うまじむら)「馬路村(うまじむら) 柚子のふるさと村づくり」
特産品の柚子の収穫

◎受賞理由
 特産品の柚子を使った様々な柚子加工品を開発・製造・販売し、全国的な通信販売を中心に年商30億円に迫る。商品だけではなく「村全体」を売り出し、1,200人の村民 一丸となって村のPRを行い、新しい味覚創出も実現した功績を高く評価。

◎活動概要
 馬路村は高知県の中北部にある中山間地の林業立村であった。1965年頃から柚子栽培の研究を開始したが、青果としての柚子玉栽培は過疎化・高齢化・兼業化の進んだ農 家には大変な作業であった。そこで、1975年頃から農協が中心になり、見栄えを気にしなくていい加工品の生産・販売を始め、次々とゆず加工品を開発した。
 当初は全国各地での物産展などにも参加するが売上は低迷。1981年より全国への産地直送の通信販売事業を開始。1988年、ぽん酢しょうゆ「ゆずの村」が「日本の101村展」で最優秀賞を受賞、また、長年の試行錯誤の末に完成したはちみつ入り柚子飲料「ごっくん馬路村」が大ヒット。商品だけではなく「馬路村そのものを売り出す」ことで、柚子の加工・通信販売事業が飛躍的に発展し、現在の年商は30億円にも迫る。また、農協のポスターを始め村役場のパンフレットなどには、世代を超えた多くの村民が登場し、デザインタッチも統一されるなど、村民一丸となって村のPRに努めている。
 2000年からは「ゆずの森構想」を開始し、旧営林署施設を改築し、生産・交流・飲食・宿泊などの機能を完備した施設を完成させる予定。それにより、雇用創出による若者の村への回帰、村外との交流人口の一層の増加を目指している。

代表 上治 堂司(かみじ たかし)氏(馬路村村長)、48歳

◎代表および連絡先
  代表 上治 堂司(かみじ たかし)氏(馬路村村長)、48歳
  連絡先:馬路村農業協同組合 代表理事専務 東谷(とうたに) 望史(もちふみ)氏
        〒781−6201 高知県安芸郡馬路村3762
        TEL 08874−4−2021 FAX 08874−4−2766

◎高知県内のこれまでのサントリー地域文化賞受賞者
  1979年 梼原(ゆすはら)史談会(会長 二宮 清氏)
  1990年 トンボと自然を考える会(会長 久保 知章氏)
  1999年 土佐絵金(えきん)歌舞伎伝承会(会長 杉村 信夫氏)

以   上

>> ニュースリリースNo.8454 「第25回 サントリー地域文化賞決定」に戻る

ニュースリリーストップページへ